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78.それぞれの円陣

アリサによるルール説明が始まり、生徒たちもだんだんと競技が始まる気運が少しずつ高まってきていた。

「この大会はクラスが男子の部、女子の部と2つのリーグに別れて試合を行い、各リーグの1位同士が決勝戦を行い優勝を決めます。試合のルールは15点先取で1セット。先に2セットを取った方の勝ちとなります。チームのバレー部はスパイクは禁止、レシーブやトスに回ってください。そして、各チーム一度にコートに入れるのは7人。交代は自由です」

アリサの挨拶が終わり、開会式は終了。クラスごとに別れて作戦会議を行う。

「いよいよだね、ナギ」

「うん。緊張するけど頑張ろうね」

サツキはやる気満々。運動の好きなサツキにとってこの行事はこの上なく楽しみだった。

「よーし、3組みんなで円陣組もう!あつまれみんな〜」

「いいね、ほらほらみんな集まって、ほら男子も」

サツキの明るい呼びかけに、ゆいちゃんが同調する。3メンバーはみんなは少しずつ集まり、肩を組んで大きな輪を作る。サツキはナギとゆいちゃんに挟まれていた。

「それじゃあ、リーダーのサツキさん何か一言は?」

「よーし、男女共に優勝目指して、そしてどのチームよりも楽しんで行くよ」

サツキがみんなを見回しながら声をかける。クラスメイトは全員がやる気に溢れて、一つになっていた。

「行くよ、せーの3組ー絶対優勝、おぉーー!」

掛け声と同時にクラス全員が大きな声と共に左足を踏み鳴らした。体育館に響き渡るその音に他のクラスも驚いていた。


「ふふっ、3組やってるみたいだね」

「うん、すごい気迫!」

開会式を終え、生徒会のメンバーたちも各クラスへと合流していく。

「五十嵐さん、雪村さん、こっちも円陣円陣」

6組のメンバーに手招きされ、アリサとマオも合流する。

「よし、掛け声は会長任せた!」

「えっ、私?」

マオが困惑しつつ、掛け声をする。

「え、えっと……。6組みんなで笑顔で絶対優勝するよ、せーの、ふぁいとーー!」

マオの掛け声に合わせて全員が足を踏み鳴らす。

円陣の輪は他のクラスにもどんどん波及して、あちらこちらから足を踏み鳴らす音や大きな声が聞こえてくる。


いよいよ、試合が始まる。

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