第2話 光の勇者とゾンビ村
大変、この話も胸糞悪いですが、最後まで見ていただけるとこの物語の真相に近付いていくと思います。
ですから、最後まで読んで貰いたいです。
俺は、あれから途方もなく歩いていた。
その時だった、光の勇者と仲間達に出会う。
「やあ!奇遇だね!」
光の勇者は、爽やかな笑顔を見せながら挨拶をする。
そんな中仲間の一人は、あまり俺を歓迎してなかった、その女の子は剣士で髪はポニーテールと言った特徴を持っており、確かに目もぱっちりして可愛いのだが、どことなくきつい感じで俺に対して言うことがきつく、まともに話もしてくれなかった。
「そんな事より、いくわよ!…勇者様!…」
その、剣士の女の子と共に光の勇者は、歩いて行ってしまった。
そんな時だった、もう一人の仲間の魔法使いの少女の子が、俺のところに近づいてきて、小声で話をしてきた。
その容姿は、でかいトンガリ帽子をかぶっており、顔は目がぱっちりしていて鼻もしょっとしていて可愛いが、全く持って無表情さっきの子と全然性格も違い大人しい感じだ。
「…あなたは…この世界を救う…光の勇者様と…共に…そして、私達も…救われる…」
一瞬、何を言っているのか分からなかった。
と言うか、こんな話を突然されても誰も理解できないと思う。
この子は、本当に不思議な子だと思った。
「闇市さん!行きましょう!」
俺は、ミレイにそう言われその砂しかない、場所を後にして歩く。
去り際に見せた、その魔法使いの少女の顔は、どこか悲しげだった。
だが、そんな事を気にしてる場所じゃない、2日くらい町を探して迷い続けているから、まともに飯を食べてないし、既に限界だったので先を急ぐしかなかった。
1時間くらい歩くと、町が見えたのでそこに行くが、誰一人として人が居ない、可笑しいと思い叫んで誰かいるか言うも、誰からも反応がなかった。
その後、食べ物屋らしき物を見付けて、そこに入るも誰もいなかった。
「…はぁ…なんで誰も居ないんだろう…もぐもぐ…」
俺らは、そこの店に置いてあったパンとスープを飲む。
やはり、俺達以外誰も居ない、本当に可笑しな町だ。
食べ終えて、店に出ると人の声がした。
中年くらい、男の声だ。
「助けてくれ~!」
その男は、俺の前をすぎ走り去り、何かがゆっくりとこちらに近づいてくる。
どうやら、人のようだが目は白目を向いていて、正気もない。
この生物どこかで…そう言えば、ホラー映画で出てくるゾンビにそっくりだ。
そう、考えていると俺はそのゾンビ達に、囲まれたらしい。
「あ~…あ~…あ~…」
何とか、闇の力を使いそのゾンビ達を吹き飛ばし、通れる道を作り走ってミレイの手を引っ張って、逃げる。
「どうしたんですか?」
ミレイは、不思議そうな表情をし俺に言ってくる。
「どうもこうも、あの人達普通じゃないよ…はあはあ…目が可笑しいし、それに意識がなかった…」
俺達は、暫く走ると教会に着く。
どうやら、ここにはゾンビ達は近付けないらしい、でも可笑しい普通のゾンビなら、場所とか関係なくこちらに来るはずだ。
そう思うも、振り切る為に精一杯でそんな事を考える余裕もないので、ひとまず教会の中へ入った。
その中は、至って普通の教会と言う感じだった。
長椅子もあり、机と十字型の装飾も前にあるだけだった。
ふと、地面を見ると何かの入口のような物を発見した。
その中は、下へ降りる階段があり俺はひとまずミレイと一緒に、その階段を降りていく。
すると、前にはドアがありそこを開けて見ると、大勢の人が居た。
そこの人達は、震えていた。
その後、暫くたったらやせこけた老人がたいまつを持ち、こちらに近付き話をする。
「ここわな…ゾンビの村なんじゃ…ここではもう…まともに生活など…出来ん…」
まあ、それもそうだ。
こんな、訳の分からないゾンビが要るような村に、希望なんてあるわけないそれどころか、毎日怯えて暮らして行くしかない。
そう、この人達はそんな苦痛に耐えながら、暮らしていかなきゃならい。
「私は、村長ですじゃ…よろしくお願いします…」
老人は、自分が村長だと言うことを話し、暗い顔でこの町がそうなってしまった、経緯を話す。
「この町は…元は平和で、穏やかな…町だった…ある日魔王の手下が、来るまではな…」
村長は、そう話すと皆が暗い表情をし、泣いていた。
しくしくと泣き、嘆いていて誰も明るくなる言葉は、言わず絶望しかないと言わんばかりに、物を言う。
それから、村長にゾンビはここの聖なる場所に耐えられないから、もうどこかに言ってしまった、と言われ教会の外に出るがそこには、ゾンビだらけだった。
まるで、言っていることが違うと言うと、村長はだんだんモンスターへと変わり、ヴァンパイアのような姿になる。
と言うか、その物だ。
「なんで、嘘なんてついたんだよ!それも、他の人がいる前で!あの人達は、大事な村人達じゃないかったのかよ!」
俺が、そう怒り色んな人達を思って言うも、村長は依然として態度を変えない。
それどころか、俺を嘲笑い今までの事が演技だった事を言い始める。
「はあ?そんな事は、どうでもいいのだよ!それより、教えてやろう…私は、不老不死になるために、この町の村長になった!そして、魔王様にその力を授かったのだ!だが、その力は人の生命力がないと、すぐに元の老人に戻ってしまう、だから、人々に嘘をつく!ただそれだけの事だよ!分かったか!だから…お前も大人しく…私の…力の源と、なるのだ!!」
俺は、ふざけるなと感じたと同時に、こんな人が村長なり皆こんな奴の為に、今まで苦しんで来たのかと思うと、腹が立ってしょうがない。
本当に、酷い。
自分が、得する為に他の人が苦しもうが不幸になろうが、どうでもいいのだと、そして自分の欲望が叶うのなら、何をしてもいいのだと、思ってやってしまう奴なんかに…。
そう、怒りが込み上げてくると、何か邪悪な力が増してくる。
何だよこれ、なんでこんな事になってんの。
「そうそう、言い忘れていた事があった…怒りや不安憎しみと言った感情を強くいだくと、魔人化してしまうから気を付けろよ」
それを早く言って欲しかった。
そんな女神に腹が立ったが、既に遅かった。
俺は、徐々に足から黒い魔物になっていく。
一か八か、やってやろうとヴァンパイアに突撃するが、ゾンビ達に道を塞がれ、通れる隙間さえなかったので、どうにも出来ない。
「あはははは!!よくやった、ゾンビ達よ、これでこの勇者は、何も出来まい…どうする?私を倒すか?まあ、貴様ごとき弱い奴が、その力を制御出来るはずもない…このまま、魔人化して暴れて、終わるのだ…」
本当に、腹が立つ。
こんな、卑怯で残忍な奴に勝てないなんて、情けない。
そう思ってるうちに、俺は体がほとんど魔人化してしまった。
だから、もう取り返しが付かなかった。
俺は、意識が薄れていくなか、ゾンビ達を倒していくが、後ちょっとの所で意識を失った。
それから、親友の光太郎の事を思い出した。
それは、川の洪水で流されていき、溺れて死んでしまった、あの小6の夏を、あの日事を思うと涙が出てくる。
本当に、俺の事を理解してくれる、人が居なくなった、絶望感を、それまで以上にいじめられて、病んでいく自分の姿が見えて、悲しくなる。
あんな、地獄みたいな時の事なんて、思い出したくもないに…。
「光太郎…グス…グス…」
俺は、泣くも誰も反応してくれない、この暗い空間の中で何をやっても意味はないのだが、それよりも、寂しさや悲しみが一杯一杯だったから、そうすることしか出来なかった。
その時だった、光が急に差してくる。
それは、暖かい光で俺の心の中が、暖かくなるような気がして、その光に近付くと、意識を取り戻し、側にはミレイがいた。
なんでいるかは、分からないが俺は泣いていた。
それは、悲しみの涙じゃなくて、嬉しくて嬉しくてしょうがないから泣けたのだ。
「ありがとう…ありがとう…グス…グス…」
目一杯、ミレイに甘える俺はなんかカッコ悪い…。
だけど、そんな俺をミレイは、何も責めず慰める。
「いいんですよ…泣いても…それに、親友の事を思って泣いていたのですから…私は、そんな優しい闇市さんを…責める事はしないですから…」
俺は、暫く涙が止まらなかった。
そして、泣き止み周囲を確認する。
「所で、ミレイちゃん!ここどこ?」
俺は、もっともらしい質問をし、ミレイが冷静に答える。
「ここは、この村の倉庫です…ですが、ここが見付かるのも、時間の問題です」
「うわぁぁぁ!」
その時だった、男の人の悲鳴が聞こえた。
俺は、光太郎を思い出す、光太郎だったら自分を省みず人を助けるだろうと…。
いつの間にか、俺は外に出ていた。
そこでは、ゾンビが居ないものの、ヴァンパイアがその人に遅いおうとしている。
「闇市さん!危ないです!止めてください!」
そんな、ミレイの警告も無視して、ヴァンパイアの元に向かう。
その時、俺の事に気付いたのか、こちらの方に顔を向けて、俺の行ないを嘲笑う。
「あははははー!また、来たか…懲りもせずよくやるよ…君もね~…だけど、もう終わりだ!君も、ゾンビになるんだよ!今からな!!」
ヴァンパイアは、俺めがけて突っ込んでくる。
俺も、対抗しようと闇の力を使い、剣を出してその鋭い爪を剣の刃で、なんとか塞ぐ。
「ふん!なかなか、やるでわないか…だが、貴様はその力を制御仕切れていない!」
確かに、そうとしか言えなかった。
まあ、そうだからと言って、ヴァンパイアに勝てないとは思えない、俺はやるんだと思っていると…。
「新しく、使えるようになった技を使うんだ!闇の魔人の手を!」
女神様が、そう自分の新しく手に入れた力を説明し、俺は魔人の手を使う。
すると、ヴァンパイアはその黒い大きな手で、握り潰されそうになり、あがく。
「クソ!…このような力があるとは…ぶちぶち…ぐうう…こんな大した、力を持ち合わせていない、貴様なんぞに…ぶちぶち…やられるとは…」
ヴァンパイアは、そう言いながら潰れていき息を絶えて、死んでしまう。
そんな中、ゾンビとなっていた村人達は元に戻り、それからそれを聞き付けたのか、教会の地下にいた村人達も続々出てくる。
皆、嬉しそうに拳を上に突き上げ、叫び歓喜しそれは暫くの間続く、数時間たった後その言動や行動を止めて、俺に話し掛けるがそれは冷たい目線だった。
確かに、俺の力は闇の魔の力だが、この村を救ったにも関わらず、皆は俺の事をよく思わなかったらしい。
俺は、その村を後にして先に進む、胸糞は悪かったがどうしようもない、だってこの世界は闇に支配されているから…。
感想をお願いいたします。
ちょっと悪く言うぐらいなら、多分耐えられると思いますので…。
ですが、自分事に関しての質問やプライベートを探る行為は、しないでくださいね。
作品の質は、上げたいと思ってますが、自分がよく思われたいとは、思ってませんので…。