ミワちゃんにばれた!
今日は投稿が遅れました。すいません。
ジイちゃんズが甲斐に旅立って行った。それでも、斎藤さん達職人が本丸にいるお陰でけっこう賑やかだ。今の向井の庄の職人長屋には、日本では仕事が無くなってしまった人が移り住んで来ているんだ。
今日、オレは職人長屋を訪ねて斎藤さんと話しをしていた。
「デパートなんかで職人展とかあるんでね。異業種の職人にもそれなりに知り合えるんだよ」
それでも向井の庄に来てもらえない人もいるんだそうだ。
「指物師なんてのは招いてもいいかも知れないが、溶接の親方なんてのはこっちに来ても需要がないだろう?」
斎藤さんも声をかける職人は厳選しているんだそうで、声をかけてあげられない事に後ろめたい想いがあるそうだ。
「そーなんですよねー。声をかけるのって悩みますよねー」
「まあなぁ。職人なんてのは、腕を振るえる場所がありゃあ何処でも行くもんだが、ちゃんと食っていけるかを考えたりすっとなかなか難しいよなぁ」
「地球で海外勤務の人を雇う方が楽ですよ」
「コッチに来たら、変な能力が付いちまうしな。ホレ」
斎藤さんが手渡してくれたのは鉄の塊。さっきから大きなインゴットを弄っていたのだが、それをちぎって渡してくれたんだ。
「気が付いたら、鉄を粘土みたいに扱える様になっていやがった」
「どうも、一度でもゲートをくぐると能力が目覚める様なんです」
「って事は、職人長屋の連中も、今は気がついてないだけって事か?」
「人によって強さも違う様なので、異能力って程じゃない場合もありそうなんですけどね」
杉原くんは【能吏】以外の能力が目覚めるのが結構かかった。自衛隊のレンジャーの訓練を受けていたので、忍者みたいな能力が付くと思ったんだけどね。
「でも、一度能力が付いちゃうと地球でも経験値が貯まるようで、どんどん強力になるんですよ」
「異能力者なんてバレたら、何処に拐われるかわかったもんじゃないもんなぁ」
斎藤さんとそんな話をしていると……。
「ふーん。それで、私には声を掛けてくれなかったのね〜」
後ろからなんか聞き慣れた声が。
え?え?なんでミワちゃんが黒鎌城に?
「アッちゃんに入れてもらったのよ」
篤弘が?よく見ると黒丸がミワちゃんにぶら下がっている。
どうやらフミエさんの策略らしい。篤弘がミワちゃんを連れて来て、黒丸が護衛しているんだそうだ。
篤弘はフミエさんへ報告しに日本に戻っている。フミエさんがスタジオの受付やってるそうだ。
「フミエさんにいろいろ教えてもらったわ。でも、出来ればタッちゃんから教えて欲しかったな〜」
ミワちゃん、笑顔を作っているけど、目が笑っていないよ。
「おっと、ゴブリン共とたたら場の相談をしないといけなかった!」
あ!斎藤さんが逃げた!
「ええっと、オレも見回りが……」
「私との話よりも?」
「もちろん、ミワちゃんとのお話が一番大事です!」
オレは素早く正座でお話を聞くモードにチェンジしたよ!
そうしていつでも土下座ができるポジションになったのだが……。
「あー!いたいた!タッちゃんもいるよー!」
「あー!本当だ!ミワちゃん先生ー!」
なぜか、プチリップスの子達が全員で押し掛けて来た。
「な!なんであなた達まで、コッチに来ているの⁈」
彼女達、今日は隣の土蔵スタジオで練習していたそうで、その練習中にミワちゃんが呼び出されたんだそうだ。ミワちゃんは彼女達に練習を続けるように言って、こちらへ来たのだが、そこをつけられていたんだ。
「いやあ、タッちゃん先生との逢い引きじゃないかって思って〜」
「ミワちゃん先生の意気込みが違ったから、ただの逢い引きじゃないだろうなって思ったんですよ〜」
「いやあ、異世界に飛び出すと迄は思っていなかったけどね!」
篤弘がゲートを開いてミワちゃんを送るまでバッチリ見られていたんだね。その後、フミエさんへ報告に行こうとしてプチリップスに捕まったらしい。忍者スキルを身に付けた篤弘を使えるとは最近のアイドルはけっこう凄いのかも知れないな。
篤弘はちゃっかりプチリップスの一人エミチンに抱っこされている。グッタリしているが、低学年では彼女達に対抗出来なかったんだろう。
「ミワちゃん、今、どんな気持ち?
「タッちゃんが私をコッチに連れて来なかったのが分かる。そんな気持ち」
取り敢えず、オレはミワちゃんの怒りを回避できたようです。




