第16話 家族団欒
異世界召喚 3日目
伯爵、ご家族方との食事会も楽しく終わり、博影と沙耶は部屋に帰ってきた。
疲れた…今日1日で多くの事があり、肉体的にも精神的にも疲れた。
まだ、目が覚めて1日…異世界に来て3日…
ティアナが、行水の準備が出来た事を教えに来てくれた。
どうやら、お風呂は月に2・3回ある程度で、普段は井戸水か寒い時はたらい程度の水を沸かして、体を拭くようだ。
肌寒くはないが、夜も遅いので水を沸かして用意してくれていた。
一階、奥の小部屋にて、沙耶と交代で使用し体を拭いた。お風呂に入って疲れを癒したいが、お湯で体を吹き、髪を整える事で幾分かは癒された。
ティアナとは、部屋の入口で別れ、ベッドにうつ伏せに倒れこんだ。
「ふぅ〜、さすがに疲れたー」
腰とふくらはぎの筋肉が、パンパンに張っている感じだ。もう、このまま寝れる…
「お父さん、寝るなら着替えないと」
沙耶は、隣のベッドの上で服を脱ぎ出し下着一枚になっている。
「おいおい、少しは隠しながら着替えなさい」
あまりに堂々と脱ぎ、胸をさらけ出されると目のやりどころがない。
「親子なんだもん、別にいいじゃない」
沙耶もちょっと照れているようだが、あくまで気にしてない風に装っている。
「お父さん、腰踏み、足踏みしてあげよっか」
返事も聞かずに寝まきに着替え終えた沙耶が、こちらのベッドに上がって来た。
腰に立ったまま乗られ、足踏みを開始…
「いたたた、沙耶重い」
いつもなら、ちょうど気持ち良いくらいなのだが、体が違うので腰は痛い。
足踏みをして…とお願いする。
「重くないし!」
と、ブツブツ言う沙耶はほっておいた。
「気持ちいい?」
うつ伏せになっいる博影の足の裏を、逆向きに立ったまま踵で踏んでくれる。
「気持ちいいよ、このまま眠りそう…」
「見た目は中学生だけど、中身はオヤジだね〜」
と、笑いながら足踏みしてくれる沙耶に相槌を打ちながら、いつの間にか眠ってしまった。




