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第6話 召喚の儀式 生贄の理由2

異世界召喚 7日目


「そして…様々な術書を調べいくと

人の聖力だけでは、何人集めようが魔法陣の発動は難しく、高位の魔物の魔力が必要

聖力と魔力を混ぜ合わせ、魔法陣を満たす方法が

もっとも発動する可能性が高い…と言う事に至りました」



ティアナは、僅かに床に視線を落とす


「しかし、魔法陣を発動する方法が術書に書いてあるわけではなく、あくまで、推測でした

でも、私達には…私達が調べ上げた、その方法にかけるしかありませんでした

そして、あの日に至ったのです」


ルーナも、振り向きティアナの言葉に頷いた


「もし、あの日成功しなかったら…?」


「方法は、あれしかありません。成功しなかったら、次は私の血でもう一度召喚の儀式を行うだけです

もし…もし、私の血でも、成功しなかったとしても、人質として死ぬより

イシュ王国の為に、召喚の儀式を、自らの身を捧げて行った者として

センブル家、クルコ家の名を刻む事が出来たでしょう」


2人、しっかりと博影を見つめた


ティアナ、ルーナには、2人とも若いのに時々、芯の強さを感じでいたが

家族への思い、というだけでなく、滅びてしまった家名の重責まであるのだな…と、感じた


「私達は、この身は捨てたはずでした。しかし、博影殿に助けてもらいました

私達2人は、このご恩…必ず、博影殿にお返しします」


ルーナが、博影の前に跪き深く頭を下げた


「せっかく頂いたこの命。博影様にご恩をお返しし、その後は、必ずモスコーフ帝国を滅ぼします」


ティアナも同じく強く頷いた

頭を深々と下げている2人の体には、力が入っていり無意識に右手が強く握られていた


博影は、あの…いつも他人を気遣う、優しいティアナ…

その笑顔の下には、復讐の思いが、こんなにも強くある事に驚いていた


気持ちは分かる…と、言ったら嘘になるだろう

家族、故郷を殺した、滅した相手への怒りは消えるものではない

だが、それは国と国との戦


国に任せて、家族の分まで生きる

亡くなった家族も、復讐してもらうより

2人に幸せになって貰う方を望むと思う


博影は、思わず言いかけたが、声にしなかった


博影は、法律で守られた、法律によって相手に罰を与える国で育っている

2人とは、感覚も違うし、この異世界の人々に、自分の価値観を押し付けるつもりもない


「ルーナ、ティアナ、話してくれてありがとう。自分も沙耶も、2人に出会えてよかったと思っているよ」


2人を立たせ、カローイとベレッタはまだ帰ってきていないので、先に就寝させて貰う事にした



隣の部屋に、戻ろうとすると、ルーナが

…カローイが戻っていない博影殿を、1人には出来ない…

と大反対したので、沙耶とチェルの寝るベッドに入った


しばらく寝付くまで、ルーナとティアナが自分や沙耶の事を聞きたがったので

とりとめのない話などしながら、眠りについた



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