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西の少女-5

よろしくお願いします。


…どうしても話の長さが一定にできません・・・


長さの換算を変更。。。やっぱりわかりやすくしたほうが書きやすく読みやすいと考えました

「ホルシュタイン家の家名をも穢すですって!もういいですわっ!覚えてらっしゃいっ!」


ローザは、地団駄を踏んだ怒鳴ると、踵を返し足早にヒルダたちの前から、立ち去っていった。


「ヒルデガルドくん、君の気持ちもわかるが、暴力に訴えてしまうのは、騎士として正しい行いではないのではないか?」


そう言いながら、コンラートは、掴んだヒルダの腕を離し、代わりに肩に手を乗せた。


「申し訳ありません…教官…、お祖父様のことを言われると…頭に血が登って…」


ヒルダはうつむき、唇を噛みながらそう答えた。


その姿にため息を漏らしながら、


「私もあの噂には思うところがある…、ディートハルト卿は、気高く立派な騎士だった…、あの事件は…いやなんでもない…」


「私は、お祖父様の名誉を挽回するために、立派な…お祖父様以上の竜騎士になり、あの事件の真相を調べたいのですっ!」


強い眼差しで、コンラートの目を見つめる。


「で、あれば、なおさら言動には気を配るべきだと私は思うね」


コンラートは、苦笑いを浮かべながら、ヒルダを見返した。


「もう訳ありません…、失礼します」


ヒルダは、うつむきながら踵を返し、立ち去ろうとした。


「(これでは、試験は不合格ね…、私は立派な竜騎士にならなきゃいけないのに…)」


そう、今日のあの訓練は、竜騎士見習いが最後に受ける卒業試験を兼ねていたのだった。


後悔で今にも涙が零れ落ちそうになっていた。


「そうそう、ヒルデガルドくん、君とローザリンデくんは本日の試験は合格だよ」


コンラートは、ヒルダに優しく言った。

ヒルダは、弾かれたように振り返り、コンラートを疑問の眼差しで見つめた。


「君も、ローザリンデくんも技術は合格点だ、本日の試験においても、最後の高度合わせ以外は及第点をあげられる。最後のあれは…まぁ、こう言ってはなんだが、若い竜騎士にはよくあるミスだからな、

だが…、私から一つだけ言わせてもらえば、ヒルデガルドくん、君は少し焦り過ぎだな…」


「焦りすぎ…?」


「ああ、君のミス…また、君の技術に於いて未熟な部分は、その焦りによって生じている…。気持ちはわかるが、もう少し周りを見て落ち着いた心を持つことを、私は勧めるよ」


まるで父親のような優しい微笑みを浮かべながらコンラートは言う。


「私は…、焦ってなど…。でも、ありがとうございます。」


一瞬、反論をしかげたが、コンラートが自分の事を心配して言ってくれていることを感じたヒルダは、素直に礼を述べて、その場


を立ち去ったのだった。





薄暗い部屋の中に、小さな祭壇が設けられている。

その祭壇の横には、傷つき、補修の痕のある青色の龍鱗の鎧ドラゴンスケールメイルが飾られ。


祭壇の上には、刃渡り30ルース(30cm)、柄の長さ100ルース(100cm)の槍が置かれていた。


ヒルダは、その祭壇の前に跪き両手を組んで祈っいた。


「お祖父様…、私…最終試験に合格しました…後は、…竜選の儀で何れかの竜に選ばれれば…」


ヒルダは、祭壇に語りかける。


この祭壇は、ヒルダの自宅にある、亡き祖父を祀った祭壇であった。


エウルアーデ王国では、故人を供養するために墓の他に、自宅に遺品を収めた祭壇を祀る習慣があった。

特にヒルダの祖父、ディートハルトはクレーフェン家初代となるため、彼の鎧と槍が祭壇に納めら大切に祀られているのだった。


「お祖父様、見守っていてください。そして、私は必ず竜騎士になって、お祖父様の…」


ヒルダは、祖父にそう祈るのだった。

…自分でも思うんですが、ローザってそこで隊長に切れて帰っちゃっていいでしょうか?(笑)

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