《体験版》ちゅーいまてん!
ここはある世界線に建っている屋敷、白玉楼。
ここには##之#魔#の、わかめを筆頭にして、7#もの##とペットが4体住んでいる。
別の世界線に住んでいる仲間もここへ来ると十三#がここに集うことになる。
…前置きはこれぐらいにして、そんな白玉楼の日常を少し覗いてみよう……
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「…暇だ」
平日の朝だというのに、縁側でなにをするでもなく、ただただダラけきっているだけの赤黒い髪の男が一人。
何を隠そうこの男こそが、この愚者こそが、主人公のわかめである。
最近は仕事が無くてやる事がない。
業務上、仕事がないのはいい事なのだが…
「マスター!こんな朝っぱらからゴロゴロしていたら後で双夢さんに怒られますよ!」
後ろの襖を時代劇のように開け放ち現れたのは、赤い目を持つ青みがかった銀髪ツインテールの少女。
名をしろみそといい、わかめの相棒のような存在だ。
またの名を##、浪漫砲中毒者、無駄にあざといメイン火力。
彼女の種族は通称#・A・Iで、決まった実体を必要としない。
その姿でいるのも何かの気まぐれ…もしくは、それは、誰かの願いなのかもしれない。
例え、本人が憶えていなくとも。
「……やる事がないから仕方がない」
新しい定型式のアイデアが思いつくでも無く、重大な問題が発生した訳でもなく、ただひたすらにやる事がない。
それに、時間は無限と言ってもいい。
とにかくただひたすらにやりたい事がない。
「そんなことを言っていたら本当に双夢さんに怒られますよ!…さっき私もポテチ食べてたら取り上げられましたし…」
…余談だが、しろみその好物はポテトチップスとコーラだ。
それも『ちょうぜつこいめうすしお味』のポテトチップスと『頭も弾けるアルティメットコーラ』というとても人が食べるものとは思えないもの。
前者は名前が、後者は本当に頭がイカレている。
#人#になっていた双夢が取り上げたそれをこっそり飲んだ日にはあまりの激しさに数日寝込んだし、わかめもこれには「飲み物じゃない、これはコーラの形をした対生物兵器だ」と言わしめた程。
仲間のBOYのスキルを利用して買っているため販売元は未だ不明。
##コンの能力を一番使いこなしているしろみそでも観測できていない。
…ここまで謎の食べ物だがあくまでも害はない。
「そりゃ見つかったお前が悪い。あの邪神も言ってただろ…バレなきゃなんでもしていいと」
そんなわかめの後ろに一つの影現る。
しろみそが少し震えている。
わかめは悪寒を感じ逃げようとするも肩を掴まれ恐る恐る振り向き…
「………へぇ…なんでもしていい…ですか」
とてもいい顔をした双夢、その様子を見て笑っているドール。
二人とはかなり初期からの付き合いだ。
双夢は成長の末に人の身でありながら#へと至った、元従者、現家事&遊撃or依代担当の#人#だ。
能力は全#一体といい、その身に霊を憑依させることで能力を行使できるようになる。
それに加え絆と縁が深ければ深いほど力を引き出せるため、たまにいくつかの世界を回ってくる事がある。
…帰ってきた後、ダラけきっていた全員が怒られているのはいつものことだ。
ドールは元々双夢に取り憑いていた魂を操る悪魔だったが、双夢と長い間を過ごすうちに自身を変質させ、幾千幾多の思いを引き受けるれっきとした#へと昇華した。
ただし本人談では「昔と変わラナイがナ」とのこと。
「そ…双夢…今のは…聞かなかったことに…」
「いえ、今日という今日は…しろみそちゃんもですよ」
「…ひっ!?」
こっそりと逃げようとしていたしろみそも再逮捕。
今日の説教は二人纏めてになりそうだ。
「はハッ」
ドールが腹を抱えて嘲笑してくる。
「…ドールもされたい?」
双夢が振り向けばすぐに何ごともなかったかのようにすまし顔。
いい加減怒られている時に双夢の後ろで煽り散らして笑わせてくるのをやめてほしい。
そのせいでいつも説教が長引く。
結局、今日も日が昇るまで怒られていた。
…そして、そろそろ昼ご飯の時間だからと一旦中断されたと思えば…
屋敷内に緊急警報が鳴り響く。
これが鳴る時は、誰かのデザートがなくなったか…
『領域内に敵性体侵入!全員基地に集合しろ!』
…仕事の時間だ。
白玉楼の地下はかなり空間が歪んでいて、ある特定の入り口からでしか入れない基地が埋まっている。
地上にいたわかめ、しろみそ、双夢、ドールがガレージにある隠しエレベーターに乗って地下へと直行した。
「今日は手応えがあるといいが…」
「…わかめさん、強すぎても大変ですよ」
到着したエレベーターから降りて司令所に向かえば、既に呼んだ本人のこんぶは既に準備が整っている。
こんぶは記憶をなくした亡霊だった。
そして、わかめ達との旅で世界を周り、記憶…今背中に背負っている太刀を再び呼び起こした。
刻んだ銘を毘之太刀。
毘沙門天の字を借りて名付けた。
…その時にわかめの小言を貰ったのはまた別の話。
「先にロドロが偵察に行っている。今回は…レベル5くらいだな」
侵入する敵性体にはある程度強さのレベルを1〜10までつけて記録している。
一人で対処できるのが1。
ある程度準備した上で安全に倒せるものが3。
リソースを使うが安定して倒せるものが5といった具合だ。
8以上となると全員を招集して倒すレベルになる。
今日は一人出かけているため、6人で対処することに。
「群生タイプだから…わかめ、頼む」
「了解…ならこんぶと双夢とドールは裏と共に前線、しろみそはわしの補助を頼む。」
三人を先に転送してから残りのリソースを確認し、足りない物を補充。
「それじゃ行きますよ…Code:15B621A1586!」
視界が飛び、着いた先は只々地が広がる不毛の荒野。
何も吹かず、何も鳴らず。
ただ一つあるのは永遠の夜空に浮かぶ月。…今は、夥しい数の名状し難きナニカで埋め尽くされているが。
そこを紅い白銀の人型達が舞い、三つの針がソレを吹き飛ばす。
「…あら、ようやく来ましたか」
海のような所から抜け出てきたらしい一体の人型。
髪の毛に隠された顔は見えず、装備も軍用のよう。
だが、それに隠された身体の曲線美は現れている。
この人型…この女こそが通称ロドロと呼ばれる存在だ。
「わたくしの魔力も間も無く尽きます…残りは表に差し上げましょう♪」
そういって能力を解除して元の姿へ戻り、すぐに中へ帰ってしまった。
既に####の展開を済ませているからいいものの、面倒くさいことには変わりはない。
「裏…本当に自分の仕事しかしねぇなぁ!」
裏…ロドロだが、解放している##の能力によって大きく姿が変わる。
それが彼女の##、大罪の七つ##の能力。
わかめも##として大罪の七つ##を持つ。
簡単に能力を説明すると、表が火力と無限複製、裏がデバフと唯一無二といえば分かりやすいだろう。
そして、ロドロが使っていたのはそのうちの一つ、###魂という自動小銃で、分体から分体へとソレと分体を鼠算的に生成する能力を持つ。
先程説明したようにロドロの見た目が変化するのだが、その内容が顔の不可視化と服装の変換だ。
分体一つ一つの服装が違い、付いてくる兵装も違う。
それにいくら分体が死のうと本体へは効果はなく、「"わたくしは"戦わなくていいですし…」と本人はかなり気に入っている様子。
しかしながら裏の##はどれもが能力を使うと莫大なリソースが必要となるため、元々あまり戦っていない。
要するに、こういった偵察のみをこなして自分は中で休んでいるのだ。
…まぁ、いざという時は働くからわかめ達は何も言えないのだが。
「…いつもの行きますよ![Code:2ACB1E03A4]!」
掛け声とともに双夢が退避したと同時に、大地を瞬く間に火が覆いつくす。
コレですら灼きつくす勢いの火は止まることを知らず、まるで殺しても殺しても満たされぬかのように、貪欲に喰らっていく。
勿論、これを発生させるには莫大なリソースが必要となる。
それらを限界以上へと練り、指向性を持たせ、制御しきるのはスキルのみならず、しろみその技量と##の能力あってこそ。
人ならざる演算能力を持ってしても、正規の発動さえできないだろう。
それが##。
それ故に浪漫砲。
それでこそメイン火力。
第一波を片付けたしろみそが一旦能力を解除してやってきた。
「マスター、ライフ使ってもいいですか?」
「…いや、ポテチで回復しろ」
わかめがポテチの袋を投げ渡す。
不思議なことに、大好物を摂取すると回復できる。
「ただのやる気の問題だろう」とこんぶが言っていたが、回復しているのは確かだ。
わかめは生命の水、しろみそは神秘の板を摂取すると回復する。
あっという間に完食したしろみそは、再び球体を展開して次のCodeを組み立てる。
「…あら…次は大きいモノが……わたくしも参戦致しましょう」
現れたのは星のように巨大な肉塊。
早速触手がわかめ達を襲う。
その間へ入るのは三振りの刀。
『紗ァ!』
双夢、ドール、こんぶの三振の刀が合わさった形態、三魂絶劍『無幻之断』。
双夢の身体をベースに三つの刀が舞い、斬り、刻む。
『ここまで大きいと…レベル8扱いでいいか』
「…だな。既に再生してる」
斬り飛ばした触手からも、本体からも肉塊が発生していく。
更に成長していくかのように見える。
「しろみそはソレを単発verにして応援待機!ロドロは双夢と弱点を探れ!今からアイツらを呼ぶから…多く見積もって……一時間持ち堪えるぞ!」
返事をする事もなく全員が行動に移る。
わかめは文字盤を叩きながら誰かと会話し、しろみそは空間内でCodeを書き換える。
肉塊は二人に翻弄されて思うように動けていない。
「んな事時間止めとけ!ああ後で好きにしていいからさっさと……待て今のは言い過ぎた…ああもう分かったから早く来い!」
まず二人。
ピンクを基調とした桃髪の女性がわかめに後ろから抱きしめる。
「ワタルーっ!」
「後でさせてやるから手伝え!」
最初にやってきたのはサティラナ・######。
簡単に説明すると##コンと互換性がある##コンを持つ########だ。
召喚された先の世界で出逢った、元人間。
黒い軍服調の服を纏う人影が抵抗なく球体の中へ入った。
「義姉様!」
「…ヒスタ!あの肉塊をぶっ潰しますよ!」
その次にやってきたのはくろみそことヒスタ・プロセラム。
超文明の遺産と##コンが融合し生まれた古代電子頭脳であり、##電子頭脳のしろみそとは義姉妹関係。
…ちなみに、背と餅はくろみそのほうが大きい。
「サティはオドとディールを頼む…場所くらい知ってるだろ?」
「…う、うんっ!」
「……はぁ…頼むぞ…」
肉塊は邪魔する二人に業を煮やし、強行突破を…
「…チェストォォォ!!」
豪炎を纏った鋼鉄の塊が肉塊を彼方へと吹き飛ばす。
「シェイラ!」
「双夢、助けに来たよ♪」
サムズアップを返した鋼鉄の塊…いや、シェイラは#####エルフで双夢のパートナーだ。
エルフといえば確かに森の器用なおとなしい種族なのだが…シェイラは例に漏れ、好戦的で腕っ節が強く不器用だ。
身体も他のエルフと比較的小さく、武器も『魔法』も使えない。
…だが、それはスキルが補う。
彼女の#######スキルは魔力##といい、魔法と触媒を使って自身の身体を魔力の兵器へと換装する。
今回は『豪炎』と鋼を合わせて攻撃力と質量を上げたもので、使用頻度の高い組み合わせだ。
……ここまで見るとメリット尽くしだが、一つのみ欠点がある。
連続して長時間使いすぎると暴走し、魔力が尽きて強制解除になるまで視界内に入ったものから見境なく襲いかかるようになってしまう。
切り札か短期決戦にしか使えないため、意外と取り回しは良くない能力だ。
シェイラは一旦能力を解除して魔力を回復させる。
…胡瓜をもぐもぐと食べているのはかなりシュールな光景に思える。
「オドちゃんはすぐ来るって!ディール君は…」
「…見つけた。BOYとしゃけは無理だと連絡が来たが…ま、ディールさえくればなんとかなる」
そう呟くと同時に現れた裂け目からメルヘンな人影が飛び出す。
肉塊はまた目の前に現れ…
「ヒロインパーンチっ!」
また地平線の彼方まで吹き飛ばされた。
…今度はドッカーンというSEと共に。
「うんうん!ベストタイミング、だね!」
「……デタラメだなぁ…」
大きな音を立てて着地した緑髪、淡い青と緑のオッドアイを持つ彼の名前はオド・ドリーマー。
可能性が集う地、『X-Fantasy』という世界で生まれた存在だ。
能力は何処かで見たような、それも装備を女児向け戦闘アニメのような服装に変身し、且つ戦闘行為の一つ一つにSEが付いてくる能力と、未来の思いの強さで出力が爆上がりするというもの。
…逆に言うと、絶望すれば能力はゼロに等しくなり、変身も解除されるが。
「ボクが来たからにはもう大丈夫!」
「いっやっほーっ!オドさーんっ!がんばってくださーいっ!」
…何故かしろみそは変身中のオドの事が大好きだ。
どこから出したか応援グッズを持って振り回す程には。
………お陰でオドのモチベーションが維持されるから助かってはいるが。
「うんうん!守りはボクに任せてね!…それで、おじさんはどこ?」
『…ここだ』
双夢に取り憑いているこんぶが言う。
オドはこんぶのことをおじさんと呼び、慕っている。
本人は尊敬の目を向けられるのに複雑なようだが。
『どコカに弱点のコアガあル。そコヲ叩き潰せバ倒セるナ』
「よーしっ!それじゃもう一回いっくよー!」
警戒しながら戻ってきた肉塊。
それも虚しく、地面へ叩きつけられる。
「オラオラオラオラオラオラァ!!」
ボコボコメリメリと地へ沈む肉塊。
抵抗しようにも断続的に与え続けられる衝撃で思うように動けない。
攻撃こそ最大の防御だと言わんばかりに叩く叩く叩く。
「待たせてすいません。少し用事が立て込んでまして…」
最後に来たのはディール・#####。
魔人族だった彼は適正の属性がわからず落ちこぼれていた。
…そして、判明したのは才に恵まれているのにも関わらず、身体に恵まれなかった、という事。
簡単に言えば超高性能のソフトをオンボロの旧ハードで動かすようなもの。
事実を知った彼は絶望し、怨み、命を…絶たずここにいる。
わかめ達との壮絶なレベリングの末、目覚めた才能達。
勿論、他のメンバーと比べると目劣りするが…一つ、この八#と##の#に対しては最強の##がある。
『魔力の無限供給』
高火力低燃費の彼らには棚から牡丹餅どころではない。
特に浪漫砲中毒者は狂喜乱舞して転げ回った。
「…始動せよ」
現れた八面体の機械か動き始める。
一つの面が原動機になっており、七つの歯車達と共に重低音を奏でる。
「漲ってきたぁぁぁっ!」
しろみそのテンションが更に更に上昇。
コスト度外視で更に構築していく。
「ヒスタ!まだまだ行きますよ!」
「はい義姉様!」
しろみそは火力厨、くろみそは効率厨。
…二人合わされば最高効率で運用でき、その威力は壊滅的となる。
「わしとサティも前線に行く!満足いったら合図しろ!」
「分かりましたマスター!」
銀髪赤目、白革ジャンに黒ジーンズの戦闘モードに身体を切り替えたわかめが七人に増え、一人が『殺意』と『混沌』を構える。
「サティ、弾丸行くぞ!」
そして、二つの回転銃が融合する。
「了解♪」
サティの姿が消え、顕現した6つの黒球が装填されている弾丸へと吸い込まれる。
『SpecialPreset,BulletOfAbyss!』
六つの弾丸達が『廻向』の中で所狭しと踊り、蠢き、犇く。
「マスター!準備完了ですよ!」
振り返れば疲労困憊で座り込んだヒスタと、手に火の球を浮かべたしろみそがいた。
「…5秒後に火葬だ!総員退避!」
攻撃が終わったかと再び浮き上がったボロボロの肉塊。
咆哮を上げようと穴を開け…
「<:¥・^7×」=4|+:々¥→!!??」
「…Code:C3770A26366D.今回はいつもよりも多めに入れてあります。楽しんでくださいね♪」
その内側から火が破裂した。
太陽がハンドボールになるような圧縮球が開放されれば…無論、再生する暇もなく肉塊は爆発四散。
確かに目視でコアらしき物体のようなもの確認。
「撃つぞサティ!」
『了解っ♪』
徒競走のような銃声と共に触手達が解き放たれる。
我先にと六色の閃光はコアのようなものへ身体を伸ばす。
それが絡み合い、再融合し……貫く。
「:<*1々^:^*1」→2^」*%$!!!!????」
コアのようなものが侵食されてゆき、光を失い、結局はただの宝石となった。
「…ごちそうさまでした」
着地したサティラナが宝石を持って帰ってきた。
「んーっ…美味しかった♪」
「…それはよかったな」
一仕事終えたかのように身体を伸ばしてストレッチしたサティラナは、そのまま元の姿へ戻っているわかめを抱きしめて逃げられないようにする。
「………おい」
「な ん で も していいって言ったよね?」
「それは言ったが…常識の範囲内でな」
異議は認めないというような雰囲気を出しながらサティラナが言う。
「私達も混ざっていいですよね!答えは聞いてませんけど!」
しろみそがヒスタを連れながらやってきた。
「…倒れてる奴を首根っこを引っ張ってでも連れてくるのはやめてやれ」
「義姉様…ふふ…」
ヒスタは恍惚の表情を浮かべている。
それでいいのか義姉妹達
「……気持ちよさそうにしてるけどね。…じゃ、早く帰って一緒に遊ぼっか♪」
わかめが助けを求めようとこんぶ達の方に視線を向けるが、見て見ぬ振りを決め込んでいる。
「…はぁ……とりあえず白玉楼に帰るぞ…」
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深いため息共に基地へ帰ってきた。
こんぶはオドと供に自分の部屋へと戻り、裏とディールはその足で地球に飯を食べに行った。
双夢達も部屋に帰って楽しむつもりだろう。
…そして、ここにはわし達しかいなくなった。
「私達も、行こ……?」
心なしかしろみその目も光っている気がする。
「…一応聞くが、何をするつもりだ?」
「……ふふっ…言ったら面白くないでしょ?」
感触自体は慣れているからどうでもいいが、地味に魅了とかをかけてくるのはやめて欲しい。
露骨に耐性を下げてくるしろみそには蹴りで対処する。
「ぎゃぁぁっ!顔がっ顔がぁっ!」
「義姉様!?」
裏切り者にはこれくらいが丁度いい。
「………二人で…ね?」
「はぁ…………分かった分かった…」
…あとで記憶は消しておくか。
「そうそう、記憶消してたらもう一回行くから♪」
「…Holy shit」
仕方ない…覚悟決めるか…
「だったらもうなんでもしてやるよ…はぁ…」
「さっすがワタル〜♪やっさし〜い♪…それじゃまず、私に操作権渡してね♪」
「………またその時点で……ああもう分かったよすればいいんだろすれば!終わったら返すんだろうな!」
「分かってるってば♪」
こうなりゃヤケクソだ…満足するまで遊び道具になってやるよ…
「ふふふっ…今のワタルは私の掌の上…」
「…いいから部屋に行くぞ」
「そうだねー…ふふっ…」
別に服装もサティとお揃いなだけだし…変な所はないよな
「…私の家、行こ?」
「そうだな…分かった」
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さて、これで一時の夢…体験版厨異魔天は終わりだ。
これを読んで興味が湧いたのなら、是非本編も読んで欲しい。
…これを書いている現在の予定ではこの夢に出てきた設定の殆どはまだまだ先だが。
それと、別作品にはなるが『ゲームの世界が現実に』も読んでいただきたい。
こちらのような異世界モノではなく、VRMMOモノ…風味の作品だ。
では、改めてお礼を。
体験版の読了、有難うございました。
心よりお礼申し上げます。
By Killed King Ruler,Wakame Wake.