表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/74

ゲートの向こう

ブックマークありがとうございます!


この物語は30童貞のおっさんが日本と異世界を行きつ戻りつする物語です。

不定期更新なので、暖かい目でご支援ください。基本的褒められて成長するタイプです。

 さて、そろそろ時間的余裕が出来たので、ゲートの向こうを本格的に調査する事にした。


 ジイちゃんと甥っ子が、向こうで遊んでいたのも気になるしな。何しろ、ジイちゃんは歯が生えたりしているし。篤弘に悪い変化が起きないようにしないとな。


 ジイちゃんに聞いたところによると、地勢からするとウチの周りと変わらないらしい。ただ、人の手が入っていないようで、植生は原生林の中みたいに深い森になっているそうだ。

 まずは、そこら辺の植物の事から調査して行こう。日本の植物と同じなのかな?

 それと、地形だ。軽く見たところ、ゲートの向こうも日本と同じように見える。ウチから見た山と同じ山が同じように並んでいる。違うのは、日本の土地が造成によって変化しているところだ。


「ジイちゃん、この一ヶ月で、何してたの?」

「ひとつは蔵の周りの掃除。もひとつは近くの探索じゃ」

「うん」

「まずは、蔵の周りじゃが、ウチの敷地と同じぐらいの広さで盛り土がしてあったようじゃ。その上は例の扉の無い蔵だけが建っていて、他は雑草におおわれておった」

「ふーん」

「雑草が生え放題なのも不用心なのでな、何度か刈り取ったわい」


 背が高い雑草では見通しが利かず、草むらには毒虫やベビがかくれているからね。実際、何匹か退治したそうだ。

 今は、だいたい膝ぐらいの高さに抑えているそう。


「盛り土は、広さもそうじゃが、カタチもウチとほとんど同じ。ウチの門の位置に斜路が出来とったよ」

「周りの様子はどうだった?」

「歩いた感じでは、同じような地形じゃな」

「うーん、オレの魔法でつながった世界だからなのかなぁ?」

「今のところは、それくらいじゃ。大きな動物も近くにはいない様子じゃ」


 若い頃は猟友会で狩りをしてたジイちゃんが言うからにはそういう痕跡が無いのだろう。オレは、何気なく聞き流しそうになったが、ジイちゃんはおかしさを感じていたようだ。


「たっくん、これはかなり変なコトじゃ。あんなに緑豊かなのにシカやサルの跡もない。まぁ、あっくんが居たからそんなに深くまで森に入ったわけじゃないがの」

「虫やベビはいたんでしょ?」

「ああ、オコジョかイタチぐらいはおるようじゃ。姿を見たわけじゃないがの。小鳥が喰われておった。後はウサギぐらいのフンがあったのう。これもまだ姿は見ておらんがの」

「草刈機で大きな音を立てたから、逃げ出したんじゃないのかな?」

「いや、それはないのう。木にかじられたり、折られたりした痕跡が無いから、かなり昔からここらには入り込んでないのじゃろ」


 ジイちゃんは何か心配そうだったけど、考えてわかるものでもない。慎重に調査するしかないな。そもそも、日本の動物だけとは限らないし。異世界なんだから、ドラゴンとかがいて、そのせいで動物が近寄らないのかもしれない。用心するに越した事はないからね。


「あ、そうそう、周辺調査するのに使おうと思ってさ、農薬用のラジコンヘリ借りておいたんだった」

「ああ、そりゃあいい!でも、操縦できるのか?」

「難しい操縦は無理だけど、周りを一周するぐらいの動きなら大丈夫。何度か遊びで飛ばしているから」


 田舎では農薬撒くのに結構ラジコンヘリが活躍しているんだよ。これに、カメラを付けて測量の助けにしたりもしてるんだ。黒鎌造園でも一機持っていて、オペレーターの練習日にちょっといじらせてもらったりしていたんだ。


 ラジコンは、墜落がどうとかで規制が厳しいから個人での購入はしていなかったけど、向こうで飛ばせるなら一機購入しちゃおうかな?


「じゃあ、明日はオレも一緒に向こうへ行くからね」

「わかった、わかった。ま、篤弘も喜ぶじゃろ」

「うん、しばらく遊んでやっていなかったからね」


 そうそう。オレの魔法の事だけど、これもあまり調べが進んでない。忙しくて、暇がなかったっていうのもあるし。よくあるネット小説みたいに魔力を使いすぎて3日も寝てたとかになったら、大騒ぎになる訳で。そんな事にならないように自重してたんだ。今後は2・3日ならやすんでも大丈夫になったし、魔力についても明日から調べて行こう。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ