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パパ、謝るから

 今回の物語とても見づらいです。話してる最中ずっと鳴ってるイメージで読んでください。

 3人の父、ダリが皆をある部屋に連れてきた。ふすまの先には、一定のリズムを刻んでいる鹿威ししおどしがあった。

 風流な響きをカコン…カコン…カコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコン…庭先に約30の鹿威しが人間たちの鼓膜を殺しにかかってきていた。



「え!?うるさ!なにこれ五月蝿カコンカコンカコンカコンカコンいゾ!!」


「んねー!パパ!この部屋来夢カコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンれないからやめてっていつもカコンカコンカコンってるよね!?」


「あ?なんだって~?」


「この部屋カコンカコンカコンカコンカコンカコンなの!!」


「パパは白湯派カコンカコンカコンカコンカコンだよー」



 全員が全員と意思疎通を行うことができないと分かり、怜夢はイヤーマフをつけても苦しそうに目を瞑っていた来夢をみた。そして手のひらに文字を書き、暫く休んでいるように指示を出した。手を壁に付きながら、来夢は鹿威し部屋を後にした。


 改めて業者に発注ミスったような部屋を見ると、鹿威しには水が流れていなかった。代わりに粒子がとても細かく、サハラ砂漠か鳥取砂丘くらいから持ってきたような砂が流れていた。不思議に思う黒澤と赤木は目を合わせた。


 その二人の視線の間に、空中を舞う砂が現れた。周りの鹿威しから針に通す糸のように、ゆらゆらとダリの手に集まっていた。鹿威しは鳴り止まないが、何故かその姿を見ていると、不思議と何も聞こえなくなってしまった。



「土は水に勝りて、固め給え。哀れな我が孫に一時の静養を与え給え。」



 右手に集まった砂の球体を、茶野のみぞおち部分に捻り込んだ。勢いにやられ、口から少しばかりのインクが飛び出る。しかし溢れ続けていたインクは、固まったと思うと細かく砕けた。砕けた茶野のインクは線のように浮遊し、鹿威しの砂に混ざり合っていった。



「すごいゾ…茶野の暴走が止まっ…」



ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!ガコン…!



 俺のことを忘れるなよ★と擬人化して言ってきそうに、鹿威しは更に音を立てて動き続ける。こんな部屋でよく耳を塞がないで居られるなと、赤木は少しばかりの疑問を思い浮かべた。


 そしてその疑問は正しいのか、正しくないのか分からないが、自分たちは食満一族の底なし沼に片脚を踏み入れてしまったのだと思った。





《ここでの話は来夢に伝えるな》

 《本日のグリストーリー》

 茶野は昆虫食べる派の人間。小さいころは手にとまった蝶々を食べてしまったり、育てたセミを油で揚げて、バターをつけて美味しく食べた。

 最近は昆虫食のお店に行って嗜んでいて、美味しいと思ったのはコオロギ1000匹分の濃縮スープのラーメン

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