家の犬
実話です
これは僕が小学六年生の頃に体験したお話です………
2004年、8月1日。
この日は凄い暑かった。
僕の家には、16歳の柴犬がいます。その名前はロッキーです。
ロッキーは七月から熱射病にかかってしまいました。原因はひなたぼっこのしすぎでした。
それからと言うものロッキーは凄いかわいそうでした。
口から舌をデレんと出して、荒い息をついたり頭をバコバコ壁にぶつけたりしました。
ご飯を食べさせる時はスポイトで水と専用のフードを混ぜた物を……食べさせました。まずかったに違いありません。
それと、何度も病院に連れていき点滴をうたせました。針が痛かったに違いありません。
そして………8月1日………
僕はロッキーにご飯をあげて、一人で公園へ行きました。なんとなくで……行きました。
僕は後悔しました……その時行かなければ……と思いました。
公園に一人でいる時、突然
『カズ………』
と自分の名前を呼ばれました。
誰だろう? と思い、周囲を見渡します。だけど、誰もいません。空耳かな? 僕は楽観的な考えでいました。
しばらく時間が経過して、家に帰りました。
玄関の前には結婚して家に、いないはずのお兄ちゃん。妻もいます。
なんだろう? 近づいてみると、ロッキーを囲んで皆が泣いていました。
ロッキーは安らかに目を閉じています。
僕は頭が真っ白になりました。
嘘………
ロッキーが……死んだ? 嘘でしょ? ………
だけど、皆が泣いているのが事実を物語っています。
「母さん。汗かいたから、風呂入ってくる……」
僕はできるだけ、皆の前では平然としました。
泣いてるところを皆に見られたくなかったから……
僕はお風呂場で号泣しました。
我慢していた涙が一気に、僕の目から溢れてきます。
しばらくしてロッキーを遺骨にして、家に持ち帰りました。
その後、家に居た三番目のお兄ちゃんから聞いた話しではロッキーは死ぬ時、燃え尽きる蝋燭の如く遠吠えをしたようです。
皆さんお分かりですか? ロッキーが死ぬ際に遠吠えした時刻が僕が公園にいた時
『カズ………』
と呼ばれた時刻と一致したのです。
推測では、僕にお別れを言いに来たのではないでしょうか?
更に、2ヶ月後………
ロッキーの夢をみました。
内容は一緒に遊んだ夢です。
夢から覚めた時はそこにロッキーは居なく、ただただ小鳥のさえずりだけが聞こえてきました。
僕はロッキーと仲が悪かったのですが、そうやってお別れをしてくれた事に凄い感謝しています。
ロッキー………ありがとう………
読んで頂きありがとうございました。これを書こうと思ったのは突然そう思ったからです。(理由もなんもありません。あらすじにも書いてあるとおり)だけど、これは僕にとって心に深く刻まれた思い出です。読んで下さった方もそういう思い出ありませんか? 僕は何故か嬉しい思い出が一つもありません。これを読んで下さった方、是非とも嬉しい思い出をつくって下さいね。僕の言いたい事はそれだけです。あ、後、動物の命は大切に……