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二重転生〜表裏一体の転生者〜  作者: 四宮ヤシノミ
第一章
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 第4話 可能性

就活大変だぁ…

執筆がいい息抜きです。

でも本気で書いてます。夢中になれるものっていいですね。

             

             

 

フィーユは基本的な事を教えてくれた。

魔法には火、水、土、風、光、闇があり、それらを併用して違う魔法を使うこともできるらしい。それに加えて等級があり、初級、中級、上級、超級、皇級、神級の6つがあると言う。

神級の魔法は 伝説の魔法師のみ使えたらしい。実際見たものはなくどのような魔法かも分からないという。まぁ俺には関係のないことだろう。

きっと俺が朝使ったのは初級程度の魔法だろうしな。


「フィーユ先生!朝、魔法書を使って初級の魔法を3回使いました!!」

すると驚いた顔をするフィーユ


「え?魔法書を見ただけでですか?」

コクりと頷く。それを見てフィーユは首を傾げる。

   

「普通、魔力を持ったとはいえ、魔法はイメージがしっかりされていなければ使えないのです。そんないきなり見ただけで魔法を使えるなんてにわかには信じがたいです。」


久しぶりに褒められた。他人に褒められるのは初めてではないだろうか。とても嬉しい気分だ。


「ですが、魔力がなければ魔法は使えません。恐らくレイド君が頑張って使えるようになって上級といったところでしょうか。とりあえず今日は私が魔法を実際にお見せしようと思います。朝行ったという森まで案内していただけますか?」


(先生と2人きりで森に行く。心は思春期の俺はドキドキする。体はそこまでか。いや、違う違う。しっかり先生から魔法を学ばなければ!)


「わかりました!では向かいましょう!」

俺は先生の手を取り森へ向かった。森につくとフィーユは杖を構えた。


「ではまず、原初の6つの魔法の魔法をひとつずつ使います。」

そう言ってファイア(火)ウォーター(水)サンド(土) ウインド(風)シャイン(光) ダーク(闇

)をそれぞれ使った見せた。


やはり初級程度では魔力は尽きないものなのか。

俺だっていっぱい魔法を使いたい。ファーユに良いところを見せたい。そう思い、


「ファイア!」


先生に向けて唱えた。すると火が出てしまった。

魔力は尽きていなかったのか。まずいこのままでは先生に、心配は要らなかった。


「ウォーター」


軽く俺の魔法はかき消された。


「レイド君、女の子に不意打ちでいけない子だね、いけない子にはお仕置きだよ。」


そういうと水が俺の元へと向かってきた。

まずい防がないといけない。


咄嗟に自分を守るイメージでサンドを唱えた。

すると自分の目の前に土の壁(サンドウォール)が出来上がっていた。

土は水との相性が悪いせいか水が体にかかった。

が、それ以上に魔力が枯渇して意識が飛びそうだ。フィーユが深刻な顔をしてこちらに向かってくる。そのまま体を支えてくれていることに気付き安心し意識は飛んでいった。


目を覚ますと俺は裸だった。

メリッサが俺の体を拭いている。

きっと俺が水に濡れて体が冷めると考えて拭いてくれているのだろう。刺激が強すぎる。メリッサは猫みたいだが体つきは人間だしそれにスタイルはとても良い。出るとこは出ているし引っ込んでいるところは引っ込んでいる。メイド姿ではあるが思春期の俺には効果抜群だ。でもこれは俺を思ってのことなのだ。


「メリッサ、ありがとうございます。あとは自分でやります。そういえばフィーユさんは?」


メリッサは慌てて頭を下げた。

「起きてらしたんですね!申し訳ございません。私なんかがレイド様のお体に… あぁ、フィーユ様ならお母様のところへ行きました。レイド様の事で謝罪にと」


(もしや俺に水をかけて意識を飛ばした事の責任を負って出ていっちゃうとか?!そんなの嫌だ。フィーユさんにもっと魔法を教わりたい。とりあえず服を着て、リーシャの部屋へ行こう。)


と思ったがリーシャとフィーユが来た。

リーシャは少し怒っていた。


「レイド、フィーユに水魔法を当てられたの?」


やはりフィーユはリーシャに自分のした事を伝えたのだろう。でもまだまだ俺はフィーユに教わりたいと思っている。


「嫌だな。お母様。僕が魔法を暴走させてしまったんです。だからフィーユ先生が僕に使ったのではなく僕が失敗したんですよ。」


言った矢先、俺はフィーユの心情を理解した。俺はまだはリーシャには魔力があることを伝えていない。俺はフィーユにその事を内緒にしてくれと頼み、それを守るためにフィーユは自分自身に非があると言ったのだろう。そこまで考えていなかった。でもいずれ俺が魔力を持っている事はリーシャにもバレてしまうし、なによりフィーユを守るためならそんな事は関係ないと思った。

だが、リーシャのリアクションは違った。少し戸惑った表情で、


「レイド、そんな嘘はだめよ?いくらフィーユが綺麗で一緒にいたいからって。レイドを虐めるような先生には出ていってもらおうと考えています。」


それはそうだ。10年近く魔力すら持っていなかった子供が急に魔法を使えるなんて言っても信じてくれないだろう。このままではフィーユ先生がいなくなってしまう。上手く切り抜けなければ


「お母様、今回は僕が魔法を見てはしゃいでしまったがために起きた事なので先生を悪く言わないで下さい。もう一度機会を頂けませんか?」


リーシャは少し悩み

「レイドがそういうなら今回は許してあげます。次はありませんよ?」

頬を膨らませる。彼女の癖なのだろうか。

なんにせよ、最悪の事態は免れた。


フィーユはありがとうございますと頭を下げた。

俺も深く息をついた。母はそのまま部屋を出ていった。その後を追うようにメリッサも出ていった。


「今回の件ありがとうございました。私も実際にレイド様の魔法を見て興奮してしまいました。申し訳ございません。あのまま解雇されていれば団長に顔向け出来ない所でした。何かあれば気軽に仰ってください。」と深々と頭を下げてきた。


ならばと

「では、敬語はやめて下さい。あとレイドで良いです。レイド様なんて気恥ずかしいので。」


「わ、わかりました。レ、レイド君。本当に今回は本当にありがとうございました。」体を捩らせて言う。心なしか顔が赤い。


フィーユの仕草を察して聞いてみる。

「君は余計です。もしかして男の人に慣れてないんですか?」


コクりとフィーユが頷き、

「恥ずかしながら王族であった私はほとんど外部との接触がなく男の方との接触も王か、親族くらいでしたので。」そう言ってさらに頬を赤らめる。


これはチャンスかもしれない。だが相手は王族だし結婚相手くらいいるか。まぁこれからも仲良くはしてもらいたい所だ。

 

「き、今日はもう時間なのでかえらせて頂きますね。」そう言ってフィーユは帰る支度をする。

玄関まで送ります。そう言って支度が終わったフィーユと玄関へ向かった。その前にリーシャの部屋へ行き先程のことを謝罪し、今日は帰る事を伝えた。そして、外へ出る。


「今日はありがとうございました。」


「いえいえ、私の方が色々と助かりました。ではまた明日」にこやかに頭を下げ自宅へと步を進めた。彼女の姿が消えてすぐ新しい姿が見えた。

リリスだ。


「あらレイド。そんな所でどうしたの?今通りかかったエルフの女性綺麗だったわね。」


おかえりなさい。と頭は下げて


「あの方は今日から僕の先生になったフィーユさんです。なんでもお父様の団にいた優秀な方らしいです。」


リリスはそれに対して不満げな顔を見せ


「そう。レイドの先生か。魔法は見せたの?というかなんで女なのよ。」

後半は声が小さく聞き取れなかったが


「その件については僕の部屋で説明したいと思います。夕食を済ませた後、来てください。」


わかったわ。そう言って足早に家に入った。

俺もその後を追うように自分の部屋へと向かった。少ししてメリッサが来て夕食の用意が出来たと知らせに来た。

それを聞いて食堂へ向かう。途中ふとラルスの事を思い出す。あいつは少し怪しい。ロロは8歳でまだまだ子供だろうし俺を殺そうとまでは考えていないはずだ。タイミングがあれば少し探ってみよう。


食堂に着くといつものようにメイドと執事、そして家族が座っていた。まだリリスとリリスのメイドは居ない。着替えでもしているのだろうか。


「遅れてすみません。」俺は頭を下げる


「レイド、魔法はどうだ?」アレスが聞く。

それに対してリーシャが

「あなた、今日レイドが自分で魔法を使ったなんて言うのよ。まぁフィーユが一緒だったしフィーユが何かしたのだと思うけれど」


アレスは驚いてる。アレスの中のフィーユはそんなふざけた事はしないし魔力が無いことに引き目を感じているレイドに対してそんな事をする人物でもない。まぁ今は少し待とう。


「レイド良かったじゃないか。明日はもっと使えるといいな!」明るい顔をして言った


俺はアレスが殆ど信じていないことが分かっていたがとりあえず、はい。と返事をした。

俺は当初の目的を果たす為、ラルスに目線をやり、左眼に集中する。

ラルスの過去が見えてきた。


俺が幼い時はよく遊んでくれていたようだが、ある日を境に殆ど話しかけてもいないようだ。

更に俺への感情が伝わってくる。これは哀れな気持ちだろうか、それに虚しさ、憎悪が伝わってくる。不出来な弟を持った故にこの感情が芽生えたと言う事だろう。彼は危険だ。


「申し訳ありません。少し遅れました」

リリスが部屋に入ってきた。

それからはいつも通りの食事が始まった。

食事を終えて俺はリリスと部屋に戻る。その際ラルスと目があったが自然と目を逸らした。なにか見られているような気がしたから。


部屋に戻り、リリスに尋ねる。


「あの、ラルス兄様の祝福ってなんなんですか?」


すると困った顔をでリリスが答える。

「祝福は基本的に他人に教えるようなものではないのよ?でも家族だから大丈夫かしらね。ラルスの持つ祝福は見たものの未来の可能性を見る事が出来るの。不確定なものだからあまり有効ではないけれど能力としては高いわね。ちなみに私は人を癒す能力よ。魔法にもそう言ったものがあるけれどそれより性能は高いわ。」


未来の可能性、きっとそれを俺に使って可能性がないことに気づき、悲しみ、それが憎しみに変わったのだろうか。まだまだ考える事は多そうだ。


それから今日会った出来事を伝えた。魔法をまた使えたことにリリスは驚いていた。が、何故か自慢げに俺の話を聞いていた。そのことで思い出した。


「リリス姉さんは何級まで魔法が使えるんですか?」


ニヤリと微笑み、

「1年目から中級よ!周りは殆どが初級ね。という事はあなた朝、初級の魔法が使えてたわよね?それはすごいわね。」顎に手をやり答えた。


この言葉を聞いて自分は少しは魔法の才能があるのだと考えたが魔力が少なすぎる。でも、先生は魔力が回復するのに半日程度かかると言っていた。もしや俺の魔力が回復するスピードがとてつもないのでは?そう考えた。


「なーに、にやにやしてるのよ。まぁレイドならもっと色々な魔法を使えるようになるわ!」


浮かれているのがばれたのか。すぐ顔に出る性分を直さなくてはいけないな。

一通りの連絡を済むと、リリスは部屋を出た。

俺も今日は色々あったし明日からのフィーユとの魔法訓練を楽しみにしながら眠る事にした。

















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