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過疎化したゲーセン

ピシャ…!!



「パパー!ただいま~!」



 入り口の戸を勢い良く開けた音と、怜夢の大声が重なり合う。肩には茶野が入っているどデカい瓶を担いでいた。



 話は遡り、46話の後。



「これなら入るんじゃない?」



 来夢は『吐き戻し』を使い、腹から赤い金魚が詰まってしまいそうな瓶を取り出した。



「おぅけい、大丈夫っしょ。ほらオマエたちも手伝って」



 怜夢は上着を脱ぐと、茶野の足元に溜まっているインクを染み込ませた。それを瓶の中で絞っては浸し、絞っては浸しを繰り返した。



「お姉ちゃん、これだったら僕がやったほうがいい…よね?」


「この程度、来夢のを使わなくても大丈夫だよ。ね?」



 瓶がインクでいっぱいになると、そこにぐったりとした茶野を入れてコルクで栓をした。怜夢は西組に指示を出し、黒澤と赤木と来夢を車に乗せてある場所に向かった。



〜〜♪


 着いた場所は古いゲームセンターだった。流行りに乗った景品は少なく、昔はアイスを入れていたと思われるクレーンゲームには、100均で買えそうなスライムが入っていた。



「くっそ田舎でワロタ。でもなんでこんなとこに来はるんですか?」



 ジト目に棒読みセットの赤木は、メガネを高速カチャカチャしながら問う。辺りを見回しても誰も居らず、奥の方で年寄りがジャグラーでもやっていそうな雰囲気しかなかった。



「まあ付いてきなって。あと、ここらでアタシのことは本名の怜夢さんとお呼び。バトラーたちが混乱しちまうわ。」



 店内の少し奥を右に曲がって、子供向けアーケードゲームが並ぶコーナーの隣。モデルの鼻にイタズラで引っ掻き傷のあるプリクラの前で足を止めた。



「ここ、ここ〜♪」


「故障中だゾ、これじゃあ撮れないじゃないカ。」


「阿ー呆か、呑気にプリ撮るために来たんとちゃいますがな。」



 茶野瓶を担ぎ、一同はプリクラに入った。そこで怜夢は手帳をポケットから取り出し、銀色のタッチパネルに番号を入力した。するとグリーンバックが上がり、奥に続く道が開けた。



「いいかい、よーく覚えとき?暗証番号は『1945』だよ」



 奥に進むと、一カ所にスポットライトが当てられているところを見つけた。床にはヒールの模様が描かれている。怜夢はそこを踏むと、まるで魔法が解けてしまったように煌めく光となってしまった。


 驚く黒澤と赤木の手を来夢が引く。



「大丈夫、僕を信じて。」

 

《本日のグリストーリー》

【来夢】 スマホはトイレにもお風呂にも持っていくタイプ


【希夢】 お風呂には持って行くが、潔癖なのでトイレには持っていかない。持っていっても即消毒


【怜夢】 失くすし、壊すから無線かガラケーしか持たされていない。Yo●Tu●eはSwi●chで観る

 

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