杉原くん
山井くんは五平さんと色々打ち合わせをしていった。
途中から、ウメちゃんや喜三くんも混じっていろいろ相談していた様だ。
俺は途中で飽きちゃってさ。二の丸でチビッココボルドと取って来いで遊んでました。
取って来い1、その後のモフり2の割合です。モフりの中に篤弘も混じっていたが、気にしない。
「ギャハハハ!ギャハハハ!ハーハー………」
チビッコって全力で喜んで勝手に力尽きるよね。篤弘も黒丸も全力を尽くして遊んだ結果、スミっこで寝っ転がっている。大人しい子達はそこまで体力を消耗していないので、花冠なんかを作っているよ。
山井くんが帰るというので、ウメちゃんが迎えに来て、見送りするために本丸へ戻った。ウメちゃんの呆れた目線に耐えかねた訳じゃないからね!
「手伝いのツテをひとつ思いつきました!うまくいったら紹介するので、面接してくださいね!」
「お!それは嬉しいね。あと2・3人ならウチで雇えるから。給料は安いけどね」
「とりあえず、近いうちに一人連れてきますからね!」
山井くんは、何か思い付いた様子で張り切って帰っていった。山井くんはいつも張り切っている気もするけどね。
これは、後で五平さんに聞いた話なんだけど、コボルドが人と結婚するのは問題ないらしい。それほど頻繁にある訳ではないけど、聞いたことがないって程でもないんだって。
人とコボルドは結婚した場合、子供はイヌミミになる。イヌミミと人の子は人に、イヌミミとコボルドの子はコボルドになる。まあ、それ以外の種族との混血もあるんで、その場合などは複雑になるんだそうだけど、基本的に婚姻タブーはないそうだ。
それを聞いた山井くんが連れてきたのが、杉原くん。山井くんは、彼なら絶対に裏切らないと言う。向井の庄に連れて行ったら、直ぐにおウメちゃんにプロポーズしていたのには、ドン引きしたけどね。
「いや、ここは僕らにとって天国ですよ!ココでおウメさんと結婚出来るなら、どんな事でもしますよ!若殿!僕はおウメさんのためならどんな事でもやり遂げてみせます!」
「あ、あぁ。まあ、そこまで思われてウメも幸せでしょう」
「お!お父さん!」
「ギャー!」
感激した杉原くんに抱きつかれて五平さんが悲鳴をあげたり、ひと騒ぎがあったが、とりあえず様子見るって事で、三か月の試用期間を設ける様にした。もし、不合格なら記憶を消して行方不明になってもらうそうだ。コワッ!
一応、冷静になった杉原くんは優秀で、真面目な好青年だったけどね。ウメちゃんもビックリはしたけど、イヤではなかったそうです。乙女心は不可解ですね。
杉原くんは、向井の庄を守るためにって事で、山井くんの情報収集を手伝う事になりました。山井くん曰く、杉原くんは世界の軍事関係に強いそうで、杉原くんも軍事情勢の解説とかをしてくれた。
それによると、今のところ、表立って不可解な動きをしている軍はないとの事。
「もちろん、部隊単位まで行くと追跡できず、いつの間にか消えているなんてザラにある話なんですが、一応、しばらくしてからどこで全滅したとかの情報が出てくるんですよ」
杉原くんは向井の庄に住みたがったけど、しばらくは自重してもらう事にした。
「それじゃあ、この町に引越してきてね。ウチが経営するマンションがあるからさ。それぐらいでまずはガマンしてね?」
「分かりました!しばらくはそこから通う事に致します!」
世界は広いね。杉原くんが言う事には、コボルドみたいな犬の人が大好きな人って言うのも世界的なネットワークがあるそうで、そういう秘密のネットワークから情報を探って見るって……。
深い世界があるんだね……。
追伸。五平さん情報だと、猫の人もいるそうです。




