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増員

 軽井沢から帰ると、山井くんと杉原くんが待っていた。後から、ジンちゃんも、合流するよ。


 実は、黒鎌党行政チームの増員があって、黒鎌造園の会議室を面接会場にしている。ここで最終面接を行うんだ。

 すでに山井くん杉原くんによる身辺調査も行われ、日本政府以外のヒモ付きでない事が確認されている。日本の官僚から引き抜きするから、元の職場とのつながりはむしろこちらでも期待している事なんで良いのだけど、他の組織とのつながりがあると面倒いからね。


 今回の増員は2名。百川くんと山瀬さんだ。後は、最終面接って事でオレが魔法で鑑定をする。


「では、杉原が一人づつお呼びいたしますので、呼ばれた方からお入り下さい」


 そう声をかけて山井くんと杉原くんが部屋に入ってくる。


 まずは、百川くん。こっそり鑑定で調べてみる。


百川ももかわすぐる 26歳 所属:内閣情報調査室国際部門(能吏:射撃持ち)】


 なんだか、凄い肩書きの人が来ちゃったんだけど。他の魔法使いとのつながりがあれば、この鑑定でわかるんじゃ無いかって事で調べてさせてもらった。


「百川くん。僕が向井です。よろしくね!」

「はい!よろしくお願いします!」

「まあ、形ばかりの物だから、気楽にね。どうぞ、お座りください」


 百川くんは、杉原くんの推薦。あ、モフモフつながりでは無いそうです。


 最終面接って言ったって、オレは鑑定の魔法をかけるだけだし。どちらかと言うと、新しい人にオレを知ってもらう顔合わせみたいなものってジンちゃんに言われている。当たり障りの無い話をして終了。


「では、百川さん、一旦そちらの部屋でお待ち頂けますか?」


 百川くんが退室し、山瀬さんを呼びいれる。


山瀬やませ朋美ともみ35歳 所属:公安調査庁(能吏)】


 この人もアレだ。なんだかおっかない部署の人みたいだ。年が見えちゃうのは、能力のせいでデリカシーが無いからじゃないからね!


「山瀬さん。僕が向井です。よろしくね!」


 百川くんの時と同じように挨拶する。芸がないとか言うな。30歳無職には挨拶のバリエーションはありません。そんなコミュ力があったら、どっかに就職しているわ!百川くんも山瀬さんも質問上手なんで助かったよ。


「じゃあ、百川くんも交えて本題に入りましょう。山井くん、ジンちゃん呼んで来て。杉原くんは、百川くんを呼んで来てね」


 ココからはジンちゃんにお任せします。もー、面接ってする方も凄い緊張するんだよ。無職なんで面接されるって経験は少ないんだけどね。


「山室だ。ココからは僕が話す。まあ、二人ともウラの事情は、それぞれに聞いていると思うけど、整理も兼ねて説明する。質問は後で時間を取るから」


 ジンちゃんもデキる男モード全開だね!オレが魔法使いになったって話をして行く。


「魔法については後で体験させるので、質問は付けつけない。君たちにやってもらいたいのは、向井氏以外の魔法使いの探索だ。我々が心配しているのは、魔法の力を悪用される事だ。これは山瀬の方が理解できると思うがね」


「黒鎌党はノンポリだ。自己の生存圏の確立さえ保障してもらえれば無害な集団となる。その生存圏も排他的なものではなく、一般的な日本国民として扱って貰えば良い」


 えー、ジンちゃんがなんだか難しいコト言っているけど、そんな難しい事は考えていませんよ?


「向井氏も一般人としての生涯を希望している。君たちにはその協力も頼みたい。以上だ。さて、質問を受け付けよう」

「では、わたしから。こちらには出向扱いと説明されてきたのよ。という事は、本籍への情報はどれぐらい流してもいいのかしら?」

「君の正気を疑われないなら、どれだけ流してもらっても結構だ」

「なるほどね。魔法なんて話、流せるはずも無しって事ね」

「君も信じてないだろう?」

「まあね。真っ当な人間なら信じる方がおかしいでしょう。正式な辞令が出ていなければ、こんなとこには来ていないわ。この後の話次第では、パワハラ相談に駆け込もうかと考えているわ」

「それは、おっかない。じゃあ、先に実体験して貰おう。では、向井さん。お願いします」


 うーん。山瀬さんがマジックを見破ってやるって感じでコッチを睨んでいるよ。


「じゃあ、山井くんと同じように宙に浮いて貰おうかな?山瀬さん、怖くなったら言ってね。直ぐに下ろすから」


 そう言って、山瀬さんをレビテーションで持ち上げる。


「持ち上げるってイスに仕掛けが……ってイスが無い!え?何これワイヤー?いえ、ちょっと何これ!」


 山瀬さんが騒いでいるけど、百川くんは静かだな。


「百川くんも待ち上げようか?」

「ええ、ぜひ」


 山瀬さんと違って百川くんは魔法で持ち上げても静かに分析している感じだ。


「ふむ。これは、どれぐらいの重さまで、持ち上げられますか?」


 ………………………………


「とりあえず、通常とは違う能力を持っているのは認めます。その対策が必要なのもね」


 山瀬さん、かなり顔色悪いけど、大丈夫かな?


「二人とも納得してくれたみたいだね。これからよろしく〜!」


 後で山井くんに教えてもらったんだけど、これで日本の主な情報機関が揃った事になるんだって。


「組織同士の情報交換がここで出来るのもメリットなんですよ。時の政権には教えられない官僚の情報ってのもあるんです」


 な、なんか怖い事にならないかい?


「その時は、向井の庄に逃げ込みましょう!」


 だ、大丈夫かなー?まあ、その時はその時。

 それにしても、徐々に日本政府とのパイプが太くなってきているような?


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