ご飯の時間♪
チリーン………
皆が騒いでいるとベルの音が部屋中に響き渡り、一瞬で静まり返った
音のなった方を見ると、開いた襖にメイドさんらしき人物が佇んでいた
「リトルマザー、お食事のご準備ができました♪」
彼女は来夢を見てにっこりと笑った
その姿を見た友人たちは思った
マダムレンズと真反対だと
マダムレンズはふわふわの肩にかからない茶髪、真っ白な肌に真っ赤な口紅、そしてすっきりしている黒の新聞があしらわれたスーツを着ている
メイドさんはそれとは対照にまっすぐな白くて長い髪をお団子でまとめていて、茶色の肌に薄いピンクのリップ、そしてメイド服を着ているがここでもまたおかしいのが彼女のスカートは金の大きなベルだった
そんなふうにジロジロ見ていると友人たちにもにっこりと笑顔を見せた
「皆様の分のお食事もご用意できております。こちらに配膳してもよろしいでしょうか?♪」
「構わないよ、『ミスベル』」
来夢が言うとミスベルは一度礼をしてから後ろに下がった
するとミスベルよりもっと小さい女の子たちがトレイに色鮮やかな食事を乗せて部屋に入ってきた
ミスベルと同じようなベルのスカートの穿いているので歩くたびにチリンチリン音がなっていた
「「「「「「「「「(何この子らかわいい〜)」」」」」」」」」
よちよち歩く姿は初めてできた娘がお気に入りのぬいぐるみを一生懸命運んでいるようであった
小さな女の子たちは8人もいるがそれよりも友人たちのほうが多かったので、最後の一人分はミスベルが運んできた
一人ひとりの前まで行くと小さな女の子たちは、にぱーと効果音が鳴るくらいの笑顔を見せた
「はい、それじゃあみんなでー、せぇーの!♪」
「「「「「「「「はい!どーぞ!」」」」」」」」
今日一日の疲れが癒された瞬間であった
「はい、オクターブラムのみんな〜お疲れ様でした♪」
そう言われると小さな女の子たちはくすくす笑いながら襖に走っていき敷居によって少し段差のある部分を両足ジャンプして彼女たちは退場していった
ジャンプしたときにスカートのベルがドレミを刻んでいたのがこれまた可愛く、部屋はほのぼのした雰囲気に呑まれた
「リトルマザーと希夢様の分もすぐお持ちしますね♪」
「うん、ありがとねミスベル」
にっこり微笑んで襖を閉めた瞬間、ミスベルのスカートベルの音がチ"リ"ン"チ"リ"ン"と濁点が出るような大きな音を立て走り去っていくのを感じた
「これはまたユニークなメイドさんねー、というか先に俺らが食べてもいいの?」
「大丈夫なお客様はうちで一番に優先されるべきだ、遠慮なく食べてくれ」
少し気まずくなった『赤木』を落ち着かせるように希夢は食事をすすめた
それに安心した一同はカトラリーを手に取り、食事を口に運んだ
「あ、これ美味し…」
「「「「「「「「まっずぅー!!!!!」」」」」」」」




