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源平無き戦国時代  作者: ブルータス
少年期
12/14

ゴールドラッシュからの飛躍


例の大規模な侵攻の後、天堂寺家は長年貯め続けた資金をほぼ全て使って佐渡金山の採掘を始めた。

佐渡金山で採れる膨大な量の(きん)を使い、農民に牛馬を支給したり、火薬を作る施設を拡張したり、中国地方を追われて天堂寺家に逃げ込んで来た村上(むらかみ)武吉(たけよし)の水軍の強化の為に鉄甲船を製造したり、鉄砲を大量に買い込んだりした。


もちろん、鉄砲を大量に買い込むと外国に金が流出するので、南蛮商人の奴隷売買の現場を軒猿に抑えさせ、鉄砲製造の技術と大砲製造の技術、鉄砲の価格の値下げ、今まで行われたであろう奴隷売買の賠償金を払わせ、さらに外国産の馬を献上させることに成功した。


献上させた外国産の馬に雌馬を孕ませまくらせ、生まれた子馬を育成する施設を忍者を育成する施設の横に造った。


おそらく、5年後には恐るべき騎馬隊が天堂寺家に出来上がるであろう事が予想できる。


無論、いろんな事をやっていても内政は手を抜かず、新たに得た領地では合鴨農法、たい肥、二毛作、荒地でも育つ作物、新しい農具の使用などをし、岩船郡ではそれらプラス常備軍の増員、軒猿の増員、鉄甲船の量産、鉄砲隊の編成、今はひ弱な馬だが騎馬隊の編成などをしている。






そんなこんなで一年経ち、佐渡金山による大量の金、内政により多少増えた石高 二十二万石による兵 六千六百、大砲付き鉄甲船三十艘 旧型船四十艘による水軍 千五百、南蛮の製造技術と値下げによる千挺の鉄砲の鉄砲隊、十数人の指揮官が外国産の馬に乗る騎馬隊 千五百、南蛮の製造技術による大砲 三十門。


これらを持つ天堂寺家の領地 蒲原東部の、松永政秀が城主である白杉城に上条軍三千五百が攻め込む、と同時に羽前国の最上、田川、櫛引群 十三万石の主 萩原(はぎわら)義秋(よしあき)が同じく三千五百の兵で岩船郡(いわふねぐん)黄金城(こがねじょう)に攻め込んだ。


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