表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『四つの光』 第一話  作者: 泉あられ
2/7

第三話ーセオ・リアス

僕の番か。最近は病院通いで少し忙しい。

病院通いとはいっても、『マイン』で回復するだけだけれど。

それじゃあいろいろ説明する事もあるし、始めようか。

綺麗な病院だった。


「ふう…もう大丈夫だと思います。」

「いつも治療ありがとうございます、セオさん。」


患者や看護師にそう言われ、僕は微笑んだ。


「大丈夫ですよ。また何かあったら携帯リーティの方でよろしくお願いします。」

「ありがとうございます、ありがとうございます…。」


こんなにも彼らに丁寧にお礼をされるのは、僕がーー


”シーフェン”の一人、守護者ガーディアンだからだ。



シーフェンーーー

四つの特殊マインから成り立っており、十字のようにして対になっている。

僕はその内の「守護者」だから、マインが元々技巧型で、他者を守る事や、回復する事に長けているのだ。

逆に、対になるものとして攻撃力が高いシーフェンがいると推測出来るんだけどーー

今の所、僕にはこの位しかわからない。

自覚のないシーフェンだっているだろうし。

僕自身が自分がシーフェンだって気が付けたのは、ある知人のお陰だったから。



ただ、シーフェンの話はもはや都市伝説。

僕自身も、シーフェンの一人だと言う事は口外していない。


だから言ってしまうと、守護者だからじゃなくて、「偶々強い回復マイン持ちだから」看護師の方も称賛してくれるのだ。ちょっと訂正ね。


「では僕はこれで。」

「はい、またよろしくお願いします。」


看護師さんと軽く話し、お辞儀する。

少し歩いた所でー


「ッ…っぐっ」


そうだ、これも説明しないと。


僕は回復中や、いかなる場所でも、突然過呼吸に襲われる事がある。

回復中は流石に看護師が止めてくれるんだけど、原因不明。自分に対する回復マインも効かない。

はぁはぁと息をゆっくり静めて、…けほっ。

すると偶々近くにいた看護師さんが、


「セオさん、どうかされましたか!?」


慌てて僕の元に駆け付けてくる。


「大丈夫です、少し目眩がしただけで。」

「そうですか…いつも頼ってばかりですみません。今日もありがとうございました。ゆっくり休んで下さい。」

「ありがとうございます。」


一礼して、病院を後にする。



過呼吸は疲れが原因なのかな。





さて、本当の事を言うとー

あ、皆には内緒だよ。



僕は、感情というものがほぼ欠如している。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ