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日も空けず会いに行ってしまった。
彼はきっと、私と同じ悩みを抱えてるんだって、再確認できた。
初対面の時にも少し、他愛のない会話をしたけど、私達は家族の問題で、悩みを抱えている。
私達は、「双子の兄妹」がいる、という共通点に惹かれ、秘密の愚痴を明かして信頼関係を築いた。
もちろん、最初は、私の妹が彼氏に夢中で私の相手をしてくれない、とか。
彼の兄が、いつまで経っても正規雇用でない、BERの店員をやってる自分に嫌味を言ってくる、とか。
どれも冗談交じりで話したけど、本音を言うと、結構的を得ている。
つまり、双子ロス、というか。
根本的なことを言うと、「さびしい」。
さびしいけど、私は妹の幸せを壊す気はさらさらないし、依存していたことを受け止めて、前に進まなければならない。
彼もきっと、言わなかっただけで、同じことを悩んでいるはずだ。
だって、愚痴ばかりではあったけど、彼の顔はずっと優しかったから。
私達、うまくいくと思う。
少なくとも、もう立派に「友人」をやれている自信はある。