第一話「プロローグ」
プロローグです。
結構長いです。
後、駄文です。
私の16歳になった時、おじい様からこう言われた。
「未だお主を救った竜がまだ戻ってきておらん。これを機会に外の世界を見てきてどうじゃ?」
この里には竜が見守っており、その加護を受けている。
その里の人達は竜族と呼ばれている。
とある一つの竜が弱っていた私の命を助けるため体を二つに分け、一匹の竜がなぜか姿を消した。
かれこれ数十年戻らないので、いつか会えると信じずっと待っていた。
私は、もともとただの人間だが竜に救われた時からこの竜の里の者と同じような力を持った。
二つの竜のおかげである。
それからその力を無駄にしないように自分は強くなるために、血の繋がっていない姉とずっと修行してきた。
姉からも、
「アルトももう私より強いのですからおじい様の言うとおり、旅に出てはいかが?」
けれど、私はこの里の長に助けられまだ私にできることがあると思いこう言う。
「そうですが、私はまだまだこの里でやりのこしていることが……」
「私たちの事は心配しないでください。今、あなたがやりたいことを実行すべきです」
「……ありがとうございます。フロルお姉さま」
「もう、アルトは固いわね~呼び捨てでもいいのに」
どうしてもこの人は呼び捨てで呼ばせたいらしい。
たまに弟くんと呼ぶが、恥ずかしいのでやめてもらった。
それでも本人はやめないが。
「……そんなこと私にはできません」
私もたまに姉さんとよぶが。
「ふふ、相変わらずね。話は聞いたと思うけどいま私たちの住んでいる世界はあなたを助けた二つの竜が関係しているのは知っていますね?」
「確か一つの竜が世界の元を作り、もう片方は世界の悪の気を抑えているのでしたっけ?」
「そうですよ。それぞれ陰と陽のように二つで一つ。世界のどこにでもある光と影のような存在です。」
「それぞれ聖竜様と邪竜様と呼ばれていて、私が探すのは邪竜様の方と」
「無理に様は付けなくてもいいのでは?まぁそうですね~聖竜はいつもあなたに付き添っているのですからあれでしょうけど」
「でも、邪竜様がいなくなっても世界はあまり変化ないように思えますが。この前聖竜様にこのことを話したのですが、あくまで世界の象徴みたいなものだと言っていましたが。」
「いま私たちのいる世界はもう自分たちの手でつくれみたいな感じでは?」
「なんかいまいち納得いきませんけど、そうかもしれませんね」
「そうそう、今のあなたみたいにね」
「でも、そう簡単に見つからないですよね」
「そうですね~。でもこの先も苦労すると思うけど頑張ってね。……魔導師さんには特に気を付けて」
「……はい、ありがとうございます」
こうして私は、命を救ってくれた竜を探すために旅に出た。
それからたくさんの場所をめぐり、竜の情報を探していたが有力な情報はなかった。
私はある能力で、動物などの声も聞いたがそれでも情報はなかった。
それでも、旅が楽しく思えた。
たくさんの人と出会い、時にはトラブルに巻き込まれたりもしたがそれでも楽しかった。
けれど、どうしても避けなくてもいけないのが魔導師の人達である。
遥か昔、竜に争いを仕掛けるも返り討ちにあい、それ以来竜の事をよく思っていない。
私が旅に出る以前も、竜の里の者が人間に援助しようと使いを出したことがある。
その帰りに魔導師に襲われ、大けがをして帰ってきた事がある。
でも、なぜこのことがあるのに私一人で旅させようとしたのか?
小さいころから私に付きまとう小さき竜がいるからかもしれない。
この竜も私を命を救ってくれた。
この竜の名前は聖竜「マテリアル」。
私の命を救ってくれた際に体が小さくなったとおじい様は言っていた。
一応、元の大きさにも戻るらしい。
そして探しているのが、聖竜の片割れの邪竜「イレイズ」。
邪竜と聞くと悪いイメージがあるかもしれないが、それでも私は悪い竜とは思えない。
なぜ邪竜を探しているか?
簡単にいえば、命を救ってくれたのとその姿を見てみたいからである。
単なる自己満足かもしれないが、これが今できる恩返しのようなものだろう。
早く会いたいと思った。
私はとあることから森を走っていた。
竜を恨んでいた魔導師に攻撃をされていた。
なぜ追われているか?
私が人間ながらも竜族だからである。
「ハァ……ハァ……いつか出会うと思いましたが、いきなり襲いかかりに来るなんて」
魔導師は私に向かって次々に魔法を放ち、木々をなぎ倒し私に襲いかかる。
「……!?仕方ない」
私はとっさに剣を抜き、体を捻って魔導師に当たらないように斬撃を放つ。
「よし、今のうちに……!?」
衝撃波を放った後、でかい砲弾が目の前を覆い私は吹き飛ばされた。
「ぐはぁ!?」
魔導師の放つ魔法の威力は私が出すよりも強かった。
そのまま体が宙に吹っ飛び、そのまま地面に強く叩きつけられ視界がぼやける。
「私は……邪竜様に会えないまま……死んでしまうのか?」
それだけはいやだった。どうしても会いたいと心で願ったそのとき、
「……!?」
体が光に包まれ小さい竜が吼える。
「……聖竜様……何を?」
私はここで意識が途絶えた。
白玉楼
とある一人の少女が刀を振るっている。
「ふう……今日の朝の鍛錬はこれで終了ですね」
そういって刀をしまう少女……魂魄妖夢である。
「さて、朝食を作った後幽々子様を起こしに……!?」
突然視界が白く消え、何事かと思ったがすぐに収まる。
「……?何でしょう今の?……あっ!?」
そこに服がボロボロの一人の人間が倒れていた。
「大丈夫ですか!?」
返事がなかったが息があった。
妖夢はすぐにその青年を抱え、部屋へと運んで行く。
「(まだ息はある。幽々子様に早く知らせないと)」
こうして一人の外の人間が幻想郷に舞い降りる。
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