表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/12

プロローグ

ビロードのような艶のある暗闇に、琥珀糖を散りばめたものが宇宙であると、昔の偉人は言っていた。



ざわざわとした声があちこちで賑わう、ステーション

列車のそれと似てはいるが、線路に張られているのが鉄の道ではなく、金色の光であり、入って来るのは列車ではなく宇宙船である。

ここは宇宙船の為のステーションであった。


数十分毎に暗闇から宇宙船が、線路に張られた光の線を伝って降りてくる。

薄暗い中で煌々と光るそれは、美しく幻想的なものだった。


そんな駅の端の方で、イヤホンでラジオを聴きながら、女がぼんやりと空を見上げていた。

丸眼鏡越しの橙色の目はどこか生気がなく、疲れ果てたように天窓の映像を映していた。

ステーションの天窓は、上空を越えてずっと高い位置にある、宇宙の様子を映し出している。

時折、天窓の映像に宇宙船の光が横切るのが見えた。


そうしていると、出発の準備を整えた宇宙船のアナウンスが響いた。

それを聞くと女は立ち上がり、ポケットから長方形をした小さな紙切れを取り出した。

いわゆる切符である。

不思議な事に、宇宙船の切符は列車の切符とは変わらない。違うのは金額だけだ。


女の切符に書かれた行き先は、ヴァイツェン。

世界の政治機関の中枢であるこの中央の星から、遠く遠く離れた、辺境の小さな星である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ