10年目のこだわり(200文字小説)
結婚して10年。
もちろん妻を愛している。
そして、子供たちも。
日曜日。
会社は休み。
お約束の夕食当番。
「美味しそうね。 何を作ってるの?」
「ちゃんぽん」
「へー! こんなに色々入れるんだ?」
「最低10種類の具を入れるんだ」
「でも、専門店でもそんなに入ってないよ」
「そりゃ、野菜も高くなったからね」
「ふ~ん、材料費いくらかかったの?」
「うっ、それは…」
「まあいいや。 美味しそうだし…」
「お、おう。 絶対にうまいさ」