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2 旅路は長く、日暮れの参着

ウォルトへの出発は翌日となった。各大陸間を行き来するための方法はおおまかに三つ。海路と空路、そして大陸各地に設置された空間転移装置を使う陸路。どれを選ぶかは時と場合によるのだが、時間に融通が利くという点で陸路をとる場合が多い。


転移装置は空路や海路より費用がややかさむものの、事前に搭乗チケットを用意する必要がなく、定められた出発時間もないため準備が整えばすぐに出られる、その身軽さが魅力だ。難点といえば各大陸の転移装置の設置数が少ないことくらいだろうか。南大陸にはレスペルとウィラントに一台ずつ、西大陸はセレイア国に一台しかない。それに大陸間の転移自体は一瞬でも、そのあとは列車による移動となるので、場所によっては海路や空路より到着が遅れることもある。今回向かうウォルトがまさにそうだ。


ウォルトは西大陸の南寄りの位置にあるので、レスペルから海路か空路で西大陸最南端のエレスビノ国に向かい、そこから列車に乗って北上するほうが早く到着できるだろう。港の数は転移装置の数よりも格段に多い。今回はメンバーの誰も移動手段や時間効率にさほどこだわりがない者ばかりが集まっているので陸路を使う流れになったが、節約好きや効率重視する者であったり、海や空が好きなギルド員であれば他の移動手段を利用しているところだ。


どうせ海でも空でも陸でも、カナは持ち運べる筋トレ道具で鍛錬に勤しんでいるし、龍華はあたりをうろうろ徘徊しているし、リンと白は仲良くおやつを食べているし、癒暗は玲華とのノロケ話を延々続け、リアはそれに付き合わされて曖昧に相槌を打っているし、学は寝ている。そもそも事前の話し合いの際に、転移装置での移動にしようと最初に言い出したのは学だ。彼にとっては移動時間が長いほうがより長く寝ていられるので、いつも一番時間のかかる移動手段を取りたがる。そして、眠そうにするばかりでなにも考えていないように見えるが、実のところ頭の回転は速いのだ。目的地を聞いた瞬間から海路、空路、陸路のどれがもっとも時間効率が悪く、ひいては睡眠に割ける時間が長いのかを計算して即座に答えを出す、まどろみの中にいても意外と抜け目のない少年だ。


「僕はウォルトがどんなところか知らないんだけど、この中でウォルトに行ったことある人っている?」


セレイア北部にある領地、フェレクからウォルト方面へ向けて南下する列車の中、ばらばらに行動していた全員が一度席に戻ったタイミングで癒暗が切り出す。


「オレとリアはないな。あってもせいぜい列車で近くを通ったくらいだ」


カナの言葉にリアが頷く。


「この中だと……ウォルトどころか西大陸出身の人も、いませんよね」


「出る前に一罪かずさ誰瓜すいかあたりになんか聞いてくりゃよかったか」


「アリアさんもなにか知ってたかも」


「たしかあン二人はセリナ出身で、アリアはセレイア出身やったな。俺も最近はロワリアからあんま出らんし、癒暗が知らんねやったら俺も知らんわ」


「私も他のとこなら行ったことあるけど、ウォルトはなーい。名前だけ聞いたことあるってくらいかなー。なんとなーくセレイアの下のほう、みたいな?」


「学は……あ、ダメだ寝てる」


「あの、リンさんはどうですか?」


リアが尋ねる。リンはぎくりとしたように目を逸らし、数秒うなってから歯切れ悪く返した。


「一応、何回か行ったことはあるけど……ほとんどロアとかジオのうしろついてってただけだし、久々だからあんまし覚えてないっていうか……別にそんなに変わったとこじゃなかったと思うけど。今どんな感じなのかはわかんないわ。最後に行ったのって五十年以上は前のはずだもの、そんなのアテになんないでしょ?」


「まあ五十年もあれば町並みも変わるよね……久々の規模が僕らとは違うもんね」


「私が知ってる限りでは、そうね……あそこはたしかにセレイア国の中にあるけど、厳密にはセレイア領じゃないわ。なんていうか……他は全部支配してるけど、ウォルトだけ残してるって感じで」


「セレイア国の中にセレイア国じゃない領域があるんだ?」


「そうよ。山のふもとにある町で、結構のどかなところだったわね。畑とか牧場とかがあって、ジオの話だと昔から町並みはあんまり変わってないみたい。あそこの領主が水神の現身なんだけど、あんまり人間のすることとか領地の発展とかにも興味がないから、町全体に大きな変化が起きづらいのよね。作物育てて自給自足でなんとかなっちゃってるし」


「のんびり暮らすにはよさそーだね」


リワンうちだってなんにもないけど、ウォルトも同じような感じよ。土地もまあまあ広くてそれなりに人口もあるけど、家畜育てて畑耕してるだけって印象。もともとあのあたりには小さな農村や集落がポツポツあっただけなんだけど、その現身――アーロンが山に棲みつくようになってからは、ふもとの村を中心に恩恵を求めた村々が集結してくるようになって、それがさらに発展してひとつの町になったのよ。それが今のウォルトね」


「農村に水神か」


「たしか山に棲みついたころのアーロンはまだ契約者じゃなかったはずだけど、もともと位の高い水属性の神獣だったから局地的に雨を降らせることくらいはできたんだって。当時そのあたりは干ばつがひどくて不作続きで、そんなときに雨を降らせる神獣が出てきたら、助けを求めるのは当然の流れじゃない? 宝珠に選ばれるまでは豊穣の神として祀られてたらしいわ」


「神獣。はあ、そらたしかに柴闇はあかな」


「兄者は教会とかもたぶん地雷だよね」


「おいてきて正解やわ」


「私、ジオ以外の守護神がどんななのかって、スーリガくらいしか知らなかったけど、今の水の守護神の現身って人間じゃないんだね」


「たしかにオレも今はじめて知ったな」


「アーロンはメディアへの露出は一切してないから、報道紙とかにもほとんど載ってないのよね。そもそもカメラと相性悪いのよあいつ。他の現身は普段から神気を抑えて暮らしてるけど、アーロンは元々が神獣だったところにさらに守護神と契約したから、たぶん本人の意思でも完全には抑え込めないわね。魔力の濃い人が精密機器と相性悪いってやつがグレードアップしたみたいなもんよ、カメラに写らないの」


えっ、と声をもらしたのは癒暗だ。


「写らないんだ?」


「なんかこう……映像でも写真でも、写るは写るんだけど白飛びしまくるし、ピントは合わないし。ああ、フラッシュ焚いた瞬間にカメラが破裂したこともあったらしいわ。それはアーロンがわざとやったらしいけど」


「破裂させたって……」


「眩しいのがうざかったんだって」


「やば」


「関係あらへんけど、写真っちゅうたら、ロアも写真苦手やんな」


「そーなの?」


「そうねえ、ロアはまあ……写真が苦手っていうか、はいチーズで撮られるのが苦手なのよ。表情が険しくなって睨んでるように見えるのよね。ジオや私と一緒に写るときはちょっとマシなんだけど」


「あれ? ジオは写れるのか」


「私、この前ジオと一緒に写真撮ったけど、普通に写ったよー。それはジオが魔力……神気? を抑え込んでるから?」


「ええ。ジオとスーリガは私たちやあんたたちから見ても、別に普通の人間と国家に見えるでしょ? それは普通の人間の域を出ないように普段から気配を抑え込んでいるから。アーロン以外はまあまあの確率でちゃんと写るわよ、本当に撮られたくないときは何回試しても写らないけど。アーロンは撮られたがるくせに写れないからちょっとだけ気の毒なのかも」


「撮られたがるくせにフラッシュ焚くと機材破裂させてくるんだ……」


「っていうか逆かもしれないわ、あの二人が親切なだけね。光闇の現身も取材とかに一切応じてないし、そもそもどこに住んでるかすらわからないもの。地の守護神も基本的に領地から出ないし。で、……えっと、なんだっけ、ウォルトがどんなところなのかよね。西大陸では珍しいくらい平和なところのはずよ。ウォルトに警備隊はいないけど、治安はいいわ。アーロンがいるってのが大きいでしょうね」


「警備隊がいない? それって大丈夫なんですか?」


「さあね、でも私が行ったときはそうだったわよ。なんかアーロンが嫌がるから駐在班も配置できないみたいな……っていっても、やっぱり今がどうなってるのかは知らないけど」


白が手に持っていたチョコレートを口に含む。


「ふーん、領主ってそんなことも決めちゃえるんだ」


「神気丸出しの神獣に文句言える人間なんてそうそういないわよ。私がウォルトについて知ってることっていえば、これくらいかしら」


「お、噂をすれば見えてきたぜ。あの山の下に見えるのがそうか?」


カナが窓の外を覗きながら指をさす。列車は町の北側にある森を迂回するようにして南へ進んでおり、まだやや遠いものの、その先にはリンの言葉にあったとおり、のどかそうな雰囲気の町並みが広がっているのが見える。列車を降り、実際に目の前に広がる情景を見てもその印象は変わらなかった。


農村地帯の土の地面は舗装が行き届き、広い道を荷車や馬車が悠々と行き来している。町の中心部にはなにやら巨大な建物があり、その周囲から山の近くにかけて住宅や市場がまとまっている。居住地周辺につながるレンガを敷いて整えられた街路はこちらもゆとりのある道幅だ。セレイアなどと比べてしまうとたしかに発展しているとは言えない田舎町だが、これはこれで趣のある穏やかな風景に思える。はじめて見る町の空気にしばし見とれていた一同のうしろで、遅れて駅舎から出てきたリンが戸惑いの声をもらした。


「うわっ、本当に変わってないじゃない。ああー、でも多少は活気が増してるような? 市場が大きくなったのかしら……昔より道とか建物とかいろいろ整ってるっていうか……」


ひとりごとのように言いながら、リーフレットを握った手で癒暗の肩を粗雑に叩く。癒暗がそれを受け取ってよく見てみると、どうやらウォルト領内を簡単にまとめた地図のようだ。地図自体は町全体の様相をざっくり把握できる程度の情報量だが、市場の見どころや領内にある施設などの解説文が多く、意外と細かい部分まで書き込まれている。


「あんたたち来たことないなら、これくらいないと困るでしょ」


「そんなのどこにあったの?」


「待合室の隣に売店があったじゃない。二枚もあればいいわよね?」


「ありがとう、助かるよ。うーんと、誰が持つ?」


「ちょっと見して」


学が寝起きのぽやぽやした顔つきのまま手を伸ばす。癒暗が地図を一枚手渡すと、しばらく起きているのか寝ているのかわからない目つきでぼんやり地図を眺め、あくびしながら龍華に渡した。


「そだねえ、とりあえず年長さんと年少さんでいいんじゃない?」


「どうせ最初はみぃんなこれ見ながら歩くやろしなあ、誰が持っとっても変わらんて」


癒暗が白に地図を渡す。


「僕は迷っても空から確認できるから、地図が手元になくても困らないかな」


「私はいいけどリンは?」


「もう見たからいらないわ。あんたたちで持ってなさい」


「はーい」


カナは手首の腕時計を、白はペンダントのように胸元に提げた時計を確認する。今朝は学が寝坊したこともあって予定より大幅に遅れた昼過ぎの出発となり、ようやく到着を果たした現在は既に日が暮れていた。


「移動だけでこんなに時間がかかるなんてな」


「今から大勢で教会に押しかけるっていうのも、なんだか気が引けますね……」


「ほなら、今日きょうわはもうよ宿さがして、教会行くんは明日にしよら」


「でも、いきなり行ってお部屋は空いてるんでしょうか?」


「っていうか宿はどのあたりだ?」


リアとカナが白の持つ地図を覗き込んだ。学とリンが答える。


「市場のほうに二軒だねえ。このままこの道をまっすぐ歩いて行けば一軒あるよ」


「このあたりは別に観光地でもなんでもないし、満室ってことはないと思うわよ」


「それじゃあ、今日はひとまずそこに行ってみようか」


「うん、宿についたら明日からの作戦会議だね」


白の言葉に頷いた龍華が、腰をとんとん叩きながらため息をつく。


「そやなあ。はぁ……列車っちゅうもんは、座って揺られちょるだけやのになんでこんな疲れるんやろなあ……」


「年寄りがつらそうだし、そうと決まれば早く行こうぜ」


リンが言ったとおり、その場からまっすぐ進んだ先にあった宿屋で空き部屋を確認してみたところ、まだ満室にはなっておらず全員が泊まれるだけの余裕があるようだった。リン、カナ、白が三人部屋に、癒暗と龍華、学とリアがそれぞれ二人部屋に泊まることになり、部屋に荷物を置いたあとにリンたちの部屋に再び集まった。


「じゃあ明日からの方針だね」


全員が集まってすぐに癒暗が言うと、白が人差し指を立てて切り出した。


「まず今のウォルトに警備隊がいるのかどうかは最初に確認したいね。いるならいるでそこに協力する方向で進めちゃえばいいし、情報もゲットできると思うしー」


「現地の警備隊に話を通すっつーことは……」


「誰か、依頼書の控えは持ってきてるわよね?」


リンが一同を見まわすと、リアがあわてて小さく手を挙げた。


「あっ、は、はい、僕が持ってます。支部長さんとロアさんの署名捺印もあるので、警備隊の人にも取り合ってもらえるはずです」


「あれ一枚で警備隊にも国の化身にも融通利くようンなるっちゅうんはええけどや、警備隊がおらなんだ場合はどないすら?」


「地道に聞き込みしていくしかないだろ、町でもそうだけど教会もな。学は……おう、寝てるし……」


「いいよ、予想はしてた」


「子どもがいなくなってるってことは、教会の孤児院だって無関係じゃないわ。滞在場所は自由に決めていいって言われてたけど、教会にいるほうが調査の効率はいいし」


「囮役と調査が今回の任務ってことは、被害に遭う可能性が高いところに留まって、わざと巻き込まれなきゃだもんね」


「っぽいなあ」


「なんか私、今回のメンバーって『この人が一緒だとぐだぐだになりがち』が思いがけず集結しちゃった感ある気がしてきた」


「到着までが既にぐだぐだだったもんな」


「今さらやけど行方不明っちゅうことは誘拐か?」


「だとしても音沙汰なしってことは身代金目当てじゃないよね」


「じゃあなにが目的なんだよ?」


「可能性が高いのは人身売買とか臓器売買ね。子どもを狙った快楽殺人の可能性もあるし、なんにせよ穏やかな話じゃないわ」


「んー、私は囮役の任務自体は別にいーんだけどさ、自分からわざと被害者になりにいくのって意外とむずかしそーじゃない?」


「そうか? 要は危ない橋渡りまくって事件に巻き込まれる確率あげまくればいいんだろ?」


「でもさでもさ? 求めてないときは嫌になるくらい起きることとかでも、いざそれを求めてるときに限ってこう、かえってなんにも起きないーみたいなのってない?」


「あー」


白の言葉にカナが共感するような相槌を打つ。たしかに彼女の言いたいこともわかる。日常的に起こり得る、こんなときに限って――というやつだ。それで事件を求めている場合はほとんどないが、似たようなことを誰もが一度は経験している。癒暗も頷きながらここまでの意見をまとめた。


「じゃあ明日は警備隊をさがして、町の人にも話を聞いて、教会に行って――リン、教会にはギルドからの連絡が入ってるんだよね?」


「だと思うわよ。まあ、いつ到着するかとか、出発が遅れてることとかまで詳しく連絡してるかはわからないけど……一応教会を拠点にする前提って言ってあったし」


「おはん、ロアからなんも聞いちょらんのか?」


「リンは集合までずっと部屋で、任務やだやだ行きたくない行きたくないー! って駄々こねて、駄々こねて、駄々こねながら僕らに合流してきたから。夜は僕が眼帯外してるせいもあるのかな、精神感応テレパシー使ってなくても思念が届いてたくらいだもん、もうすごかったよ、全然寝れなかった。まあリンが任務に行く前日はだいたいそんな感じだから慣れてるけど。あ、任務なんだ……みたいな」


癒暗からの容赦のない唐突な暴露にリンが動揺のあまり咳き込んだ。


「はあ!? なによそれ、初耳なんだけど!」


「他の人はこんなことないんだけどね、なんでかリンだけは僕が力を発動してるかどうかって部分を貫通して聞こえてくるよ。あ、っていっても普段はそんなことないよ、任務前日みたいに特別荒れてるときだけね」


癒暗は体脳系の能力者なのだが、それ以外にも特殊な能力を身に宿す、いわゆる超能力者だ。双子の兄である柴闇も同じ異能を持っており、それはありとあらゆる作用をもたらす多種多様な能力たちが集結したようなもので、本来そのひとまとまりになった万能に近い能力を一人が受け継いで生まれるはずが、双子だった彼らは二人で仲良く半分ずつ分け合って生まれてきた。結果、柴闇にできることは癒暗にはできない、逆もまた然りというパズルのような様相となっている。


他人の思念を受信する精神感応テレパシーは癒暗が持つ超能力のひとつで、一定の範囲内に存在する他者の心の声を聞くことができる。ちなみに、彼らはその超能力の魔力が片目に集中しており、なおかつそこから魔力がもれ出てしまっているため、日ごろから魔力を遮断する加工を施した眼帯を着けることによって異能を隠しながら暮らしている。眼帯を着けている間は力の行使もむずかしいのだが、さすがに入浴中や就寝時には外しており、しかしだからといって勝手に力が発動してしまうようなことはない。柴闇も癒暗も能力の制御は完璧だ。なら、なぜリンの思念が癒暗に届いてしまうのか。


「リン自身が自分の能力――っちゅうより、魔力を制御できとらんからやな。おはん、あんまり感情的になったらまわりで電気パチパチうてくるやろ? あれな、強い感情のエネルギーに魔力が反応してもて、感情に魔力が乗ってそういうことになるんやそ」


「つまり?」


「嫌や嫌やち駄々こねながらパチパチしとったから、思念と魔力がまざっちゃあったんや。ほやからリンの思念だけ届くんやろなあ、ただの心の声やったらそうはならんけど魔力入りや。亡国やろうが国の化身の魔力っちゅうのは人間の比にならん量と濃度やし、ほんでもって近くに受け取る側がおるんやで? 避雷針があるんやから、そら呼び込まあよ」


「あー、どうりで身体がピリピリしたはずだよ」


「リン、お前どんだけ任務嫌なんだよ……」


「もうそろそろ慣れてもいんじゃない?」


「あ、僕も出発前は不安になるので、わ、わかりますよ……」


「んはは、難儀やなあ」


「う、うるさーい!」

次回は明日、十三時に投稿します。

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