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第1話 闇の勇者と奴隷少女

ひたすら、暗いですし胸糞悪いです。

それを承知して、見ていただけると幸いです…。

 俺の人生は、本当に最悪だった。

小学生では、いじめられ中学では喧嘩をし負けてばかり、高校ではやっと卒業するため勉強したのはいいが、ろくでもない大学をギリギリ合格できた程度だ。

 そして、今就活をしているのだが全く受からず、途方にくれていた。


「キャー!助けて…」


 その時だった、ある叫び声が聞こえた。

 先には男がおり、包丁を持っていてそれを女の人に向けている。

 どうやら人質に取っているようだ。

 まあ、俺は関わらないようにその場を無視して通る。

 だって、こんな面倒臭い状況なんて関わったらどうせ酷い目に合うのだ。

 それが、この世の決まり事この世の摂理と言う物だ。

 そう、自分に言い聞かせる。

 だが、その瞬間あることが頭によぎる、小学生の時自分のいじめを止めてくれた。

 親友の事だった。

 あれはかっこよかった、彼のようになれないのかなぁ~と思いながらその光景を見ている。


 いや、俺もなるんだと思いその女性を助ける為に、俺はその男の前に立ちこんなことをやめるんだと言い説得しようとするが、その男は無視して俺に包丁を突き刺してきた。

 腹に激痛が走り徐々に視界が暗くなり倒れる。


 意識を取り戻すと、暗い空間にいた事に気が付くのだがそこには誰も居ない。

 暫く周りを見ていると、少女が一人俺の前に居たことに気が付く。


「汝は、死んだのだ……」


 俺は、少女が次の事を言う前に自分は天国に行きたいと言う。

 それは、もうこの世に残って苦しみたくないからだ。

 それはそうだ、だってこれ以上嫌な目にも合いたくなし。


「俺は、天国に行きたい!天国に行かせて下さい!」


 そう、俺はその子に伝えたが先程と違って、態度が悪くなり顔も眉間にシワを寄せていて如何にも柄が悪い。


「ああん!?てめぇ!人の話は最後まで聞けや!」


 俺は、はいすみませんと言うしかなかった。

 それで、その少女は天国か生まれ変わるかどちらを選択するか聞いてくる。


「あなたは、天国に行きますか?それとも、生まれ変りますか?」


 もちろん、天国へ行きたいと言うがゴミを見るかのような、目つきで見てくる。

 これが、いわゆる同調圧力って奴かと思うも、俺は絶対にその選択を曲げない。


「ああ、後天国へ行ってもあまり楽しくないよ、だって退屈なだけだもん、それに今ならファンタジー異世界に、そのままの姿で生まれ変らせてあげる、どう? 悪い話じゃないでしょ? それと、特典で勇者の最強の力をあなたに、与えるわ」


 正直、俺にとっては大変素晴らしい提案だったが、長年のろくでもない経験とそれにより得た勘であからさまに、怪しいと気付き断ろうとするが圧力をかけてくる。


「異世界に行くよね? 行くわよね!!」


「はい! 行かせていただきます!」


 俺は、その圧力に負けてその少女の言うことを聞く、そのとき少女は女神様だと言うことを聞かされて、指示のまま魔方陣に入り異世界へと行く。


 すると、何処かの建物の中に居た。

 だが、自分の目の前には王様らしき人が大きなイスに座っている。

 その態度は、偉そうで気にくわない。


「おお!これが今回の勇者か!」


 どうやら、俺がここに来るのを分かっていたらしくて、歓迎はしてるようだ。


「もう一人の勇者よ!どうだ?彼は見込みがありそうか?」


 そして、俺の横にはもう一人勇者らしき人が立っていた。

 俺は、勇者って一人じゃないのかよ、と落ちこみしょんぼりする。


「初めまして、僕は光の勇者だ…名前は記憶が無くて忘れて要るんだ、何か分かったら教えてくれると助かるよ」


 まさしく、その人は勇者だった。

 立ち振舞いから、態度や言動までもがこんな人と同じだと思うとちょっと自信が失いかける。

 自分が、勇者の力があるのもいよいよ怪しくなってきた。

 あの女神とか言う、少女の発言も始めから怪しかったし、それに信用できる根拠もないし、騙されていりのかと疑いたくなる。


「それは、さておき…オホン! 君の力を見たいのだから、いいかい?」


「はい! お見せします!」


 俺は、つい返事をしてしまった。

 だけど、力を使うなんてしたことないから、少々戸惑いながらやるしかない。


「…イメージするんだ…それが、勇者の力を使う方法だ…」


 光の勇者は、俺に小声で説明する。

 俺は、言われた通り目をつぶりイメージする。

 そこには、黒い光が見えたそのままその光を身にまとうが、それを見た王様が震えこちらを睨み付けて、いかにも何か俺が悪い事をしているような目つきを向けてくる。


「なんだと! お前は、闇の力を持っているのか!? だったら、魔王の手先だろ! 出てけ!! 二度と来るな! 下等なクズ生物が!」


 俺は、王に怒鳴られ罵倒を浴びせながら、建物の外に出てく。

 外を見たら、城だったのかと納得するがそんな事はどうでもいい、それよりこれからどうしようかと思い、頭の中ではそれで一杯だ。


 暫く歩いていると、地下へと続く階段のある所に着く。

 だが、どう見ても薄気味悪くなんかただならぬ雰囲気を漂わせている。

 すると、俺の後ろから声がしたので振り向く。


「おう! お前は、ここの新入りか?」


「いえ…違います…」


 俺がそう答えるも、その男は話も聞かず無理矢理自分の話を推し進める。

 それにしても、筋肉ムキムッキで顔も怖くて明らかに勝てそうもない、屈強の男だったからだから俺はこの人の言う事に逆らえない。


「はぁ? お前は、これからここの監獄に入って、奴隷として働らくんだよ! だから、お前をボコボコにしてでも、ここの中に入れる!」


 言ってる事が、滅茶苦茶だった。

 しかも、鎖を手で持ちそれを回していて、いかにも危ない。

 それも、ブンブンと凄い勢いだ。


「気を付けろ!こっちに、攻撃してくるぞ!」


「話せたんですか!だったら、最初から言って下さいよ!女神様!!」


 俺は、女神のテレパシーのような物で、伝えてきた事に対して突っ込みを入れたが、そんな事をしている暇もなく、いかにもその男が攻撃をしそうだから全くその話を聞かない。


「おい! 勇者よ! 前やったように、自分の力をイメージして見ろ!」


 俺は、女神様の指示に従いやってみると、体に闇のオーラがまとわりつき手の中に黒い剣がいつのまにか表れた。


闇市やみいち! ちなみに闇の力は、後三回しか使えないからな!それだけは、覚えてとけよ! それと、最初は闇の炎を剣にまとわせることと、闇の斬撃を飛ばすことしか出来ないからな!」


 やはり、女神は滅茶苦茶だ。

 言うのも、遅いし最悪な状態で言うしかも、それ以上力を使ったらどうやら闇の化物になり、それを誰も止める手段はないと言い、どう考えてもろくな力を与えられなかったのが、最悪だ。

 しかも、技はほとんどショボい物ばかりで、対して敵にダメージを与えられる効果的な物がない。

 それに、転生する前に言った事と全くもって話が違う。

 あれだけ、良い力が手には入るとか言っていたのにも、関わらず。

 全くもって、違うしどう考えても詐欺行為に等しい、こんな状態で戦えとか正気じゃない。


 だけど、やるしかなかっただってその男は戦うき満々で不気味な笑みを浮かべながら、待っていたのだから正直やらなきゃやられる。


「闇の斬炎波やみのざんえんは!」


 俺が、黒い炎の斬撃を飛ばすも全くもって効いていない。

 それどころか、ダメージが入っていなかった。


「監獄長サエモン、その程度の闇の力で倒せるほど、弱くわない!今度は、こちらからいかせてもらうぞ!」


 そのまま、サエモンは俺の体を鎖で何回もぶっ叩く。

 俺は、その攻撃を避けられず喰らってしまい、倒されそうになるがなんとか立ち上がる。


「ふん!なかなかやるな…」


「はぁ…はぁ…まあ、どうなんだろうね…闇の炎を剣にまとい!魔の斬撃! お前に、与える! 魔炎斬り《まえんきり》!」


 だが、剣でその攻撃をするも鎖で防がれるどころか、そのまま巻き付けて剣を押えられ、剣を鎖を使って投げ飛ばし地面に突き刺さる。

 これで、俺は攻撃する手段は無くなった。

 もう一回、残っていた闇の力を使うも受け止められて、しまいもうなすすべがない。

 そして、俺はまた鎖で叩かれて気絶する。


 起きると、そこは牢獄だったその多くは皆奴隷として、働きなんと幼い少女も肉体労働をやっていて、辛そうだ。

 しかも、白髪で顔が可愛いのだからより一層可哀相に見えた。

 それより明らかに、顔の表情も暗く何も生きる気力がなさそうだった。


「あんちゃん…ここはな、奴隷監獄であのサエモンとか言う奴の、縄張りなんじゃ…もう、ここに入って来た者は、一生外には出れん! 諦めて、ここで奴隷として働くしかない…」


 そう、老人の奴隷が言うとサエモンが来て仕事をしていない、その老人や奴隷に鞭を打ち、強制的に働かせる。

 それは、明らかに独裁者と言っても可笑しくない。


 それから、数日たって奴隷の皆と仲良くなって、色々と話をしてくれて大体のことは分かった。

 この監獄では、サエモンが絶対であること、魔王のせいでこのような事が、各地の国で起きている事も。


「それに、あの女の子は可哀相じゃ…運悪く、ここに捕まって強制的労働させられているのだから…」


 その老人の言葉は、嘘偽りなどなく厳しい現実を見せ付けられた。

なんで、この異世界に行ってまで、このような仕打ちを受けなきゃいけないのかと、疑問に思うがそんな事はまだいい。

 それより、少女が奴隷として働かされている事に、腹を立てて俺はサエモンを倒してその少女や老人達奴隷を解放すると言い、その発言を聞いた老人は止める。


「あんちゃん…止めとけ、止めとけ…あんたでも勝てんよ…たとえ、闇の力を持っていてもな…あの男は、ほとんど攻撃が一切効かない、それどころか、あんちゃんの闇の力では、逆に力を吸われてしまう…」


 老人は、そう言うも俺は少女救おうと立ちあがり、サエモン所へと向かおうとするも、少女が止めてくる。


「私は、ミレイと言います…止めてください…良いんです、私のことは…それよりも、あなたの命を大事にしてください…」


「俺は、因みに闇市と言う名前だ…君がどうしても、酷い目に合わされているのを、どうでもいいとか言えないよ…だから、助けたいんだ…」


 ミレイは、それからも俺を止めようとするも、自分は止まらずそのままサエモンのいるところへと行く。

 皆も着いてきたが、驚いた皆が着いていく必要もないし、俺と共犯者にされる可能性もあったからだ。

 まあ、皆もサイモンを倒して解放されたいのだろうが。


「おい! サイモン!出てこい!」


 俺がそう言うと、サエモンが現れたしかもニヤニヤと不気味な笑顔を見せて。


「ああん!? お前か…こんなことしたら、どうなるか分かってるんだろうな~」


 サイモンは、鎖を振り回しいかにも攻撃しそうだ。

 俺は、強きな態度をとり話をする。


「止めてくれないか! 少なくとも、ミレイは罪はない!だから、この子だけ助けてやってくれ!」


 必死に頼むを俺を、サイモンはその発言を聞いて嘲笑う。


「あはははは!! バカかお前? そんなもん、やる必要ないしなー! それに、ここの権限は俺が全て持っている、お前らに、気を使う必要なんてないんだよ!それにだ、お前みたいなへなちょこ勇者に、命令されるが1番俺は、腹が立つんだよ!!」


「それよりなんで、俺の事を勇者って知ってるんだよ!!」


 サエモンは、不気味な笑みを浮かべながら淡々と話す、その顔は不気味その物。


「それは、俺が魔王様の部下だからだ、その俺がお前の事を闇の勇者だと知っていても、可笑しくはないだろ?」


 確かに、可笑しくない魔王の部下ならなおさら知っていても。しかし、それを王様が知らないはずがない、なんでこの場所に気が付かないのだろう。


「なんで、王が気が付かないで俺を許しているか、疑問に思っていそうな顔をしているな~…あはははは!! まあ、王がここに来るはずがないんだよな~」


「なんで、そう言いきれる!」


 サエモンは、再び侮辱した様な笑いをする。


「それは、あの王も俺の行為を承知してるってことさ、あはははは!! そう! もうあの王は、国を魔王様に差し出しているのさ!だから、お前らにどんなことしても、何も言ってこないってことだ!」


 俺は、この世界の闇に触れてしまい、なんの望みもない。

 それどころか、この世界では既に魔王が支配していて、手遅れの状態だと言われ俺は、その事に絶望する…。


「そう言えば、まだ名乗ってなかったな…俺は、魔王様直属の部下!監獄長サエモンだ!」


「俺は、闇の勇者…加藤 闇市 《かとう やみいち》! お前を倒して、皆を救う!」


サエモンは、ニヤニヤと笑うそれも俺ではこいつには勝てないと嘲笑うのように。


 そのとき、奴隷の皆が一斉にサエモンに攻撃をしかけるも、返り討ちにあって吹き飛ばされ、倒れる。


「ふん! ゴミどもが、このサエモン様に勝てるわけがなかろう!!」


 そして、俺はサエモンの威圧感にやられてしまいそうだ。

この、強烈な絶対的強者を目の当たりにした、恐怖に…。

 俺は、必死にその恐怖と戦い、前にいき闇の力を使う。

 だが、またその攻撃は防がれもう力が使えないところまで追いやれる。


「あはははは!!その程度か、小僧!本当に弱い奴らって、どうしようもないな~」


 俺は、その言葉に腹が立ったそれは自分のことを笑われた事じゃない、必死に立ち向かう奴隷の皆や、幼い少女ミレイがこんなことにあっていることに。


 そのとき、危ないと老人が言いサエモンの攻撃を受けて倒れてその体を持ち上げる。


「もうだめじゃ…闇市…君がミレイを守るのだぞ…」


 老人は、目をつぶりもう目を覚ます事はなかった。

 俺は、泣いた監獄中響き渡る声で。


「あはははは!! 死にやがったか…次は、確実にお前の命を奪うぞ! 闇の勇者!!」


 怒りがこみ上げてきた、老人が殺された事にそしてその老人に対しての言いように。


「ぶざけるなぁー!! お前が、お前が…この人を殺したぁー!! お前みたいな奴は、絶対に俺が殺してやる…」


 俺は、気が立っていた老人がこんな奴なんかに殺された事を、皆を傷付けていたことを…。


「闇の力を、使う…ミレイちゃん…俺が暴走して、どうにも出来なかったら、殺してくれ…」


 ミレイは、泣きながら止める。


「止めてください!…そんなの…私我慢しますから…ね…」


 その時のミレイは、とても辛そうに涙を流し、笑顔を俺に向ける。

より一層、俺はやるしかないと思い、闇の力を使う。

 とりあえず、まだ意識があっただから技をサエモンに繰り出し倒そうとひたすら攻撃する。


「闇の斬撃!!」


「ぐはぁ!…ぐ!!…」


 これで、サエモンに勝てそうだと思った瞬間目の前が暗くなり、意識を失う。


 何故か意識の中で、いじめられていた時の事が見えた。

 あれは、小学生の時だ俺はしょっちゅういじめられていて、それを庇ってくれたのは、光太郎こうたろうだった。

 俺の、たった一人の友達だ。


 そのなか、ある映像が見えた。

 それは、サエモンを魔物になった俺が、攻撃をし叫びながらも倒していく様子だった。

 だが、皆にも攻撃し皆はボロボロになっていく。

 そんな中、ミレイが後ろから俺を抱き締める。


「もう…止めてください…う…うう…もう良いんです…あなたは、これ以上苦しまなくて…だから、元の闇市さんに…戻ってください…あの誰にも優しい人に…」


 俺は、光太郎と同じ温かみをミレイに感じながら、意識を取り戻していく。

だが、皆は俺の事を恐怖の目で見る。

 だから、俺はその場をミレイと一緒に立ち去るしかなかった。

 監獄の、外に出ていくあてもないのに、さまよい続ける。

 ミレイと一緒に…。




なるべく、感想とレビューは書いてください。

それと、あまり文章は上手くありませんがご了承ください。

後、作品への評価はして良いのですが、作者に対しての発言は控えてください。

出来るだけ、作品の批判と評価はお手柔らかにお願いします。

モチベーションが上がらなくなり、次の話が書けなくなったりする、恐れがあるので…。

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