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バイオメタルドール  作者: 坂井ひいろ


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59/113

M03-05

「そうですね。外から切りつけてもかすり傷しか負わせられないような巨大な敵の場合は、自ら相手の口の中に飛び込んで、体の中から破壊するのが定番ですね」

山村光一やまむらこういちが答えた。

「『カイラギ』には口がないわ」

陣野真由じんのまゆは即座に彼の案を否定した。

「えっ。口がないんですか。生物なのに」

「ええ」

「それじぁ、どうやってエネルギーのもとを補給するんですか」

「背中にある呼吸器官から、自分の細胞からできた『単細胞生物』を海水中にまき散らす。その『単細胞生物』が海水に含まれる栄養源や資源を取り込む。『カイラギ』はそれを呼吸器官から回収するのよ。だから、体の中には消化を担う臓器も肺などの呼吸を担う臓器もないのよ」

「なら簡単ですよ。背中に露出した呼吸器官を全部、切り取ってしまえばいいじゃないですか」

山村光一はすかさず答えを出した。

「山村刑事。あなた、かしこいわね。刑事にしておくのはもったいないわ。園部そのべさん、なにぽかんとしているの」

園部志穂そのべしほはあわててインカムで指示を出した。

「本部より、BMD各員へ。敵、未確認『カイラギ』のデータを収集後、せん滅作戦に移行します。ターゲットは敵の呼吸器官、すべてです」

彼女はモニターを見ながら支持をつけたす。

『フェイクスキン』溶解まで残り時間、1時間25分。敵『カイラギ』の進路、変わらず。約5分で接触します。接触後、ゴーグルの内蔵カメラを使ってすみやかに情報収集。A01は頭部全般、T07は右、Z13は左を担当してください」

巨大な『カイラギ』へと向かっている3機のBMDより返答がかえってきた。

「A01了解」

「T07了解」

『Z13了解』

園部志穂そのべしほはモニターに打ち込まれる陣野修じんのしゅうの返答を確認しながら、ドローンが撮影したビデオ動画の解析をAIに指示した。

「本部より、BMD各員へ。これより中継ブイの回収に入ります。超音波通信は切断。通信は海上にての電波通信のみです」

園部志穂そのべしほはドローンの移動作業を手際よくこなしていく。

「通信の中継、海中映像を遮断。ドローン、中継ブイ巻き取り開始。飛行可能時間、残り1時間36分。問題ありません」

「AIより敵、未確認『カイラギ』の呼吸器官解析完了。数33対。計66個。背中にそって3列。1列11対です」

「ドローン。中継ブイ回収完了。コンタクト予想ポイントまで3分25秒。移動を開始します」

園部志穂の後ろで山村光一が興奮しながら作業の行方をながめていた。陣野真由は「このアニメオタクは思いのほか使えるのでは」と考え始めていた。

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