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第2話 聖ギイス領 都市スグジン闘技場 1

城塞都市ロムニア(旧グリナ)・占領99日目

ロムニア国建国宣言より98日目

スタンツァ・ガリア占領91日目

鉄門砦陥落54日目

協定会議・敵討ちより32日目


聖ギイス領3日目



聖ギイス領滞在3日目の早朝、空は青く澄みきり雲一つなかった。


黒騎士、チェルとスコイ(オスの狼)、システィナ、ルーナ、ドレア(鉄意騎士団団長)、スキピオ将軍の6名は、港町スフーミの隣町スグジンへ、司祭:ヴァール・マンツフが用意してくれた大きな馬車で向かっていた。


鉄意騎士団騎士達は、大型帆船スマルトで留守番となった。いくら武具を携帯しない…としても、80名の騎士を連れて、聖ギイス領の中を移動は出来ない。

又、黒騎士は、もしもの事を考えスマルトを操船できるシスティナも留守番をしてもらおうと考えていたのだが、システィナは絶対に嫌だと、頑として受け付けなかった。

停泊しているだけなら、魔力操作は必要ではない。


…私をスマルトで留守番させる? もしもの時のような事態が起こるのか? なおさら留守番などしない……


と…システィナに押し切られ、しかたなく同行を認めた。すると、ゲオルとイオンも同行すると闘技場で自分達も闘うと言い続けたのだが…最後は、団長ドレアの命令に従った。


馬車は、スグジンを目指しのんびりと進んでいく。護衛の騎兵も4人だけだった。


………


「モスコーフ帝国の知恵と呼ばれるスキピオ・ポエロ将軍」


「どうしました黒騎士殿、今更仰々しい呼び方をされますな」


ルーナやシスティナが馬車の窓から見えるギイスの風景を楽しんでいる事と対象的に、興味なさそうに眠っていたスキピオは、両目を眠そうに開け黒騎士へ答えた。


「帝国の将軍たるあなたが、なぜ私たちとこの馬車に乗っているのか…理由がわからない。お聞きしたいと考えている」


「理由がわからない? そんな連れない事を言われますな。長い付き合いではないですか?」


「いや、スキピオ将軍。我々は長い付き合いではない。それこそ、まだ顔合わせをして1ヶ月程しか経っていないと思うが?」


風景を楽しんでいたシスティナは、振り返りあえて素っ気なくスキピオへ言う。


「黒騎士殿と同じく、シス殿もつれない方であるな」


「将軍、貴公にシスと呼ばれるほど親しくなった覚えはない」


システィナは、少し憮然とした表情で将軍を睨んだ。


「いやいやこれは申し訳ない。そのようにあなたを呼んでよい方は、黒騎士殿だけでしたな。では、黒騎士殿の第一夫人…とでもお呼びしますかな?」


「なっ! 他にもシスと呼ぶものもいるしそれに、第一夫人になったわけではない」


システィナは、少し照れて馬車の外の風景を見る。そこへ、ルーナが割り込む。


「えっ? シス、そうなの? じゃぁ、私が第一夫人になる。黒騎士様の隣の席を譲って!」


「いや、これは護衛の為だ」


「ふむ、護衛の為というなら右隣にチェルが座ることは理解できる。しかし左隣は、俺が座ることが正しいのではないか?」


「むさくるしい男は引っ込んでろ!」


…なに!…と、少し腰を浮かせかけたドレアとシスティナが言い争いになる。


「2人ともそこまで。将軍の意図のままに、本題からずれている」


黒騎士がスキピオ将軍をみると、2人の言い争いを見ながらニヤニヤと笑っている。


「黒騎士殿、これからが面白いところであったのに…それに、まだまだ時間もある。暇つぶしには最適だったのだが…」


システィナとドレアから、睨まれスキピオは言葉を切った。


「いやいや、口は災いの元…と言いましたな。そう、おふたりとも怒られますな。私が、少し悪かった」


そう言うと、将軍は頭をかきながら話を続けた。


「で、私がこの馬車に乗っている理由でしたな。

黒騎士殿がスグジン闘技場で試合を行う。そんな面白そうなことに顔を出さないわけにはいきますまい。この馬車に乗らない方がどうかしていますぞ」


スキピオ・ポエロ将軍は胸を張り、自信満々に答える。その様子に若干あきれ気味のシスティナは、ボソッと呟く。


「ふう、帝国の将軍であるのに、よく一人で敵の馬車にのれるな」


「シス殿聞こえていますぞ。私は生粋の帝国貴族ではないですからな。併合された国の貴族ですし、元々辺境伯でした。だからなんでも、自分で行っていましたぞ。その時に比べれば、中立国で黒騎士殿達と馬車に同乗することなど問題ではありませんな。わっはっはっ」


スキピオは、自分の言葉に大笑いする…が、黒騎士達は苦笑いで返す。


陽が落ちる前に、都市スグジンへ着く。司祭:ヴァール・マンツフが手配してくれていた貴族・騎士エリアの宿へ宿泊する事となった。この都市に滞在する間は、ここに泊まることになるだろう。


翌日昼過ぎに、この都市の施政者である司祭:ショタ・ルスタリ(男)に挨拶に伺った。司祭ショタは、司祭ヴァールから一足先に経緯を記した書状を受け取っており、黒騎士達は、闘技場のルールやマナーなどの説明を受けた。

試合は、明日午前11時。3名で闘うチーム戦となった。


……


「大きい」


試合当日、闘技場へ向かった黒騎士は、近づくにつれその闘技場の尊大な姿に思わず驚嘆する。スグジン円形闘技場…その高さは、イシュ王都やロムニアの城壁の二倍はあり、中の観客席は大きく4段に分かれていた。

通常上段は、貴族が座り、下になるほど身分の低い者の席となるが、闘技場では、間近で見れる一階の前列が貴族の席で、二階が騎士、三階が市民、四階が他国からの来訪者となっていた。しかし、通常入場は無料であるが、来訪者は見合った入場料を支払えば、二階席で鑑賞することが出来、又他国と言えど貴族であれば、入場料を支払い一階で見ることが出来た。


司祭:ショタ・ルスタリの案内で、黒騎士達は二階席へ向かう。少し暗い階段を上がり切ると、そこは闘技場を一望できた。黒騎士は立ち止まり…しばし闘技場を見回した。


「素晴らしいでしょう。この建物の大きさはもちろんですが、この造り。この闘技場は大きく掘り下げてありますが、さらにその下には剣闘士の控室や、罪人の牢屋そして魔物の飼育室などもあります」


「魔物の飼育室?」


「えぇ、魔物も大切な出場者ですから、多く飼育していますよ。まずは席に着きましょう」


司祭を中心に黒騎士達は席に着く。


「闘技場では剣闘士だけが闘うわけではありません。罪人や魔物も闘います。剣闘士の8割は奴隷ですが、それなりの剣闘士に育てあげるまで、多くの時間とお金がかかりますから、いくら奴隷とはいえ、そう簡単に死んでしまっては大損です。

しかし、それではお客は満足しません。

んっ? どうやら始まりますね。百聞は一見に如かず…ゆっくり見る事に致しましょう」


闘技場中央の石畳の床がゆっくりと開かれると、そこから大剣と盾を装備した大柄な剣闘士が出てきた。鎧は、申し訳程度に胸元や腰回りなどを覆うのみで、かなり肌を露出している。

剣闘士は、剣を頭上に突き上げる。すると、その剣に合わせるように、闘技場全体が大きな歓声に包まれた。


「彼は、この闘技場でなかなか人気のあるBランクの剣闘士です」


そして、闘技場の壁が開かれ、5人の足枷、手枷をはめられている者達が出てくる。槍を持つ衛兵が、5人を一列に並ばせると、5人の罪状を一人一人読み上げていく。その声は、この大きな闘技場で又、観客の声にかき消され聞こえるはずがない…

だが、まるで足元から体に響いてくるかのようにしっかりと聞こえてくる。


「どうです、凄いでしょう。聞こえるはずのない声が、響くように聞こえる。どのような仕掛けかわかりませんし、とても同じようなものは作れない」


「凄い技術ですね。これも遺物ですか?」


「そうです。この闘技場自体が遺物です」


5人の手枷、足枷が外され剣と盾がそれぞれ渡された。5人は死罪を言い渡された犯罪者である。しかし、この闘いの勝者は罪を許すとされている。そして5対1である。5人は薄ら笑いを浮かべている。自分達の勝利を疑わない。


相手は歴戦の剣闘士だとわかっている。しかし、剣闘士の体はわずかな鎧で覆われているだけだった。素肌もさらし体の美をも見せる事が、客へのアピールにもなっているようだった。


「おいおい、あんな小さな胸当てだけとは、上半身は殆ど裸じゃねえか!」


「まるで、首を腹をズタズタに切り裂いてください…といってるようなもんだ」


「よし、さっさと終わらせてずらかるぞ。これで、無罪放免となり大金まで貰えるとはな…いい世の中になったもんだぜ。さっさと囲め」


距離を保ちながら騎士を取り囲んだ5人は、次の瞬間…一斉に剣を振り上げ剣闘士へ突進した。


ガキン、ガキン…ズバッッ…


剣闘士の剣が一人の剣を受け止め、盾が剣を受け止めるとまるで体を入れ替えるようにくるっと一人の背中へ回り込み、右肩から左腰へ掛けて剣を振り下ろした。

傷口から、血が吹き出る。切られた男は、大声を上げながら地面へ倒れると、石畳の地面を真っ赤に染めながら、のたうち回った。

一瞬、動きの止まった罪人たちを一人、一人切り裂いていく。しかし、心臓を一突きにするわけでもなく、首を跳ね飛ばすわけでもない。まるで、観客へ罪人たちの悲鳴を絶望の懇願を聞かせているようだ。

そして、30分後…石畳の上には大量の血を流しながら、のたうち回る5人の罪人たちがいた。騎士は、一人一人…ゆっくりと止めを刺していく。

罪人たちは、必死に命の懇願をする。観客たちは罪人へ罵声を浴びせた。

この闘技場は、そのような呻き声や、肉を切り裂く音、命が潰える汚濁が混じった音なども客席へ届ける。


「むごいな」


黒騎士は、目をそらさずにつぶやく。この世界に召喚されたばかりの頃であったら、目を背け席を立ったことだっただろう。だが、今は、どこか隣の窓から見るように、その光景を見続けた。


「酷いですか? だが、彼らはそれぞれの国の法にのっとって裁かれた者達です。

彼らに殺められた人々は、その命を理不尽に踏みにじられました。ご家族は、とてもつらい感情で生きている事でしょう。そしておそらく、この闘技場に来ている事と思います。今の罪人の最後のありようを見て、ご家族の心の幾ばくかの救済と、金銭の保証も出来るのです。とても良いと思います」


「同感だな。罪を償える機会があるなんて、良いことだ」


システィナは、そうつぶやくと静かに目を閉じた。


黒騎士は、罪人の者達が闘技場で出場する事で、得られたお金が遺族や被害者へ渡ることに関しては、若干納得できる部分もあった。だが、酷い…という感情がなくなるわけではない。


闘技場中央で、再度剣を掲げた剣闘士に対し観客から大きな歓声が沸き上がり、剣闘士が退場していく。

しばらくすると又、石畳が開かれ30名ほどの女子供が衛兵に連れられ現れた。そして大きな丸太へ3人ずつ磔にされ、闘技場中央に立てられた。異様な雰囲気が闘技場を占める。3階席の市民たちの中には、この後の事を考えすすり泣く者もいる。


ギッギッ


再び石畳が開き…武装している騎士20人程が闘技場へ現れた。騎士達はすぐに磔にされている者達へ駆け寄りそれぞれ声をかけ、女子供たちを磔から解こうとするが、剣の届かぬはるか上に磔にされ、又丸太も簡単に切り倒せるものではなかった。



…ギィィ…ギィ…ギィィィー…



不意に闘技場に響く不気味な声に騎士達は、動きを止め声のする方へ剣を構え向き直る。観客も、静まり返る。

その声は、僅かに開いた石畳の扉より漏れ出てきていた。扉が開かれた…すると、ゴブリンがキョロキョロと周りを見渡しながら這いずり出てきた…1匹…5匹…20匹と扉より出てくる……合計100匹ほどのゴブリンが、闘技場に現れた。


ギヤァァァ…ギィィィ…


ゴブリン達は興奮し、奇声を上げる。そして、先ほどの5人の犯罪者の躯へ駆け寄ると…噛みつき服ごと肉を引きちぎり貪りだした。肉にありつけなかったゴブリンは、石畳に流れている血を舐めだす。


「あれは…何をする気なんだ?」


その醜悪なゴブリン達から目を離さず、黒騎士は傍らの司祭ショタへ聞く。


「ショーですよ。金がかかっている剣闘士を簡単に殺すわけにはいきません。しかし、観客はさらに血を見たがっている。

あの騎士達は、モスコーフ帝国と戦っている、ティムリヤン国・都市ムナクの守備部隊の捕虜の騎士達とその家族です。ティムリヤン国は、彼らの身請け金を支払わなかった。その為、彼らは奴隷商に売られこの都市スグジン闘技場にて魔物たちの餌となるのです」


「魔物たちの餌…と言っても、魔物は下級の中でも最も弱いとも言われるゴブリンだろう。いくら100匹程いるとはいえ、騎士20人には勝てぬだろう」


「そうかな? ゴブリンの顔をよく見た方が良いですぞ」


スキピオが、システィナにゴブリンの顔を見るように促す。ゴブリンの目は吊り上がり、半開きの口からは涎を垂らし…狂気に満ちていた。


「これは…下級魔物と言われるゴブリンではない?」


「いえゴブリンですよ。ただ…ゴブリン達の餌には少々薬を混ぜています。ゴブリンは群れで行動し、なかなかこずるいところがあるとはいえ、体も小さく気も弱い。数匹の仲間がやられれば、皆逃げていく…それでは、闘技場では役に立たない。

それで、興奮作用があり常用していると狂暴になっていく薬をまぜた餌を与え、時には人間の肉も与え、狂暴で尚且つ人間を餌と考えるゴブリンに育てています。

騎士達が、いくら聖石の加護を付与された武具を着けていようとも、あの狂気の魔力を持つゴブリン100匹が相手では…それも、磔の女子供を守りながらでは、あっという間に聖力が枯渇し、ゴブリン達の餌食になるでしょう。

それも、ゴブリン達は騎士達より肉が柔らかくてうまそうな女子供から先に貪ります。騎士達は、自分らの妻や子供が絶叫しながら貪り食われるところも見なくてはなりません」


「聖ギイス教が治める国としては、少々情けがないのではないですか?」


ルーナは、目に怒りをにじませながら司祭ショタに聞く。


「そうですね。私も、長くこの都市スグジン闘技場を管理していますが、いまだに慣れません」


「ではなぜ?」


「それが、昔からこの国の…この闘技場のルールだからです。あの者達は、身請け金を国や家族が支払えない。モスコーフ敵国・南東前線の将軍、伯爵:ハイルブル・ブルクト様は、そういう事にはとても厳しいお方です。捕虜を牢屋に入れておくにも衛兵や食事など、人数が多くなればお金がかかります。そして軍の財政が厳しくなる。よって、身分の高い貴族ならいずれ役に立つかと捕虜とするでしょうが、身分の低い貴族や騎士ならば、すぐに死刑となるでしょう。

しかし彼らは売られ、ここで生き延びるチャンスを与えられました。闘技場で3回勝てば、彼らは自由の身なのです。ただ殺されるより、チャンスを貰った方が良いと思いますが?」


…たしかに、司祭ショタが言う通りかもしれない…しかし、女子供まで…


黒騎士は、思わず立ち…闘技場へ進みかけた。その黒騎士の右肩をドレアが抑え止める。


「なるほど、司祭ショタの言う事理解した。では、そのルールに乗っ取ってあの者達を助けるすべはないのか?」


ドレアは、司祭ショタへ静かに確認した。そして、黒騎士へ座るように促す。黒騎士やルーナ達が、感情に左右されている状態に比べかなり落ち着いている。しかし、それは自らが助けたいと考えているわけではない。あくまで、黒騎士の考えを尊重し、その考えを達成する術があるかどうか確認したのだ。


「これはまたドレア殿、奇妙な事を申されますね。あの者達は、今初めて見た者達でしょう? 話したこともない者達でしょう? 

そのような者達を救いたいと思うのですか?」


「帝国とティムリヤン国との戦争の是非はわからぬ。ただ、我が主は、女子供まで苦しい死を与えなくても良いだろうと考えている」


「なるほど、ある意味慈悲の心とも言えますね。わかりました、助勢は認められていますよ。3人まで可能で、その代わり一人金貨10枚必要です。このショーも賭けが行われているのですが、誰も騎士達が勝てるとは思っていないので、賭けが成立しないのです。助勢者が現れれば、ゴブリンへ賭けている観客たちも喜びますので」


「分かった。金貨10枚支払おう」


黒騎士が、司祭ショタへ金貨10枚を払おうとすると、チェルが黒騎士の腰を突いた。傍らのチェルを見ると…


「ハラエ…」


チェルは黒騎士の左隣に立ち、早くも背中から黒い大きな剣を引き抜いた。


「では、俺の分もお願いしょう」


そう言うと、ドレアも剣を抜き黒騎士の隣へ進んだ。システィナも思わず立ちかけたが、感情が高ぶっている自分やルーナより、冷静なドレアがいた方が良いだろうと考えなおし席へ座った。


「司祭ショタ、まだ掛けてもいのですかな?」


「スキピオ将軍、もちろん良いですが、配当が少なくなると観客は納得しないので、黒騎士殿にしかかけられませんよ」


「構わぬよ、金貨500枚掛けよう」


「金貨500枚? これは又、帝国の将軍ともあろう方が、敵の将軍の勝利を願うのですか?」


「国を背負う戦いと、私的な賭け事は別ですなぁ~」


スキピオは、ニンマリと笑った。金貨500枚を掛けるというのだから、冗談ではないのだが、そのスキピオの落ち着き又、楽しそうな笑顔を見ると…司祭ショタは、スキピオが本心から黒騎士達の勝利を確信しているるように思えた。


「私は、金貨1000枚掛けよう?」


「黒騎士殿、金貨1000枚ですか?」


「ん? 司祭ショタ殿、出場者は自分には掛けられませんか?」


「いえいえ、そんなことはありません。いやはや観客は、賭けが成立しない試合が、いきなり高配当を見込める試合となったのですから…」


司祭ショタが、黒騎士達3人の助勢と、金貨1500枚が掛けられたことを闘技場の観客へ告げると、観客は驚き大歓声が上がった。


「シス、ルーナ、スコイ(オスの狼)行ってくる」


そういうと黒騎士達3人は駆け出し、闘技場へ向け大きく飛んだ。




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