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死にたい僕ら  作者: うわの空
第2章 高宮瀝
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 最後に観覧車くらい乗って帰ろうということになって、4人全員で観覧車に乗った。特別高くもない観覧車は、それでも景色が良かった。

「そういやシオンはさー、続けるの?部活」

 窓の外を見ながら、リナが興味なさそうな声で言う。リナの隣で景色を見ていたユウは、春彦の方を一瞬だけ見て、景色へと視線を戻した。

「…そうだな」

 呟く春彦に、レキがいつものようなおどけた口調で言う。

「ま、もし部活に来なかったとしても、俺は勧誘し続けるね」

「うっわー、レキそれストーカー」

「うっせえ」

「俺は…」

レキのリナの声をさえぎって、呟くように言った。

「もうしばらくここにいようかな」

 それを聞いたレキとリナは一瞬茫然とした顔をして、それからにんまりと笑った。ユウは相変わらず大して興味なさそうに窓の外を見ているが、春彦が発言したその一瞬だけ、春彦の方を向いていた。

「そんじゃ、ま。改めまして」

レキが明るい声で続ける。

「ようこそ自殺部へ!!」

 レキが両手をあげた反動で、ゴンドラが揺れた。皆で「危ないな」と笑った。


 そう、少しだけ。少しだけここにいるのも、悪くないかもしれない。


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