七十一話
「ボタン押すであります!」
晃穂はブレイドの柄のボタンを押した。
ブレイドのオレンジ色の光が、眩しく光り黄金色になる。
あまりに眩しく見ていられなかった。
キュインキュイン!
何かをチャージしているような音が木霊する!
晃穂がブレイドを大きく振りかぶっているのが、なんとか見えた。
「約束された◯利の剣!(エクス◯リバー!!)」
また、言ってはダメな必殺技言ってしまった!!
晃穂は黄金色のブレイドを薙ぎ払った!
ブレイドから黄金の波動が迸り、滝に命中する!
滝の水は一瞬で蒸発し、滝が横一文字に斬れたように見えた!
「やった!やったであります!」
晃穂はジャンプして喜んでいる。
滝はまた、何事もなかったように流れていた。
「や、やったね、晃穂…」
私は腰が抜けて、へたり込みながら言った。
修行というか、ブレイドの超機能によって滝が斬れたので帰路についた。
ブレイドは充電してくださいという音声がして、沈黙してしまった。
充電式なのかよ!?実質一発しか撃てないのか。
何はともあれ、当初の目的は達成できた。
心地よい達成感が胸をよぎる。
辺りはすっかり夜になっていた。まだバスはあった。よかった。
バスに乗り、また電車を乗り換え神田、秋葉原を目指す。
だが、疲れてまた眠気が襲ってきた。
晃穂はすでに隣で眠っていた。
私まで寝てしまったら、寝過ごしてしまう。
そう思いながら、眠気には勝てなかった。
ピピピピ!
突然、隣で目覚ましのような甲高い音が響いた。
はっとして起きる。
晃穂も起きた。
「体内時計のアラーム入れて置いてよかったであります」
晃穂の仕業か。周りの乗客がうるさそうにこちらを見ている。
体内時計って、本当に体内に時計があるのか?
「いいから、アラーム止めて!」
「了解であります…」
やっと、アラーム音が消えた。
「ここ、降りる駅でありますよ?」
「早く降りなきゃ!」
どうにか降りた。起きれたのはいいが、なかなか心臓に悪い。
「晃穂、今夜はどうする?」
「ブレイドの充電もしなくてはなので、帰るであります。今日はありがとうであります」
「そっか、そうだよね。じゃ、おやすみなさい。気を付けてね」
私は晃穂と別れた。充電しなきゃだし、しょうがないよね…。




