第2話 王都へ
異世界召喚 7日目
宿場町ノールの朝は早い。
朝から、街道見回りの騎兵小隊が出発すると、商人達の馬車も慌ただしく出発していく。
昨日、ダペスから、ノールへの道では、商人と思われる幌馬車や、輸送隊と思われる荷馬車と数台すれ違い又、数台追い越した。
昨夜もしてもらったのだが、朝からティアナの申し出に甘え、ヒールをかけてもらう。
体力は回復したが、まるで、数年ぶりに本気で100mを走った40歳のおじさんのように、体はあちこち張っていた。
いや、しかし前世界の自分なら…運動不足で、腰をやっていただろうなと思う。
若返って、髭剃りをしなくて良い事以外に、新しく良い事があった。
と、下らない事を思いながら、ノール家の女中にいらない古着、布を少々もらい縄でくくり、即席の座布団を2つ作った。
これで少しでも、お尻が楽になれば…
女中に昼食べるようにと、干し肉、リンゴをもらい術袋に収め出発した。
昨日と異なり、バーツ城まで、街道が森の中を抜ける事はなく、ほぼ草原か…街道の村々が耕す畑だった。
馬も、全て昨日と異なっていた。昨日と、同じペースでしっかりと進み、途中休憩時に、ダペス城出発時に渡されていた白い薄手のローブを術袋から、沙耶の分も取り出し沙耶へ羽織らせた。
ティアナが着ているものとそう変わりはないが、こちらの方が薄手だろう。
カローイによると、王都イシューレ協会への巡礼を装うのだという。
巡礼許可証も、ダペス城の印が押してあった。
バーツ城からは、そのような者にも気を使わなければならないそうだ。
夕方ではあるが、まだ明るいうちにバーツ城へついた。
体のあちこちが痛み、バーツ城を見て楽しむ余裕などないが、これほど大きいとは…
城の南側城壁そばは、ドウイ河がながれ
城の半分を覆うような形になっており、
残りは、人の手で作ったであろう運河で、周りを囲まれていた。
一晩泊まり、明日、ここからは、川舟になるそうだ。




