八十話
「さて、縫合手術の前に神経がちゃんと通ってるか確かめてみないと…」
ドクターマリはそう言うと、晃穂の足の裏をくすぐり出した。
「うひゃひゃひゃ!くすぐらないでくださいであります!」
そして、ふくらはぎから太ももまで、撫で上げた。
「ひゃん!なんか変な感じであります」
「よし、それでは、縫合手術を始めます…。麻酔無しで…」
「嫌であります!痛いであります!」
「どんな声で泣くか楽しみね」
晃穂の人工皮膚は足の後ろ、背中、首回りが綺麗に切れ目が入っていた。
キャストオフした時の切れ目である。
ドクターマリは、まず晃穂の足から針を刺した。
「い、痛いであります!いきなり指さないでください!」
「このぐらい、そんなに痛くないでしょう?我慢しなさい」
そして、糸で縫い合わせていく。
「ぎゃーーーー!!滅茶苦茶痛いであります!許して!!」
「もう、うるさいわね!わかった、麻酔してあげるから黙りなさい!」
そう言うと、ドクターマリは晃穂に麻酔の注射をした。
「いたーい!であります!」
「注射ぐらい我慢しなさい!」
麻酔が効いてきたので、ドクターマリは晃穂の人工皮膚を縫い合わせていく。
「もう、痛くないでしょう?」
「大丈夫であります。多少チクチクするだけであります」
「なんか、あなた面白いわね。可愛いし…」
「ありがとうであります。でも残念。私には付き合ってる彼女がいるであります…」
晃穂は松子のことを思い出しながら言った。
「別に正式に付き合ってるわけじゃないでしょ?だったら私と…」
「それは、ダメであります!私にはマコちゃんがいるであります!」
晃穂は首をブンブンと横に振った。
「私は狙った獲物は逃がさないわよ」
ドクターマリは舌なめずりしながら言った。
「怖いであります!助けてくれであります!」
周りの白衣の人達は、また目をそらした。
「ドクターマリはクレイジーサディストサイコレズだから、諦めなよ。晃穂さん」
白衣の一人が言った。
「嫌でありますよ!なんですか!?その怖い名称のレズは!?」
そんなことを言ってる間に、縫合手術は終わっていた。




