初めての体験
大分と更新してませんでした(_ _)
ごめんなさい(_ _)
いつものように炎天下の中10分程歩くと、少し先に大きなデパートが見えた。俺はいつも学校帰りに食べ物を買いに良くここに寄っているから何分頃に着くかは分かってたけど。
「や、やっと着いた……」
そう言ったシルハの日傘を持つ手はじっとりと汗をかいていた。その透き通るような白い肌が焼けてないか気にしながら、シルハはゆっくりと日傘を閉じた。
「そうだな……ってか…」
「え?」
俺の手は先程からこのクソ暑い気温なのに何故か心地よい暖かい感覚に包まれている。俺がその方に目を向けるとシルハも同様に目を向けた。
「ふぁっ…!」
その瞬間、シルハは普段では発しないような声を出す、すると同時に手に感じていた暖かさ……シルハの手が離れる。
「ご、ごめん……っ!そういうつもりじゃ……!」
シルハは慌てながら顔を手で隠す。
「え……?どうした?」
「え?えっと……実は……っ、取り敢えず暑いからっ、デパート入ろ!!」
そう言うや否やシルハはダッシュで目前のデパートへと逃げるように走り出した。と同時にシルハの右手に持っていた日傘が手から離れ、そのまま地面へと落ちたがシルハは気づいていないようだ。
「ちょっ、待てよ…!」
俺は日傘を回収し、シルハの後を追いかけた。
ーーーー
10数分後、場所はデパートの屋上のゲームセンター。
俺はようやくシルハを捕まえると、なんとなく目的の階ではなく、屋上に来ていた。
「……勝手な事言って……ごめんなさい」
俺の隣で赤い顔をしながら俯き気味でソーダアイスを舐めながらシルハはそう小さく呟いた。このソーダアイスは俺の奢りで、「さっきの手繋ぎの件を忘れる」料だと言う。
「謝らなくたっていいって、それより何で俺達はゲーセンに居るんだ……早く水筒買って帰るぞ」
そう言った俺に対しシルハは残り少ないアイスを完食し、小さく首を縦に振った。
「んじゃ、行こうか」
俺は食べ終わったのを確認すると立ち上がり、下の階へと繋がる階段の元へ行こうとした、だがシルハはその場に立ち、俯いた表情でもじもじとしている。
「どうした?」
「えっ、えっと……」
シルハは暫くもじもじした後、仄かなその紅い顔を
俺の方に向けた。
「買い物終わった後……少しだけここで遊ばない?」
「え……良いけど」
完全に予想してなかった要求に俺は困惑しながら受け入れた。というかさっきからシルハの様子がいつもと違うような……
「まぁ……気のせいか」
気がしたが、俺は特に気にも止めずに本命の階へと降りる事にした。