3話
自分の教室の番号... 1-6という数字を確認して、戸を横に開く 周りを確認 よし、先生は来てない。
「ほっ.......セーフ」
「何がセーフじゃ 日倉!ふんっ」
「痛いですよ、先生。 今更そんなエセ方言使うとか出席簿で叩く人なんていませんよ」
後ろを見なくても分かる。 明るい茶髪のボブカット、ちょっとつり上がった黒い瞳、170ちょっとという女性にしては長身な背丈、そして全く女性らしさを感じさせない残念な絶壁 極めつけには彼氏いない歴29年(年齢=彼氏いない歴) 愛ちゃん先生こと 倉田 愛先生である。
「ふん、 そんなこと言うのは 自分だけやで?それにうちはキャラ作りは大切だと思うんや じゃけん、 そろそろ 日倉もキャラ固定したらどうや?、ぶれぶれしすぎじゃ あほ」
「仕方ないですよ、ほら作者がこんなんだから...」
キーンコーンカーンコーン
「日倉が色々うるさいし、 鐘はなったし、特に伝えることも無いからSHRは始まること無く終了や。 何か言うことがあった奴はうちを恨まず、日倉を恨んでや。 それと日倉は放課後うちの所に来るように、 うち特製の罰が待ってるで、どうや?嬉しいやろ?」
「え?...いや...ちょっ」
「はいはい、ほなさいなら」ガラガラガラ...
クラスの奴らは少しはシーンとしてたが このクラスに入って数週間、あの人が自由な事は既に分かりきっていたので、すぐに賑やかになっていった。
「ほんとに 自由な人だよね。英二くんさえ良ければ僕も放課後の事お供しようか?」
「心遣いは有難いけど遠慮するよ、あといつも言ってるけど抱きつくな、腕を巻き付けるな」
釣れないなぁと言いつつ 背中から抱きつく形で首に回していた腕を外したこいつは、楠本 皐月。
俺の数少ない高校で出来た友人の1人で黒く所々癖のある髪を肩まで伸ばし、180ある身長と少し垂れてる目が合わさり、周りより大人っぽい雰囲気を醸し出している男だ。 運動神経もよく、学力も首席を独占しファンクラブがあるほどの美少年っぷりだが、浮いた話を一度も聞いたこともない。 最近ではその事から少し腐っている方々からも人気があるとかないとか...
「そろそろ俺のことばっかり構ってないで部活するなり、 遊んだりするなり、自分の事したらどうだ?せっかくのイケメンとオーバースペックが勿体無いぜ?」
「いや、良いんだよ 英二くん、僕の居場所は僕が決めるさ… それにそんなスペックがあっても自分の好きな人を落とせないなら意味が無いさ。」
出たよ、何度も聞いたこのセリフ、こんな完璧人間に惚れないおんななんているのか?...
「ふふふ... 英二くんはまだ知らなくていいんだよ... まだ...ね?」
「え? また考えてること声に出してた?」
「いいや? 全く? というかその癖の自覚あったんだね。 まあ 僕ぐらいになれば英二くんの考えてることぐらい丸わかりってことさ...最近の悩みとか、今晩のご飯とか...今晩のおカズとか...ね?」
「そいつはすげーな でも最後2つって同じ意味なんじゃ?」
「さあ どうだろうね? それよりほら 僕が引き止めたのも悪かったけど、そろそろ席についたらどうかな?授業開始の鐘がそろそろなるよ?」
「おう、じゃあ そうさせてもらうよ... そうそう、後で獣人の事について知ってる事だけでいいから教えてくれないか?」
「もちろん、英二くんの頼みならお安い御用さ」
「じゃあ 後で...」
そうして俺は足早に席へと向かった...実は周りの女子からの目が怖かったなどどは言えない...
とりあえず さっさとキャラを出し切りたいです...




