六十八話
電車を乗り継ぎ、バスに乗り換え、払沢の滝にどうにか着いた。
遠かった。本当に同じ東京なのか?
観光地なだけあって、かなり人がいる。
アイスクリーム屋さんやお土産屋さん、手打ち蕎麦屋さんまである。
なんと、イタリアンまである。食事処も豊富だ。
晃穂は、私の塩むすびで満足できるのかな?
沢まで降りた。払沢の滝がある。
滝も大迫力だが、滝から流れる水が泉のようになっている。
水はすごい透明で、東京にこんなに美しい滝があったのか?と思ってしまう。
「うほぉー!マコちゃん、すごい綺麗な滝であります!」
「本当に綺麗だね。感動した」
感動はしたが、そこは観光地。人だかりがすごい。
滝壺には入らないでくださいと、書かれている。飲料水としてて使われているようだ。
岸辺?ならいいのか?少し足を浸かっている人もいるが、やはり駄目だろう。
「晃穂、ごめん。ここ修行無理だ」
「えぇー!?せっかく行衣持って来たのに!せっかくだから着るだけ着るであります!」
「近くの川には入れるらしいであります!」
晃穂が言うので、遊歩道を抜け川まで行った。
川では、水遊びしてる人が多かった。犬を連れてきて泳がせている人もいた。
人気があまりないところを見つけ、晃穂は川に入った。
「うひょー!すごい冷たくていい気持ちであります!」
晃穂は喜んで泳いでいる。犬かきで。
なんで、犬かきなんだ。まぁ、いいが。
いきなり冷たい水に入るのは、危険なので良い子は準備体操をちゃんとやろう。
脳裏に朗らかなお兄さんの声が響いた。
なんで、たまに見知らぬ人の声がするんだ?脳内ネット、混線してるのか?謎だ。
晃穂はアンドロイドなので、準備体操しなくても平気なのだろう。
「超気持ちいい!マコちゃんも入るであります!」
「私はいいよ。晃穂楽しみなよ」




