表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/16

異変

今日はとても穏やかな日に見えた。まあ、穏やかではなかったが。三連休ど真ん中なので旅行に出かける人が多いと踏んで公園には行かなかった。 こういう日はゆっくり絵でも描いて過ごそうかと

思ったが、画材が壊れていたことを思い出し、買い出しに出かけることにした。


外に出るとなにやら騒がしい。 号外が配られているようだ。なにやら、才能の選抜?と聞こえて、

その不思議な響きに嫌な予感がし、号外を受け取りに行った。


…驚いた。 新聞を持つ手が震えた。 なんだこれは?

新聞には聞こえた通り才能の選抜と書いてある。

その内容は、

「定職についていない者のうち、一定以上の金額を稼いでいない30才以上の者を拘束する。」

といった内容だった。

これはつまり、親の脛をかじって生きている者、

そして俺たちのような貧乏画家を捕まえて、

「金を稼ぐ才能のある芸術家」だけが活動できる世界にするということだ。 国が捕まえた「才能のない」人々は、少なくともいい扱いはされないだろう。まさか殺されることはないだろうが、絶対にないとも言い切れない。


画材を買いに行くのをやめて、家に戻った。

俺は今25だから…あと5年。俺が普通に生活できるのはあと5年なのだ。どうする?この街での生活をやめて他の街に?いや、国が出した声明だから

他の街でも同じだろう。じゃあ、別の国に?そんな金はない。つまり、俺はこの街で生きていくしかないのだ。これが普通の街ならまだしも、この街は芸術特区だ。普通の企業は少なく、よっぽどのエリートじゃなきゃ無理だ。じゃあ、これから俺はどうすればいいんだ…?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ