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そうだ。京都に行こう。

………暇だな〜


あれから特に何もなく一週間が過ぎた

薬莢やっきょうを作って食べたり、いろいろな武器の稽古をやったりしているが、どうにも時間が過ぎるのが遅い


お兄ちゃんの友達とはあの日以降、特になにもなく文化祭マジックで出会って付き合いそうだが、結局何もない男女のようだった


ただ来夢は彼らとまた会いたかった

そう思うが彼らがどこに勤めているのか、どこに住んでいるのかなど、何一つ分からないのに会える筈がない


そうだ。ハッキングしよう。


これからすぐに京都に行くぐらいの勢いで思いつくと、パソコンを取り出し次々と彼らのスマホから情報を抜き取っていった


職場、家族、恋人、趣味に好きな食べ物、そして青井の鏡映しの自撮り写真!


デブとは言えないが麦酒ビールによって出来た腹がぽっこりと出ていた

少し考えたが写真はゴミ箱行きになった

彼らのことをたくさん知れて嬉しいが、虚無に対して話しかけているような寂しさをおぼえた

そんな姿をバトラーたちは悔しそうに眺めていた


チリン…♪

「リトルマザーがこんなにも会いたがっているのに!何も出来ないベルが憎い…!♪」


「そりゃ悔しいけどさ、あーしらこの家の外でれないじゃん?」


そう言いながらミスベルとアリッサが襖から覗き見をしていると、ヒールの音を響かせながら歩いてきた

それだけだったら特に気にすることはなかった

隣にいる彼女を見るとすぐに2人は頭を下げた


スパァン…!

物凄い速さで開けられた襖は高らかな音をあげた


「社会科見学に行くぞー!!!」


「え…!お、お姉ちゃん!?」


そう。現れたのは金よりも輝いた瞳を持つ実姉の怜夢だった

ズカズカと部屋に入って来夢が使っていたパソコンを閉じた

口角が三日月になる笑いをすると、ウルフカットの髪を空気に撫でさせながらいった


「あたしにできないことは無いんだよ。さ!お姉ちゃんについといで。あの子らに会わせてやんよ」


「え、え?え…?えぇぇぇ!!!」


ジャージの姿のまま来夢は外に連れ出されるのだった


わけも分からず取り残されたミスベルとアリッサには頭の中のはてなマークが取れないままだった


「なんで怜夢さまがお帰りになっているの?♪というよりどうして彼らに会いたがっていたことも知っているのよ…♪」


「それな〜話が早すぎて逆に怖いわ」


するとフフン♡と声をらしたマダムレンズがお気に入りの一眼レフを手にしながら答えた


「あたくし、伊達に広報担当やっておりませんの♡

バトラーたるもの!リトルマザーに幸あれ!!!♡」


こいつがやったことはわかったふたりだった

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