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第2話 どうやら本気らしい



 とんでもない事を言われたけれど、初めの内は半信半疑だった。

 どうせすぐに飽きると思ってたのだ。


 だって彼女、貴族だし、女の子だし。

 強くならなくたって、守ってくれる人がたくさんいるし、そもそも危険な目に合う事が少ない。


 だから彼女が木刀を振り始めても、すぐにそんな光景は無くなると思っていたのだ。


 それなのに。


 一か月経っても、半年たってもやめる気配がなかった。


「毎日の鍛錬が強さを培うのよ」

「はぁ、そうですか」


 そこまでくればさすがに僕でも分かった。


 信じられない事に彼女は、本気で勇者を目指しているらしい。



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