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もう一つの王子と王女。

作者: 小林賭ける。

オスカー・ワイルドの言いたかった事を誤解している人にそれを解くために書きました。

 皇子は自分という財産を切り売りし貧民をほんの少しの間だけ、ほんの少し貧しさから救った。しかし、ほんの少しだ。皇子のやった事は自身に対する慰め、自己満足だ。


 そして、それを見た着飾った王女は呆れた。そして、貧民もすぐに忘れた。そして、役人は皇子を助けたツバメを殺せと命じた。


 本当に気休めの慈善は良い結果を与えるとは限らない。皇子の慈善はある意味では価値は無い。


 しかし皇子は得た。それはツバメだ。私は確信する。ツバメは必ず役人の思い通りに殺されないだろう。ツバメはきっと皇子のいた場所に寄り添うだろう。冬という死があるとしても、それまでそこにいるだろう。そう、皇子の慈善には別の意味で価値はあった。


 皇子は友を得た。


 一方、王女は一人のままだ。彼女は永遠に孤独であろう。友情という愛の味を知らないのだから。貧民も皇子ほど愛を知らぬまま朽ち果てるだろう。


 貧しいアフリカ人に発電機を与えれば確かに持たざる者と与えられた者で争ったという事実はあったかも知れない。しかし、与えられなくても、別の理由できっと争う。


 皇子のやった事は確かに迷惑だ。しかし、やはり皇子は豊かだ。痛みを分かち合うツバメを得たのだから。


 アフリカ人も愚民では無い。痛みを分かち合う、富を分かち合う、という愛を知れば争わない。。発電機という与えられたものを分かち合う。分かち合うという愛は必ず世界を良くする。


 私はそんな未来が待っている事を信じている。

小林賭ける。という名で創作活動しています。もし、良かったら、小林賭ける。を検索してください。

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