魔術書の欠片
ここ王都の城内でフロルが、監視続けているが単独では日数が掛かり過ぎると思い、ゴーレムホーネット10匹を放ち監視させている。
ホーネットを従魔にしたことで、黒い体になり闇夜に紛れ城内に侵入。
天井に張り付きながら移動して、フロルの協力の下で重要な部屋で隠れている。
人の会話や行動を知らせてくるので、監視体制がグットあがっている。
それで1日を費やして分かったことは、どうやらこの城の宝物庫に魔術書の欠片があるらしい。
あの旧魔王から奪い取った物が、あの混乱期を経てここの王の所有物に成っていた。
その時に、王もオーレン大魔術士と同じく魔術士として目覚めた。
そして王の信頼の厚い配下にも、目覚めた者が魔物を操っている。
このことは、この共和国でも秘密にされているらしく、共和国のトップになった原因でもあったらしい。
宰相の息子がその魔物使いであった。
宰相と息子の会話を聞いていたのが、フロルでこの様な会話であった。
「父上、ことごとく魔物を殺されました」
「何!ダークレイ公爵の配下にそんなに強い者が居たのか?」
「いえ、黒髪の男が隠れて協力していました」
「その正体は分かったのか?」
「分かりません、わたしと違う姿を隠すスキルを持っているようです」
「仕方ない、この件は一旦中止にしよう。相手の正体を掴むのが先決だ」
フロルは、その宝物庫に潜入しようと試みたが、何やら進入を拒む魔法が掛けられていて、ばれない進入は無理らしい。
俺が持っている魔術書の劣化版なので、無理して手に入れる物でもないのでそのままにしている。
王の前でダークレイ公爵は、嘘偽りなく説明している。
たまに宰相から嫌味的な質問が成されたが、無事終了となった。
周りで見ていた貴族からも、ヒソヒソ話が洩れているが、ダークレイ公爵は礼をした後に退出。
その顔には苦々しい思いが表れている。
フロルをダークレイ公爵に残して、ゴーレムホーネットを撤収させて俺達は、我が家へ帰った。
神戸で買い物しながら、スマホを取り出した。
日本政府のホームページを見たが、まだまだ時間が掛かりそうな雰囲気がメッセージに書かれている。
テレビニュースでは、日本に戻って来ていたギルドと自衛隊が、再度中国に向かって飛び立っている。
ニュースキャスターの話だと、覚醒者教育プログラムを各国の応募者へ実施する為だと言っている。
・ ・ ・ ・ ・ ・
中国の基地内で人民兵のトップセブンの会合。
「なぜ今更、ギルドが戻って来たんだ」
「そうだ、俺達を見捨てた癖に!」
「チャーユン、会ってみて調べてくれるか?」
「あたしのスキルを知っているよ。難しいな」
「まだ遠距離恋愛してる女の子に、それとなく調べさせるようか?」
「ヘーェそんな子が居たんだ」
「何でもいいから情報が欲しい。日本や欧州とアメリカが何しに戻ってきたのか?」
「そうだね・・・」
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