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第181話「伝心」

学業が忙しく、ほとんど書けませんでした。

申し訳ございません。

 ガロフは私の囁きを聞いて、訝しむように瞳を覗き込んでくる。しかしあまり黙っていては不審がられてしまうと感じたのか「久しいの」と間を繋いだ。それから周囲に視線を巡らせて、私が特別丁寧に扱われているわけではないということを様子から察した彼は、私をセルカとして扱わないことを選んだようだ。

 トーマはガロフと面識があるため、私に文句を言いながら近寄ってくる。

「ミコト様、幻惑魔法だってこの世にはあるんだから、ちょっとは躊躇ってくれ」

 それは恐らくガロフへの合図だったのだろう。二人の視線が交錯し、それぞれの演じる役目がはっきりと決まる。

「次から気を付ける!」

 私は目を細めて小言を言ったトーマを見ると、ガロフにぴったりと抱きついて見せて、ガロフは心底嬉しそうな表情を浮かべた。孫と久しぶりに会うのだ、その反応は当然のものだった。

 しかし、まぁ。ガロフはセルカ擁護派の代表格であるらしく、師弟関係にあることを見せつけた私に対して好意的な視線がよく感じ取れる。

 私がそのままガロフに甘えようとしていると、放っておかれていた案内役のエルフ二人組が口を揃えて咳払いをして、私は名残惜しそうにガロフの服の袖を掴みながらも少し彼から離れた。

 そしてエルフ二人に向き直り、説明を求めるのだった。外部の者より、元から擁護派だったエルフのほうがすんなりと聞き入れてもらえるだろう。

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