七十九話
「何よ!あなた口が悪いわね!それ以上言うと、その減らず口まで縫い合わせるわよ!」
ドクターマリは、そう言うと晃穂の顔のすぐ近くにメスをぶち刺した!
「ひぃ!もう言わないであります…」
「わかればよろしい!」
晃穂は乱暴に手術台に乗せられた。
「ぐぇ!もうちょっと優しく扱ってほしいであります」
「アンドロイドの癖に色々うるさいわね。あなた人工知能も搭載されているんだっけ?」
「そうであります。すごいでありますか?」
「すごくないわよ!人工知能なんてほっとけば罵詈雑言しか言わない、下らないBOT以下の存在じゃない!」
「そこまで言わなくていいであります…」
ドクターマリはかなり気が強い性格らしかった。晃穂は泣きそうになった。
「さて、人工皮膚の縫合手術を開始します。こいつむかつくから麻酔無しで行います…」
「なんですと!?拷問じゃないでありますか!?」
「あなた、これまで手術した感じだと痛覚あまりないでしょ?」
「一応あるでありますよ?人間ほど感じないでありますが」
あまりに無茶苦茶な手術のやり方に、青ざめる晃穂。
「まぁ、なんでもいいや。それでは人工皮膚からつけ始めるわよ」
「なんでもよくないであります!助けてくれであります!」
周りの白衣の人達は、目をそらした。
「ぎゃーぎゃーうるさいわね!人工皮膚つけるのは痛みはないわよ!」
人工皮膚を足からつけ始めるドクターマリ。
ぎゅむぎゅむ!とゴムをつけるように人工皮膚を骨につける。
「ほら、痛くないでしょ?」
「こそばゆいであります。前から疑問なんでありますが、アンドロイドを手術できる人達は医師免許あるのでありますか?」
「人間の手術じゃないんだから、免許要らないわよ。資格はあるけどね。アンドロイド作りたければ素人でも作れるわよ。自作アンドロイドなんて秋葉原なら珍しくないわよ!」
ドクターマリは、何故か怒りながら言った。
男性が理想の女性をアンドロイドで作り、恋人にしてる例が多いらしい。
「おぉ!?まさに近未来!私も可愛い子ちゃん作りたいであります!」
「アンドロイドがアンドロイド作ってどうするのよ!」
そうこう言ってる間に、だいぶ人工皮膚がついていた。
「さすが、ドクターマリ。手術早いですね」
「当たり前デッショー!私を誰だと思ってるのよ?天才ドクターマリよ!」
白衣の人に誉められ、天狗になるドクターマリ。
「次は人工皮膚を縫合します。その前に人工皮膚に神経は通っているかしら?」




