ずっと政治の話ばっかしてるウザいおっさん
2023年3月31日。
年度末。極めて年度末である。
この日私は所用でバスという乗り物に乗った。四角くて細長い、カステラのような形をしたあの乗り物だ。
ICカードをタッチして乗り込むと、目の前の2人席に座っていた60歳前後くらいの男性のおじさん(男性のおじさん?)が「ここどうぞ」と隣をポンポンしながら呼んでくれた。
立っているヒトもいたので申し訳なかったが、まぁせっかくだから座るかということで「失礼します」と男性のおじさんの隣に腰を下ろした。
その直後だった。
「お兄さんカッコイイですね、アーティストの方ですか?」
男性のおじさんが私にそう言ったのだ。
この時、私は瞬時に架空のアーティストの設定を考え、「ええ、まあ」と小声で返した。遊んでやろうと思ったのだ。
さぁ、なんでも聞いてこい。なんでも適当に答えてやるぞ。
そう構えていると、おじさんは全く違う話をし始めた。爆音で。
「最近の政治家は腐っとる!!!!!」
「右翼がなんちゃら左翼がなんちゃら!!」
「これでは日本は良くならん!!!!!」
みんなこっちを見ている。
私は何も喋っていないのだが、おそらく彼らからしたらおじさんの仲間なのだろう。
ここで私は気づいた。
私がカッコよくてアーティストっぽかったのではなく、ただ話しかける理由を作りたかっただけなのだと。
せっかく私のアーティスト活動(架空)について聞いてくれるかと思ったのに、とんだ肩透かしだった。
「我々国民を助ける気がない!!!」
「ワシが日本を変えねば!!!!!」
とかまだ騒いでいてうるさかったので、
「まずは自分から。お金があってもなくても、幸せな人はたくさんいます。ですので、まずは自分が幸せになることをしましょう。国を良くするのはそれからです。あなたを幸せに出来るのはあなただけですよ」
と適当な詭弁を弄した。うるさいおじさんには適当なことを言って適当に黙らせればいいのだ。
しかしおじさんは「おお素晴らしい! やっぱりあなたはすごい人だ! それで、○○党の○○がですね、なんちゃらかんちゃら〜」と言うばかりで、何を言われても止まる気がないのだなと悟った私は脳内で北斗の拳のパチンコを打ちながら、適当に相槌を打って目的地までの数分間を過ごすのであった。おしまい。
ちなみに私が今の政治に対して思うことはなにもありません。全く、一切、なにもございません。
ですので、感想欄で政治の話をされても私からは「ウンチ」または「お手」としか返信出来ませんのでご了承ください。




