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おふろ

人によっては嫌な表現があるかもしれません。

ガールズラブOKな人にっとては全く問題ないと思います。


というよりもこの小説読んでくださってる方は百合好きのはずなんで大丈夫なはず・・・だと思いたい。

 今日は母さんの帰りが遅い日ではないので寄り道せずにまっすぐ帰って来た。


 「稟、これからどうする?」

 「さすがに疲れたしダラダラしようかなぁて思っとるけど」

 「確かにテスト疲れたしね」


 テストよりも部活紹介云々の方がよっぽど疲れたけどな。まあわざわざ言うことでもないかな。


 「そやね」

 「ほなテレビでも見とく?」

 「ん~・・・この時間やとあんまり面白い番組やってないしなぁ」

 「それやったらダラダラ話さへん?」

 「ええよ」


 他に提案もないので頷く。


 そこでふと誰かと話すのが全く苦じゃなく感じたことに驚いた。ほんとに紅羽と会ってから変わっていく自分。でもその変化は別に嫌じゃない。


 「どこで話す?」

 「稟の部屋は?」

 「じゃあそれで」


 部屋に入って私が勉強机の椅子に、紅羽がベットに座った。


 「稟の部屋ってこんななんやね」

 「あんまり収集癖はないしな」

 「整頓されとって綺麗やん」

 「でも女の子っぽくないやろ?」

 「ん~、でもなんや稟らしいかも。それにこんな可愛いぬいぐるみ置いてるし十分女の子の部屋やん」


 紅羽がベットに置いてあった熊のぬいぐるみを抱き上げた。


 「それ母さんが作ってくれたやつやねん」

 「これ手作りなん!?稟のお母さんすごいね」

 「かな?」

 「そうそう」


 紅羽が暫くぬいぐるみで遊ぶ。やっぱり可愛いな。


 「なぁ稟?」

 「なに?」

 「今週の日曜ってなんか予定ある?ないんやったらどっか遊びに行かへん?」


 あ~今週の日曜は・・・まあ隠しても仕方ないしな。


 「ごめん。ちょっと病院行かなあかん」

 「え!?稟、どっか悪いん?」


 紅羽がベットから身を乗り出して来た。


 「悪いっていうかなんていうか。ちょっと生まれつき体が弱いから定期的な検診かな」

 「それだけ?」


 う。そんな目で見んといて。


 「うん。ほんまにそれだけ。検査しても異常は見つからんみたいやし」

 「でも生まれつきってことはずっとそんななん?」


 「そうやね。病弱少女ってやつ?」

 「なんやそれ」


 紅羽がようやく表情を少し崩す。


 「まぁほんまに心配してもらうようなことやないから」

 「そこまで言うんやったら信じるけど」


 まだ少し不満はあるようだがなんとか納得してくれたようだ。


 





 結構な時間話していたようで母さんが帰って来た。今日は珍しく総菜ものを買って来たのでそのまま晩御飯になった。


 食べ始めて少ししてから母さんに話を切り出した。


 「なぁ母さん」

 「ん?」

 「ちょっとお願いがあんねんけど」

 「お願い?珍しね。何?」

 「ケータイ欲しいなあと思って」

 「ケータイ?いいんやない?」


 やっぱりすんなり認められた。


 「ほないつ買いに行く?一応保護者おらなあかんし予定合わさなあかんけど」

 「明後日がいいかなと思ってんけど。たしか母さん休みやんな?」

 「そやで。ほな明後日行こか」


 なぜか嬉しそうな母さん。休日潰れてなんで嬉しそうなん?


 「キャリアどこにするか決めてる?」

 「ん~・・・紅羽はどこなん?」


 あまりこれといった希望があるわけではないので紅羽のを参考にすることにする。


 「ウチはdoco○oやで」

 「あ~じゃあウチもdoc○moでええかな」

 「それやったら私も同じやし丁度ええな。じゃあ明後日ってことで決まりやね」


 ケータイ購入は予想通りあっさりと決定したのだった。






 「稟、紅羽ちゃん、お湯張ったからお風呂入っちゃって~!」


 リビングで紅羽と寛いでいるところに母さんが風呂場から声を掛けてきた。


 「じゃあ紅羽、お先にどうぞ」

 「え~、毎日先なんは悪いよ」

 「そんなん気にせんでええよ」

 「今日は稟から入ってよ」

 「ほんま気にせんでええから」

 「もう、やっぱり稟は頑固やなあ。・・・うん、それやったら一緒に入ろや」

 「ぇ」


 え~~!!??


 ちょ、え、な、なななn、なに言うてんの!?


 一緒に?入る?


 どこに?


 「ど、どこに」

 「どこにて、お風呂以外なにがあんねん」


 あきれ顔で紅羽に返される。


 いや、まあ、たしかに風呂以外ないけど、ないけど。


 え?


 「お、お、お風呂に一緒って・・・なんで?」

 「そしたらどっちが先入るかとか考えんでもええやん?」


 たしかにそうやけど、一緒って・・・あかん、顔が熱い。


 「稟が嫌なんやったらええけど・・・」


 悲しそうな紅羽。なんで?


 「嫌ってわけやないけど」

 「ほな一緒に入ろ?」

 「う、うん」

 「やた!」


 紅羽がなんでか喜ぶ。


 あ、一緒に入ることになってもた。


 もう・・・あ~・・・こうなったら自棄(やけ)や。







 そして気づけば着替えを持って紅羽と2人脱衣所に立っていた。


 紅羽が徐に服を脱いで下着姿になる。


 うわぁ、スタイルすご!肌も綺麗やし。ぁぁ、やばい、顔絶対赤い。


 「稟?」

 「え、な、何?」

 「いや、何やなくてボーッと突っ立ってやんで脱がなお風呂入られへんやん」

 

 うわぁ、服の上から見るよりも断然胸が大きい。着やせするタイプなんやな。


 「稟、大丈夫?ボーッとして」

 「だ、大丈夫やから」


 慌てて服とスカートを脱ぐ。


 「はー、やっぱり稟細いし肌白くて羨ましい体してるよね」

 「紅羽に言われたないわ。自分のがスタイル凄いやん」

 「そんなことないて。稟は自分の評価低く見過ぎやねんって」


 紅羽が言いながらブラを取った。


 つまり目の前に紅羽の生乳があるわけで・・・あかん、もう倒れそうや。頭がクラクラする。


 「ほら、稟、早よ入ろ」


 いつの間にか生まれたままの姿になっている。目向けられへん。


 何も考えられない中何とか下着を脱ぐ。


 「ほな入ろ?」


 顔より下を見ないように気をつけて紅羽を見ると顔が赤くなってるように見えた。やばい、人の顔が赤く見えるとか本格的にやばい。


 そうこう考えてるうちに手を引かれて風呂場に入ったと思ったら椅子に座らされた。


 「髪洗うから下向いて」


 言われるまま下を向く。


 て、え?髪?


 頭の上からシャワーでお湯を掛けられたと思ったらシャンプーで髪を軽く洗われる。


 そしてわけもわからないまま泡を流されてからまたシャンプーで洗われる。


 「どう?稟、かゆいとことかない?」


 美容院みたいなことを聞かれた。でもこちとら痒いどうこうの次元じゃない。


 「大丈夫」

 「そか」


 なぜか嬉しそうな声。


 今度は念入りに洗われてから丁寧に泡を洗い流される。そのあとコンディショナーも丁寧に施された。


 「ほな次体洗うな」


 え?体?・・・てさすがにあかんあかん。


 「体はじ、自分で洗うから」

 「そか?じゃあ背中だけ」


 そう言うや背中が優しく擦られる。


 あぁ、もう。ほんまに何がなんだか。どうしてこうなった。


 ・・・


 ・・・・・・


 ・・・・・・・・・


 何とか背中だけで許してもらった。


 「ほなお風呂に浸かっといて」

 「そんなんウチも紅羽の髪洗ったげるよ」


 こっちだけ恥ずかしい思いをするなんか許さんし。


 「ええの!?」


 あれ?何でか喜ばれた。


 「ウチもやってもらったのに当たり前やん」

 「ほなお願い」


 位置を交替して紅羽の髪を洗い始める。


 て、うわサラサラ。何やこれ。


 壊れ物を扱うように慎重に洗う。


 その後背中も勿論流した。


 「ほな浸かろか?」

 「そやね」


 なんだかボーッとしたまま頷き一緒に湯船につかった。


 って、なんで一緒に入ってんの私?なんや頭が麻痺してもてる。


 必然的に近距離、さらに裸で向き合う形になる。


 ほんまなんやこれ。


 「稟?大丈夫?顔赤いよ?」

 「大丈夫やないかも」


 頭がパンクしそうでもう限界や。


 「ほな出なあかんやん!はよあがろ」


 入った時のように手を引かれて脱衣所に出る。そのまま体をバスタオルで拭いてくれようとして・・・っ。


 「じ、自分で拭けるから」

 

 タオルを紅羽の手から奪い取る。


 「無理せんでええんやで?」


 心配そうに見つめられる。でもこれ以上は耐えられる自信がない。


 「ほんまに大丈夫やから」

 「それやったらええけど」


 見つめられながらもなんとか下着を着ける。


 「稟、せめて髪は乾かさせて」


 拒否するよりも先にドライヤーの風を当てられる。


 「もう、子供やないんやから大丈夫やって」

 「調子悪いんやろ?ほな子供も何も関係ないわ」


 ぅぅ。なんや母さんが2人に増えたみたいや。


 しばらくされるがままに髪を乾かされる。


 「こんなもんやろ。稟は先に服来て何か飲んで休んどって」


 いつもなら拒否するのだけど今はお言葉に甘えることにした。流石にいろんな意味で限界やし、紅羽まだ裸やし。


 「わかった。そうさせてもらうわ」


 さっと服を来て出来るだけ早く脱衣所を抜け出した。



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