表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バイオメタルドール  作者: 坂井ひいろ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
67/113

M04-05

「追うな、しゅう。陽動だ。調査船の保護が優先だ」

調査船と反対の方向に逃げる『カイラギ』を見て、久我透哉くがとうやは叫んだ。2機の『バイオメタルドール』は港に向かって走った。

 走りながら久我透哉は『カイラギ』の行動を思い出していた。最初に追いかけてきたのは2体の『カイラギ』だった。彼らは協力して攻撃してきた。それはつまり、なんらかのコミュニケーションをとっていると考えるのが妥当だった。1体を倒したとき、もう1体はためらいもなく、それを海に蹴り落した。仲間を保護すると言う意識がないのだろう。次に追いかけてきた3体は攻撃の仕方を変えた。学習する機能があることがうかがえる。解体型や戦闘型と比べて、戦士型の『カイラギ』はあきらかに高い知性を持っている。しかも、勝つことを優先する冷徹さも兼ね備えている。

 久我透哉の通信設備はゴーグルと一緒に破壊されていた。カメラも破壊されたので映像記録もない。陣野修じんのしゅうが話せないのが口惜しかった。身に着けたインカムのわずかな無線機能を使って叫んだ。

しゅう、Z13の映像記録を調査船に送れ」

陣野真由じんのまゆなら気づいててくれる。彼はそれにかけた。


「T07、生体反応消失」

調査船に移った園部志穂そのべしほはBMD-T07を示す光点がモニターから消えるのを見て叫んだ。同時に『カイラギ』2体の反応も消える。考えられるパターンは二つ。戦闘で無線機が故障したか、T07が倒されてしまったかだった。

「T07、応答願います」

BMD-T07からの応答もなかった。

 情報が途切れて、調査船のオペーレーションルームの空気がはりつめる。園部志穂は久我透哉が生きていることを願った。


「まもなく、Z13がT07の生体反応消失ポイントに到達します」

彼女はBMD-Z13から送られてくる熱源検知情報をモニターから読み取った。

「Z13、前方『カイラギ』3体。さらにその前方に3つの熱源を検知。二つは『カイラギ』、一つはBMD-T07のものと思われます」

彼女がそう伝えている内に、弱まっていた一つが消えた。

「熱源反応、一つ消失」

「Z13、T07の状態を報告願います」

『Z13より本部。戦ってます』

陣野修のBMD-Z13よりの返答がモニターに打ち込まれた。

モニターを見つめていた園部志穂、陣野真由、山村光一やまむらこういちの三人に笑顔がもどる。

「よし」

山村光一が思わず声をあげた。


戦いが終わり、BMD-Z13から戦いの記録映像が伝送されてきた。戦闘中の視覚映像なので、状況をとらえるのが難しい。陣野真由は園部志穂に拡大や映像補完を指示した。彼女ははっとしてマイクをとって叫んだ。

「本部より、A01へ。敵はランクA装備の性能を既に共有済みです。さらに連携して攻撃してくるわよ。かなり知能が発達しているから注意して」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ