お話2
本日二話目となります。
「あ、後ですね。蓼川様。あなたは本日をもちまして、精霊王様、蓼川ノエル様が配偶者となります。」
「はぁ。って、えぇ⁈何?俺らってもう、戸籍上で夫婦なんですか⁈」
「はい。全てそうしろと言われて。」
あぁ。要するに脅されたと。ノエルには誰も敵いませんか。
「分かりました。」
「分かって頂けたようでなによりです。ではこれから、あなたを新居の方へご案内します。また、家の固定電話は、ここにいる国の首相達へ直接繋がる直通電話と、一般的な物と二つ置かせて頂きました。もし、何かあれば遠慮なくお電話して下さい。また、海外へ旅行へ行く時はここにいる国に行く時ならば、直ぐにでもプライベートジェットもしくは、ファーストクラスの航空券と最高級のホテルの手配。スペシャルサービスのご用意などをするので、ご電話ください。」
「ワ、ワカリマシタ。」
まず、海外に行くかな?それになんかその国に申し訳ないような。
というより、内容が内容なんですけど。
万年一般市民の俺がびびっていると、
「また、これは日本国内の旅行に関しても同じ事をさせて頂きます。学校の課外授業の時もご電話下さい。お願いします。」
なんか、凄い必死。
あ、でも凪乃に関しては、お願いしよう。
うちの子超絶可愛いから。もう可愛すぎるから。世界一かわいいから(親ばか)
変なやつが近づかないようにしなければ。
「あの、凪乃に関しては来年から小学生なんですけど、登下校の時もお願い出来ますか?来年からでいいんで。」
ダメ元で頼んでみた。
「勿論です!是非やらせて頂きます。」
即答で返ってきた。しかも、肯定で。
どんだけ必死なんだよ。
ノエルさん、なんて脅したんですかね?聞きたいけど、怖くて聞けない。
「では、先程も申し上げた通り、新居へお連れしますので、お車にご案内します。」
「分かりました。」
促されるままもう一度車に乗り込んだ。先程と違う 点といえば、隣に総理が乗っている事だ。
「あの、どうして総理が一緒に?」
「ああ、実はですね、どうやって、あんな綺麗な方を口説いたのかとか、娘という事はもうヤッたのか、凄く疑問でして。」
「ああ、という事は個人的なお話と。」
「はい。そういう事です。」
え、なに?真面目な話かと思ったらそんな話かよ。
なんか、真面目な話をする為に一緒に乗ったのかなと思って身構えていた俺がアホみたい。
というより、総理がこんなんでこの国大丈夫?
少し、いやかなり幻滅した。
「はぁ。えっと、まずプライベートの話なら敬語なんてやめて下さい。まず、ノエルは精霊なので、口説いたとかないです。それにヤッテもないです。後、凪乃は孤児です。僕らが拾って娘として育てています。」
そうなのだ。凪乃は俺らの子供じゃあない。その証拠に髪の毛は金髪だし、目は青色だ。
大きくなったら、北欧の美女みたいになると思う。
そしたら男どもが寄って来るだろう。絶対にわが娘をクソみたいな男どもの魔の手に渡らないようにせねば。
「なにっ⁈じゃあ、君たちはまだヤッテないのか。」
つっこむとこはそこかい⁈このエロ親父が。
「はぁ、まだそんなつもりは無いですよ。それにケジメもつけていないし。」
そうなのだ。俺らの娘とか言っているが、俺らはまだ結婚をしていない。ましてやプロポーズすらしていない。帰って一段落したらちゃんと指輪を買ってプロポーズをしようと心に決めた。
「そうなのか。なら、私も取り入る隙が…」
「ありません。」
このエロ親父が言い切る前に否定する。
「そ、そうか。ところで、君と個人的に今後のためにも友人になりたいのだが。」
「え?ああ。いいですよ。むしろ、こっちからお願いしたいくらいです。」
そうなのだ。首相が友人だと、なんかオイシイ事があるかもしれんのだ。
「そうか。では改めて、橋本浩司だ。よろしくな。」
「蓼川涼太です。こちらこそよろしくお願いします。」
「おいおい、友人なんだからタメにしてくれよ。」
「分かった。じゃあ改めてよろしく。」
こうしてLIN〇を交換して友人となり、車の中でくだらない話しをした。
下の星を優しさでいっぱいにして頂けるとはねて喜びます。