第8話 闇の勇者と光の勇者の伝説 (決着偏)
父との因縁が、遂に決着!
そして、闇市は何を思い、どうするのか!?
俺は、泣き叫び狂い暴れる。
「何で…何で…こんな良い子が…こんな目に、ならなきゃいけないんだぁー!!ふざけるなーー!!」
俺は、憎しみに完全に身を委ねていた。
だからなのか、どんどん魔物に足からなっていく。
「止めろ!…止めてくれ!闇市ーー!!」
今の俺には、全く光太郎の声が届かず、そのまま魔物へと体が変化して、父に突撃する。
「愚かな!!我が息子ながら、恥ずかしいぞ!ここまで、気が弱かったとわ…どうしようもない奴だ!!…あははははー!!」
父の態度は、相変わらずだ。
それに、自分の力ではないのに、威張り散らす処は変わっていない。
小さな頃から、そうだ。
この父親と来たら、自分が今まで上手く行ってきたから、人の気持ちも知らないで発言する。
しかも、自分の事は棚に上げて、人を馬鹿にした様な言葉の数々が、より一層自分の心に刺さり、憎しみを覚える…。
「ふざけるなぁぁぁ!!あんたは、何時もそうだ…そうやって、人を見下し最終的に上手く行かないと、人の性にする!そう言う、態度だから人に追い詰められて…自殺したんじゃ、ないのかよ!!」
父は、俺を睨み付ける。
だが、その表情は自分の息子に向けて良いような、顔ではなくゴミを見るかの様な、侮蔑した目付きだ。
「おい!貴様!生意気なんだよ!…私の息子の分際で!…それにな、貴様の様な落ちこぼれは、所詮…私の様な、エリートの邪魔にしかならないのだよ!…とっとと失せろ!…ゴミがぁぁぁ!!」
それは、親として最低な発言だ。
こんな、実の子供に愛情する無く、とんでもない犯罪をする、親の元に生まれて後悔した事はない。
「父さん…父さんは、何でそんなに人が苦しんでいるのに…平気なんだよ!…少しは、落ち込めよ!!それに…自分の子供に言う言葉が、なんでそんな酷い事を言えるんだよ!!」
俺は、悲しかった確かに、この父親なら言いかねない言葉ではあるが、とてもじゃないが実の子供に言う発言ではない。
俺は、必死に父の良心を引き出そうとしたが、父にはそれは届かない。
「それが、何だ!?…何だと言うんだ!…そんな事は、この世には必要ない…ましてや、そんなに馬鹿な発言するとは、どうしようもない馬鹿息子だ!貴様わぁぁぁ!!」
俺は、悲しかった。
だって、こんな父でも少しは人の心を持っていると、思っていたいからだけど、そんな心は一つもない。
残酷な事実を見せられて、怒る気も失せて冷静になり体が元に戻る。
「もういい!!俺は、父さん!あなたを倒す!!」
父は、ニヤリと笑い不気味な笑みを浮かべる。
「貴様何ぞに、そんな事出来るのか?…お前何か、甘い考えの理想論ばかりを言い、現実を見ない若造だろがぁ!!」
俺は、父を絶対に倒すと決断し、光太郎と共に剣を構える。
「そんな事分かってる!…だけど、あなたを倒す!だって、あなたの様な人が居たら…この世界は、終わる!だから…この悲しみを終わらせる!!」
俺は、本当は嫌だっただって、父に愛されたかったから、そして愛されていたと信じて居たかったから…。
それに、素晴らしい父の血を受け継いで、要ると思いたかったのかも知れない…。
「うおおお!!」
俺は、悲しみを背負いながら、光太郎と共に剣で父を斬ろうと振り下ろす、だが魔王の力を使ったのか黒い渦に受け止めれる。
「くううう!!…」
俺達は、全力で力を入れるも、父の力が強いのかそこから剣が止まっている。
「あははははー!!貴様らの力じゃ、こんなもの…所詮貴様ら程度の若造に、私が負けるはずないのだ…」
父がそんな話をしていると、突然女神が話してくる。
「…くう!…闇市!…いいか…そのまま、その渦を自分の力で黒い渦を作り…くく!…闇の力で押さえつけろ!…そして、光の勇者!…止めは、お前がさせ!」
俺は、前に突っ込んでいき女神が言った様に、その力を押さえる。
「バカな!…こんな奴らに、私の力が…邪神様が下さった…力が…」
光太郎は、俺が魔王の力を押さえ込んでいる間に、父を剣で斬れ付ける。
「あはははは!…光の勇者よ!…貴様こどきに、私の闇の防御は崩れぬ、あはははは!…所詮、一度敗れた奴なんかに、私の力に勝つこと出来ぬ、愚かな勇者よ!」
光太郎は、俺に合図を送り、力を押さえるのを止めて、光太郎共に父を斬ろうと構える。
「貴様ら!ふざけるなのも…大概にしろ!…貴様らこどき、若造が勝てると思っているのか!…それに、私を倒そうとしても…邪神様の力で復活するのだぞ!」
突然、女神がニヤリと笑い、邪神を追い詰めて剣で斬った、イメージが脳裏に焼き付く。
「闇市!…邪神は、どうにかした!…後は、クズ親父に止めを差すだけだ!…やれ!闇市ーー!!」
俺達は、全力をこの一撃に込めて、剣に力を注ぎ込む…。
「待て!…俺の息子だろ!…父が、大事じゃないのか!…たった一人の親が!…」
本当に、最後までろくでもない親だった、自分の事だけを考えて、子供の意見を聞かず、あたかも自分が正しいと思うだけの、そして思い出すのは、数々のトラウマと憎しみだけ、辛かっただって、父を愛していたかったから…。
クズ親父だったと、しても…。
俺は、光太郎共に雄叫びを上げながら、父の方に突っ込んでいく、そして斬り込む。
「私は、貴様の父親なんだぞぉぉ!そんな事をやっていも、良いと思っているのかぁぁ!」
俺は、泣いていた大粒の涙を流して、辛い気持ちを押さえて斬る。
父は、叫び苦しみもだえる、その光景はとてもじゃないが、見ていられなかった。
「ああああーー!!…クソーー!!…己れー!!…」
消えていく、父を見ながら俺は悲しみにふける。
なんで、こうなってしまったのか、分からず呆然としながら…。
「光太郎ありがとう…もうお別れだ…」
俺は、自分も消えていっていることに、気付きそう光太郎に言う。
「ああ…こちらこそ…ありがとう…」
光太郎は、泣いていた大粒の涙を流し、苦しそうに。
「お兄ちゃん!…元気でね…また、何処かで会おうね…」
妹も、涙を流す笑顔で。
だが、それは悲しみの涙ではない、だってまたいづれ何処かで再会出来ると、信じているから。
「お兄ちゃん!…今度こそ!幸せになってね…あなたは、それだけの事を成し遂げたのだから…」
俺は、ああと返事をした後、更に体が薄くなりもう少しで消えそうだ。
「闇市!…最後だ…私の詫びとして、お前の願い事を一つ聞いてやろう…」
俺は、一生懸命考えて悩みある一つの、願い事を女神に告げる。
「俺は…光太郎が、したいと思う事を叶える事にするよ…」
そして、願い事を言い終えると、女神が承諾する。
「ああ!…私も、最後に言いたいことがある!」
俺は、不思議そうに剣士の少女見る。
「なんだい?そもそも、君は誰何だよ…」
頬を赤くしながら、答える剣士の少女。
「私は…あなたの…幼馴染みの…ううぅ…山田里美…あの時…助けてくれて…ありがとうって…言いたかったの…」
泣きながら、涙を腕で拭く、彼女は何処か悲しそうで、辛そうだ…。
まあ、よく理由は分からないが。
「ああ…こちらこそ、光太郎を諦めそうな時…叱ってくれて…ありがとう…」
そして、俺は視界が悪くなり、里美が俺の元に走っていくのだけは、確認出来た。
正直、何で彼女が泣いていたのか、分からずじまいだが、ただ俺が彼女を救った事は覚えている。
そんな事を考えていると、俺は気を失っていた。
そのまま、何も感じなくなる…。
僕は、あの後彼女が泣いて、闇市を探そうと躍起になっているのを止めるのに、必死だった。
「闇市ー!まだ、伝え足りないのよ…ううぅ…私は、本当は好きって…でも、そんな事をしたら…今まで、闇市を傷付けてきた…連中と同じクズには、なりたくない…何より、これ以上闇市!…あんたを傷付けてたくない…だから…我慢するの…ううぅ…ひっく…ひっく…あなたが好きだって思いに…ひっく…ひっく…」
聞いて見たら、どうやら彼女を強姦されそうになった時に、闇市が助けたらしい、だが里美は闇市を今まで、苦しめてきた人達と同じ事をしてきたから、それを言わないかったらしい。
「それだけ、じゃないの…私は、闇市の虐めを知っていて…周りの連中と同じように、無視し続けた…だから、本当はあいつの事…好きなのよ…だけど、そんな事は言えない…だって、私はあいつといる資格ないから…」
そう言いながら、自分の転生前の話をする。
強姦されそうになり、彼氏がその場に居たが、そいつは逃げだし、
闇市が助けにきてくれたこと。
その後闇市はボコボコになるも、そんな状態でも必死になり、庇ってくれた事も…。
誰かが、警察を呼んでくれたのか、その強姦しようとしていた連中は逃げて行った事も。
その後、救急車に搬送され、闇市は居なくなったことも…。
そして、その翌日に彼氏が浮気をしたと言い、闇市に対しての嫉妬により、包丁で刺されて死に、転生してきた事も。
「だって、あいつ何も悪くないのに~…ううぅ…だから、私みたいな都合良く好きなる女が~…ううぅ…付き合うのは、いけないのよ~…ううぅ…」
彼女は泣いていた、それはそうだだって、思いを告げれなかったのだから、そんな状態で気持ちが収まる訳がない…。
そんな里美を抱き締めながら、闇市の思いにふける…。
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後、ここが気になった点も、書いて下さると幸いです。
質の向上の為…