あさ
〈ピピピ、ピピピ、ピピピ、〉
目覚ましの音に意識を戻された。手探りで目覚ましを探し出してスイッチを押して止める。
しばらく目を閉じたまま微睡んでから体を起こした。時計を見ると6時38分と表示されていた。
両手を組んで手のひらを向こうにして伸びをする。
「ふぅ」
ベットから抜け出してカーテンを開ける。朝日の眩しさに少し目を細める。窓を開けると冷たい風が部屋に入り込んできた。その風を顔にうけて眠気が完全に吹き飛んだ。
朝ご飯作らんとな。
手早くパジャマを脱ぐとジーンズを履く。長袖のシャツをタンスから取り出して着てからクローゼットからカーディガンを取り出してシャツの上に羽織るように着た。
部屋を出て1階に降りると洗面所に向かう。歯ブラシを取って蛇口を捻ると歯ブラシを軽く濡らす。歯磨き粉をつけてから歯を磨く。数分磨いて満足したし歯ブラシを洗って歯ブラシ立てに立てる。コップを取ってそれにある程度水を入れる。コップに口をつけて水を口に含む。クチュクチュと口を濯いでから吐き出した。それを何回か繰り返してから最後にゴロゴロとうがいをした。残った水をコップから捨てて軽くコップを洗ってから洗面台にのせる。そのまま続けていつも通りに顔を洗った。
洗面所から出てすぐ台所に向かう。
キッチン台の下から小さめの鍋を取り出しそれに水を入れて火にかける。コンロを温めかけてから冷蔵庫からシャケの切り身を1つと豆腐、増えるワカメ、お味噌を取り出す。シャケは昨日のうちに下味をつけておいたのでそのままコンロへ。鍋の水が沸騰してきたのでワカメを投入する。
《トゥートゥートゥートゥートゥートゥートゥー、》
予約タイマをかけていた炊飯器から炊きあがりを知らせるアラームがなった。
味噌をお箸で適当に取ると網を使って漉しながらお湯に溶く。ある程度溶かしてからお箸をなめる。うん、ええ感じ。豆腐をパッケージから取り出して手のひらにのせてからそのまま適当な大きさに切ってから鍋に投入、一煮立ちさせてから火を止める。コンロからいい感じにコンガリ焼けたしゃけを取り出してお皿に載せる。それを2つに分けて片方を別のお皿に乗せた。
「おはよぅ」
ちょうどいいタイミングで母さんが起きたみたい。
「ちょうどできたさかい歯磨いてきて」
母さんは軽くてを上げると洗面所に入っていった。シャケのお皿を机に置く。ご飯をお茶碗に装って机に並べる。最後にお味噌汁をお椀に入れてからまず母さんのお茶碗の横に置く。もう一杯を私のお茶碗の横に置いた。
「我ながらグットタイミングやね、ありがとう」
母さんは台所に戻ってくるとお礼を言って席に座った。続いて私も座る。
『いただきます』
「今日はこの後どないするん?」
母さんがお味噌汁を一口啜ってから口を開いた。
「荷物整理するつもり。殆ど荷下ろししてくれたみたいやけど細かいのはまだやしな」
「そか。昼はどないするつもり?」
「昨日のシチューの残り温め直して食べるつもり」
「それだけでええの?」
「うん。十分や」
「ならええけど」
しばらくして2人とも食べ終わった。
『ごちそうさま』
母さんがちらっと時間を確認する。
「ちょうど時間やからもう行くわ」
「うん」
2人分の食器何回かに分けてをシンクに持っていく。母さんは1度部屋に戻った。
食器を洗い終えたころ母さんが部屋から出てきた。今日も化粧バッチリやな。
「ほな行ってくるよ」
「うん、いってらっしゃい」
「いってきます」
そのまま母さんは仕事に出かけていった。
さて、私は荷物整理でも始めますか。