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第9話 全智の白竜、剛破の黒竜

「メルシレス、無事か?」


 エクストリムが声をかけるがもちろん返事はなかった。しかし、受け止めた場所から地面に降ろすと、どこかに行くでもなく、エクストリムの横に並んだ。


「ふむ。黒極騎士団も集まってきているな。では・・・出方を伺うとしようか。」


 語ろうとしていた言葉を納め、マリア達の動向を眺めていた。

 一方のマリア達も今後の動向について、周囲を警戒しつつ審議を行っていた。


「撤退・・・も止むを得ないだろうな。」


「でも、まだ戦えているけど?!」


「今のところは・・・・だ。騎士団のやつらも増えてきた。むしろ、引き際を若干間違えた気さえするくらいだ。」


 バハムートとオラージュ、加えてオランジュが会話を交わす。マリアは周囲の動向を警戒しつつ、会話を聞いていた。


「うちの奴らで後退路は確保されているが、これ以上長引くなら不安が残る。ここいらで立て直しを図る他ないと思うんだが?」


 オランジュの言葉にバハムートは頷いていたが、オラージュの表情は難色を示していた。


「オラージュ。ここは一旦退きましょう。時間をかければあなた一人だけでも突破はできるかもしれないけど・・・刻一刻と味方がいなくなってしまうのは確実よ?」


 マリアの問いかけに目を見開くオラージュ。悔しい表情は残しながらも、「わかった」と言葉にして頷いた。


「よし、では殿はわしが務めよう。」


「いや・・・・それはわたしがやるよ!オランジュは隊の指揮を執って!わたしなら獣変(けものがわり)すれば単独で撤退することも可能だから。」


 オランジュの言葉に異論を唱え、オラージュが代案を口にする。


「それでは私も残ります。撤退の際にはオラージュの背に乗せてもらえればいいかと。それに、これだけの敵を一人で抑え込むというのも無理な話ですし。」


 オラージュの提案にマリアも名乗りを上げ、二人は顔を見合わせるとお互いに微笑みあった。


「それなら、オレも残ろう。2人より3人だ。オレも今の状態なら、空を飛んで逃げることもできるからな。」


 そこにバハムートも名乗りを上げるが、言葉の中に疑問を感じ、3人は一斉にバハムートへと視線を向けた。


「え、なにそれ?どうなってんの?」


「獣人種で言うところの獣変・・・・その竜人版だと思ってくれ。オレたちは〝昇化〟と呼んでいる。」


 オラージュの言葉に的確な説明を入れるバハムート。その言葉を聞くと残り二人は視線を正面に戻した。


「確かに、その姿なら空を飛べるな。」


「では、殿は私たち3人ということで。よろしいですか、オランジュさん?」


「あぁ。よろしく頼む!!」


 マリアとオランジュが会話を交わし終えると、オランジュは槍を高らかと掲げて叫んだ。


「撤退だーーー!!後退路を進めーーー!!全力でこの地から離脱せよーーーー!!!」


 響き渡る橙将の声に、各隊より声が上がり、一斉に撤退を始めた。この迷いなき連帯の行動は、橙将の軍だからこそできる芸当に思えた。


「尻尾巻いて逃げ出すのかよ!?逃がしはしねぇけどな!?」


「残念だけど、逃げさせてもらうからね!!」


 大鎌を携えた男が追尾しようと飛び出したところ、いつの間に移動してきていたのかオラージュが彼の上空に回り込んでおり、拳の一撃で地面にたたき落とした。


「やってくれるわね・・・そう邪魔されると、意地でも通りたくなるわね!?」


 オラージュに向かってパラプリュイがすかさず突きを放つ。しかし、オラージュは空中にありながらそれを躱すと、逆に足技で一撃を加え後退させた。

「大丈夫。意地でも通さないから。」


 着地したオラージュはそう言って不敵に笑って見せた。


「ふむ。では、どこまで足止めできるか見せてもらおうか。」


 エクストリムが号令をかけると、待機していた騎士団が一斉に移動を開始した。マリア、バハムート、オラージュの3人がそれぞれ応戦するが、単純に数の差が戦力差となっており、戦線は押し返される一方だった。


 後退の一団にいたエンペアは、その間にもできるだけ情報の収集をしようと革手帳に筆を走らせていた。しかし、その行為が上手く撤退行動と噛み合うはずがなく、いつの間にか一団の最後尾まで来ていた。


「もう少し・・・もっと情報がなければ、次の進行の時に役に立たない!もっと・・・もっと情報を――――うわっ!?」


 逸る気持ちばかりが先行し、エンペアは足をもつれさせ転倒してしまった。しかし、すかさずオランジュが駆け寄り、その体を引き起こした。


「大丈夫か!?情報も必要だが、まずはここを生きて脱することだけ考えろ!?来い!わしの後ろに乗れ!!」


「は・・・はい!」


 オランジュに差し出された手を掴むエンペア。しかし、彼の目には映ってはならないものが映った。


「その首もらったぁ。」


 言葉と共に大鎌がオランジュへと迫る。反応の遅れたオランジュは、それでも防御のため槍を振り上げる。間に合わないのは承知していた。しかし、刹那の際に、自身と大鎌の間に割って入る影があった。


『ザンッ!!!』


 鈍い音と共に血しぶきを上げながら宙を舞ったのは、フィユであった。空中で体が反転し、顔がオランジュの方を向いた時、フィユはにっこりと微笑んでみせた。


「父・・さま・・・・ぶじ・・で・・・・よかっ―――――」


 言葉途中、フィユの身体は突如地面から生えてきた黒に呑み込まれ、再びそれは地面へと帰っていった。この間、わずか数秒。オランジュは自身の目の前で起きたことをすべて理解できていたが、何もできなかった。


「あ――――あぁぁぁぁーーーーー?!!!!」


 叫び声と共に槍を振りまわす。しかし、それは大鎌を持った男に当たることはなかった。


「おっと――――あぶねぇ・・・一旦退くかぁ。」


 男は後方に飛び退くと、さらにオランジュから離れていった。オランジュはその場で騎馬の足を止めると、自身の軍へと視線を向けた。最後尾を追っていた状態もあり、既に結構な距離が離れていた。後退路を確保していた状態もあり、黒の敵襲にあいながらも無理なく進めているように感じられた。


「エンペア・・・すまぬな。だいぶ離れてしまった上に・・・勝手ではあるがこれからわしの我儘に付き合ってもらう・・・・構わぬか?」


「オランジュさん・・・・でも・・・ぼくのせいで―――――。」


「お前が気にすることではない。すまぬな―――――行くぞ、ファラダ!!敵へと突き進めぇ!!!」


 エンペアは何とも言えぬ感情で、言葉が詰まる。しかし、オランジュは優しく語りかけると、そのまま騎馬の手綱を強く引いた。エンペアは咄嗟にオランジュの腰の部分を、力の限り握りしめた。そして、雄叫びと共にオランジュは騎馬をあおり走らせた。オランジュは鬼の形相になりながらも、その瞳からは涙が溢れ出ていた。


「あぁぁーーーーーらぁーーーーーーーーー!!!!」


 オランジュの咆哮に、その場の全員が視線を向ける。オランジュはその進行を止めることなく、黒の騎士に会敵しては一撃を入れ離脱し、また会敵しては離脱を繰り返しながら戦場を駆けまわった。


「オランジュさん!?どうして?!」


 言葉はマリアのものだったが、殿を務める3人とも同様の思いだった。しかし、ゆっくりと考える余裕もなく、敵の攻撃を捌いては離れ捌いては離れを繰り返すしかなかった。


「傾注せよ!!我、この場を死に場所と見つけたり!!我が同胞はすべて撤退せよ!!最後の砦を・・・この橙将のオランジュが務める!!」


 広がった戦線のほぼ中央位置に陣取ると、オランジュは高らかに宣言した。その言葉と行動を見て、殿役3人もその場に集合した。


「オランジュ、急にどうしたの?!隊の方は大丈夫?!」


「心配ない。あいつらは安全圏まで逃げおうせた。いま、わしらが気にするべきは目の前の敵だ。そして・・・・その役もわしが引き受ける。お主らも撤退を始めよ。」


 オラージュの言葉に答えるオランジュ。しかし、その場の誰一人としてその言葉に納得できる者はいなかった。


「オランジュさん・・・私たちはその理由を今聞いています。もし答えられないのであれば、私たちがあなたの言い分に従う理由はありません。」


「その通りだ、オランジュさん。なにがあった?」


 マリアとバハムートも声をかけるが、オランジュからの返答はなかった。しかし、答えは別の者から与えられた。


「オランジュさん・・・・すみません。おこがましいかもしれませんが・・・ぼくが話します。」


 騎馬から降りつつ、言葉を発したのはエンペアだった。エンペアの顔は、泣きじゃくったようにぐしゃぐしゃだった。


「エンペア?!なんでここに?!」


「ぼくは・・・一団と共に・・・撤退していたのですが・・・途中で離れてしまって・・・それで・・・オランジュ・・・さんに・・・・手を差し伸べてもらったのですが・・・・・」


「その時、あの大鎌を持った奴に襲われて反応が遅れた・・・そして・・・フィユがわしを庇い攻撃を受け、深手を負ったまま黒に呑み込まれた。」


 話すたびに嗚咽がひどくなるエンペアの説明に、オランジュも言葉を添える。その最後の言葉を聞いた瞬間、エンペアは膝から崩れる様に地面に座り、泣きじゃくった。


「ぼくの・・・・ぼくのせいで、フィユさんは―――――」


「フィユが・・・うそ・・・だ―――――」


 オラージュの口から言葉がこぼれる様に出た。そして、先ほどからずっと握りっぱなしだった手が、脱力するように開かれ、呆然と立ち尽くした。バハムートとマリアもその言葉に衝撃を受けたが、二人は構えたまま警戒を解かなかった。


「わしの責任だ。エンペア、お主が気に病むことではない。すまぬな・・・嫌な場面に居合わせさせてしまった――――――わしの全霊をもって、主らをここから逃がす。悪いが、最後の我儘を聞いてもらいたい。わしはここで死ぬ。」


 オランジュはエンペアを気遣いながらも、覚悟を持って言葉を放った。しかし、その言葉は即座にマリアによって否定された。


「それは承服できません!!フィユには申し訳ありませんが・・・この場を脱するにも、奴らを討伐するのにも、あなたの力が必要です!!」


「その通りだ。三人でも戦線を押し込まれていたっていうのに・・・あなた一人では無謀が過ぎる!たとえ死ぬ気で挑んでも・・・ただの犬死になってしまう!!そんなんじゃ、フィユも浮かばれやしない!!」


 マリアの言葉に乗せて、バハムートも意見を述べる。その間に気持ちの整理をつけたのか、オラージュは再び手に力を籠めると自身の顔を何度もたたいて気合を入れなおした。


「そうだね・・・・オランジュ、気持ちはわかるよ。お前に何がって思うかもしれないけど、それでも・・・わかってるつもり。だから、オランジュも考えて。それで本当にいいのか。フィユが・・・どういう気持ちでオランジュを助けたのか・・・・考えてみて―――――一つだけ確実に言えるのは・・・フィユは、自分の後を追いかけてきてほしくはないと思うよ。」


 オラージュの言葉を聞き、オランジュは自身の胸を握りしめ、ぐっと堪える様に俯く。その眼からは再び涙が溢れ出てきており、「すまぬ。」と何度も小さく呟いた。


「さて・・・じゃぁ、どんな方法でこの場を脱するか・・・意見のある奴は述べてくれると助かる。」


 バハムートが場の仕切り直しの意味も込め、撤退案を募る。しかし、誰の口からもその返事が戻ることはなかった。一行は思案しながら周囲の警戒を続ける。その時、地面に巨大な二つの影が映り、そして吹き降ろすような強い風が吹いた。そしてその影は一行の真上で旋回するように動いていた。一斉に空へと視線を向ける。


「何・・・アレ?」


「嘘・・・だろ・・・・竜・・・か?」


 オラージュの声に続き、バハムートが言葉を発する。そして、数秒と経たぬうちに巨大な影は人の形をとり、一行の前へと降り立った。

一人は不思議な雰囲気を身に纏い、真っ白な肌と同色の長い頭髪、そして耳元から鳥の翼のようなものが生え風に揺れている、女性と思われる人物。もう一人は黒くガタイのいい体躯に高い身長、そして、両方の側頭部から湾曲しながら前方に伸びる角が生えた男性だった。

 一行はその人物たちの来訪にさらに警戒を強めたが、バハムートだけは反応が違った。昇化も解き、元の姿へと戻りその人物たちに近づく。


「ま・・・・・まさか―――――――――完全な竜の姿から人に戻れるってことは・・・・・古竜血種。それに・・・白い体毛で、角に代わって生える羽角(うかく)。オレが聞いていたことが正しければ、竜人が正しく統治されていた時の最後の王にして、真王と呼ばれた伝説の白竜、〝全智のウィズダム〟。そして、その真王の側近にして、竜人史上最強と云われた黒竜、〝剛破のサラウメント〟。生きていたのか・・・伝説が・・・二人も。」


「私たちのことを知っている人がいたようですね。まぁ、あなたも竜人のようですから、当然と言えば当然なのでしょうけど。」


「逆にこちらからしてみれば、竜人が生き残っていたことに驚きだがな。」


 バハムートの言葉に答える様に、白竜と黒竜が会話を交わす。そして二人は一行の方を向いた。


「初めまして。私はウィズダム。以前、竜人の王をさせていただいていた者です。お見知りおきのほどを。」


「我の名はサラウメント!ウィズダムの剣にして、竜人最強を名乗るものだ!」


 白竜ウィズダムは言葉の後に会釈し、黒竜サラウメントは豪快に笑みを見せた。一行は呆気に取られていたが、いち早く正気に戻ったのはマリアだった。


「私は聖王皇堂所属、聖隊の一柱を担うマリアと申します。切羽詰まった状況ですので単刀直入にお聞きします・・・あなた方は敵ですか?味方ですか?」


「味方よ。」


 マリアの問いかけに即答で、しかも満面の笑みで答えるウィズダム。その隣でサラウメントは笑みを浮かべながらも困ったような顔をしていた。そして、ウィズダムは言葉を続けた。


「私たちはあなた方を助けにきました。これからの戦いに協力していただくために。ただ、詳しい説明をするにはこの場所はいささか物騒にもほどがあります。ですので、まずはここから脱しましょう。」


「――――――ですが、敵の包囲網が厚くなってきている現状・・・この中をどうやって切り抜けるんですか?!」


 落ち着いた様子で話すウィズダムに、バハムートが躍起になって問いかける。しかし、それに対しても落ち着きは崩さず言葉を続けた。


「あなた達には竜化した私の背に乗ってもらいこの場を脱してもらいます。そして、殿はサラウメントが担います。では、すぐにでも参りましょう。」


 そう言うとウィズダムは先ほどのように竜へと姿を変えると、地に伏せマリア達が背に乗りやすいように構えた。


「そら、さっさと乗りな。後のことは我に任せろ。」


 そう言葉にし、サラウメントが拳を鳴らしながら前に歩み出て、騎士団へと眼光をぶつけていた。

 一行は突然の状況を完全には理解できずにいたが、明らかに黒とは一線を画す存在であるため、敵の罠である可能性は捨てることができた。そして、自然と視線はバハムートに集まった。示し合わせたわけではないが、相手が竜であることを考えれば、最終的な判断材料はバハムートに委ねるしかなかった。


「―――――――信じよう。」


 バハムートは思考した後、一言で決断を言い表した。その言葉を聞いた一行は、特に言葉を発することもなく皆頷きで答え、ウィズダムへと方向を変えると次々とその背に乗り移った。


『私の体毛を掴み、しっかりとしがみついていてください。』


 ウィズダムの声に従い、背に移った者から体勢を低くとり体毛を握りしめた。


「エクストリム。仕掛けずともよいのか?」


「問題はないだろう・・・しかし、あの竜。こちらを睨みつけている、奴だけは捕らえる。主がご希望だ。」


「御意に。」


 一行が無防備であるにもかかわらず仕掛けてこなかった黒極騎士団だったが、マトクレスとエクストリムの会話を機に、再び侵攻を開始した。それを迎え撃たんと、サラウメントもその侵攻に合わせ疾駆した。


『では、参りますよ!』


 全員が乗り移ったのを確認したウィズダムは、最後にオランジュの黒馬を両手で掴むと、双翼を羽ばたかせ空へと上がった。一行の視界の下ではサラウメントと黒極騎士団の戦闘が始まっていた。戦線にエクストリムとマトクレスは参戦していなかったが、それでも一対多数の状況において善戦をみせていた。その様子から、竜人史上最強の名が伊達ではないことが伺えた。


「ウィズダム殿。彼は?!」


『心配ありません。機を見て脱する手はずとなっています。』


 オランジュの問いかけに即答し、ウィズダムは徐々に高度を上げていった。


『皆さん。絶対に私から離れないようにお願いします。』


 ウィズダムがそう言葉にすると、彼女の全身が淡い光に包まれ始めた。


「何・・・これ?」


「わからない。でも・・・彼女の言葉の通り、離れずにいることが賢明だということは理解できるわね。」


 オラージュとマリアが会話を交わす。一行が再びその身を低くし、しっかりと手に力を籠める中、バハムートは再び地上の様子を臨んだ。サラウメントの相変わらずの善戦を確認できたが、彼の目には、もう一つのものが目に飛び込んできた。それが視界に入った彼は大きく目を見開くと、何かを思案するように強く閉眼し、しばらくの後開眼すると立ち上がった。


「すまん、マリア。」


 自身の名を呼ばれたマリアは顔を上げる。バハムートの声だったが、声のした方向を彼女が見たとき、その姿を確認することはできなかった。


「バハムート?」


 マリアが声を発した時、バハムートの姿は空にあった。ウィズダムから飛び降り、地上へと向かっていた。体を反転させウィズダムへと視界を移すと、白竜は徐々に強い光に包まれていき、一層強い光が発せられたかと思うと、次の瞬間にはその姿は消えていた。


「離れるなっていうのは、そういうことだったわけか。」


 バハムートは納得したという顔をすると、昇化し竜人の姿となった。そして、一直線に地上へと飛翔し、サラウメントの近くに着地した。音と気配に気づき後方を見たサラウメントがバハムートの姿を確認すると、驚いた表情となった。自分の周囲の敵を最大戦速で吹き飛ばすと、後方へ飛び退きバハムートへと近づいた。


「・・・・お前、どうしたんだ?なぜ降りてきた?」


「すみません。ですが、オレの・・・・オレが探していた人物を見つけてしまったので・・・降りてきてしまいました。」


 サラウメントから声をかけられたバハムートだったが、返事はするものの視線は全く変わることがなかった。サラウメントがその視線の先を辿ると、そこには、歪な銃を携えた一人の男が立っていた。


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