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優秀な人材は確保しないとね。

「じゃあ、タッちゃん。コレからよろしくね」


 理事の人たちはそこそこのポストにいる人達で多忙なんだって。会議が終わるとあっと言う間に帰って行ってしまった。


「そう言えば山井くん達の話をするんじゃ無かったの?」

「それに付いては水野さんと話し合うんだよ」


 どうやら向井の庄は水野さんだけが知っているらしい。

 そして、山井くん達を動かしたのも水野さんが話を通したんだって。


「やあやあ、お待たせ。みんなを送り出して来たよ」


 水野さんが戻ってきた。しばらく雑談してから、ジンちゃんが話を切り出す。


「山井達の移動で向井家の事を嗅ぎ回っているのが出たらしいですが」

「ああ。それについてはすでに解決した。単純に動向を気にしただけで、裏は何も無かったのを確認している」

「おや、もう確認済みなんですね」

「ああ、他の魔法使いが見つかるかと思ったんだが、残念ながら今回は空振りだったね」


 山井くん達を動かしたのも、政府内に他の魔法使いの影響がないかを調べるって意味もあったんだって。


「タッちゃん。もう分かったと思うけど、水野さんは政府の情報組織の中で結構な顔役なんだよ」

「なんだ。まだ説明していなかったのか。単純に古株なだけで、あちこちに知り合いがいるってだけなんだけどね」


 水野さんは、情報収集の部署の教官のような事をやっていて、各組織の係長クラスには顔が効くんだって。そのおかげで山井くん達に来て貰えたんだね。


 オレはそんな事をぼんやり考えていたんだけど、水野さんとジンちゃんはその間にも話を進めていた。


「先ずは、国家的な介入は無い。これは日本としても外国としてもだね。なぜなら、規模が小さすぎるから」

「小さい?ああ、影響がってことですか」

「ジンちゃん相手だと話しが早くていい」


 水野さんはコネを生かし、いろんな専門家に検討してもらったんだって。


「ほら昔、怪獣が本当にいたらってのを科学的に検証した本があったろう?」


 そんな架空の設定として家の中でもう一つの地球につながったらどうかと。


「家のドアから出し入れ出来るだけの量では国家的な規模からすれば微々たる量で、たとえ稀少な物であろうと世界経済にインパクトを与えるのは難しい。なので、国家規模の組織から介入するのは無いと判断した」

「うむむ???」

「タッちゃん。象がアリを気にしないって感じだよ」

「なるほど!」


 ジンちゃんは、分かり易く例えてくれると、逆に水野さんに質問した。


「テロやカルトなどの組織は?」

「それも無いね。彼らは彼らの教義の元に行動する。タネも仕掛けもあるマジックを使っているカルトはいくつかあるが、魔法を使ったと思われる団体はない。我々で判断つかなかった連中も山井とその師匠のケンジさんに確認してもらっているから」


 ケンじーちゃん、そんな事やってたのか!


「そうすると、暴力組織ぐらいですか」

「そうだね。ただ、そこはすでに理事長とで話しが付いているだろう?あ、前理事長か」


 ジイちゃんのことだね。五十川くんの騒動で話をつけたって言ってたもんね。


「だだ、山井達を動かした事で、微妙な反応がいくつかあったのも確かだ。カンでしかないんだけどね。どうやら、これ以上はこちらの世界から探るのは難しいようだ」

「やはり、難しいですか」

「もちろん、他にも魔法使いがいたとして、全て異世界へと行けるのか?行けるとして、タッちゃんの世界と同じ世界なのか?って疑問もあるんだけどね」

「なるほど。いくつも可能性があるんですね」

「そこで、提案なんだが、山井達の調査自体の方針変更をしないか?」


 地球側から探るのも限界なので、いっそ異世界側の探索を強化したらどうだろうか?そういう提案だった。


「正直な所、異世界に行くことで異能力が身に付くのいうのも魅力でね。山井達の以外にも送り込みたいんだよ。僕も異世界に行きたいぐらいだ」

「ただ、異世界に行っても向こうは飛行機も無いから世界を探索するとなるといつ終わるか分かりませんよ?」

「それだけの時間何も起こらないのなら結構な事じゃないか」


 うーん。ああ言えばこう言うって感じだなぁ。オレが口で勝てるわけないか。こう言う時は、ジンちゃんに任しておこう。


「分かりました、水野さん。ただ、無制限に向こうに人を送り込む事はしたくない。水野さんを含めて五人までとします」

「いくらなんでもそれじゃあ少なすぎる。世界を探索するならせめて百人は……」

「では、この話は……」

「分かった!分かった!しょうがないなぁ」


 ジンちゃんが話を打ち切ろうとしたんで、水野さんは慌てて了承した。


「ふふふ。これでも大成果でしょう?総務・財務・経産で三つ。残りの一つは僕が推薦しますね」

「全く、ジンちゃんには敵わないな。分かったよ。それでも三つの枠はありがたいからね」

「理事長として、黒鎌基金の価値を高めないといけませんからね」

「分かってますよ。基金のリストから選びます」


 なんだかホイホイ話が進んでいっちゃうね。


「はいはーい!」

「なんだい?タッちゃん?」


 二人して不思議そうな顔をしてコッチを見てる。オレの事を忘れていたでしょう?


「水野さんも向こうに行くなら、あっちのお城の面倒も見てくれるんだよね?」

「え?イヤ探索をしに行くんだから……」

「探索に行くのは山井くん達でいいじゃん。彼らがいなくなっちゃうと書類仕事がはかどらないんだよね」

「そうだな。どの道、水野さんは探索へ行かせませんよ。日本での役目もありますからね」

「えぇ!」


水野さん、驚くのそこなのか。探索に行けるの楽しみにしていたんだね。


「そのうち水野さんにも活躍してもらうから!しばらくは向井の庄の基盤作りを頑張って欲しいんだ」

「はあ、分かりましたよ。まあ、探索しに行くにもベースキャンプが無くなっては元も子もないからね」


これで、お城の事務方をゲットできた。水野さんには奉行となってもらって、向井の庄の行政基盤を築いてもらう事になったよ。




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