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偽神〜every night Memories〜  作者: 徘徊猫
第三章 織られゆく運命の物語に

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捨てられた場所

 永遠の日常、退屈な日々。

 具体的にどこが退屈かというと、強いていうならサプライズがないこと。予定調和、尽きることのない仕事、絶望もなければ希望もないこと。


そんな日常にも、いつかは終わりが来る。


或いは、ずっと待っていたのかもしれない。

「人が、一人、二人……」

目の前にいる少女たちの顔を見るために仰向けにすると、微かに息の音が聞こえた。

「困ったね。台車とかないし、どうやって運ぼう?」

 暫くすると、片方が目を覚ました。

 「良かった。起きられる?」

 「……うーん、ここは?」

 頭が判然としていないのか、寝ぼけたような声だ。

 「ここは古骸の遺跡って呼ばれる……なんていえばいいのかな、廃棄されたデータ空間ってやつだよ」

 データ空間? と少女は小首を傾げて呟いた。

 「ふむ……知らないんだ。なら、後で教えてあげるよ」

 僕の言葉を聞いて、彼女は隣で倒れているもう一人の少女の方を揺すった。しかし、そちらは全く起きる様子を見せない。彼女は振り返って、僕を見た。

 「……えっと、寝かせられる場所に案内させてもらっても大丈夫かしら? 私はミュリア、ただの旅人よ」


 「うん、僕のことはアーシャって呼んでよ。それにしても、旅人……凄いね。憧れるよ」

 「それほどでもないわ。今は、旅の途中で迷ってしまったようなものだし……あっ、でもいろんな出会いをしてきたわ。……大事な仲間とも出会えた。今は離ればなれになってるけど、あなたにもきっと紹介するわ」

 「それは嬉しいね。うーん、でも難しいかもしれない。なにせ、ここから抜け出せた人を聞いたことがないし」

 時計を見ると、既に帰る時間になっていた。

 あまりここに留まっていても仕方ないだろう。


 「それはどういう──」

 「おっと、話は後にしよう。こういう話を一日で済ますのは勿体ないからね」

 帰還用のポータルを彼女の前で開いてみせた。

 「僕は貧弱だから、この子を一緒に持って入ろうか」

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