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六十話

なす術もない晃穂。それでも立ち向かう晃穂。

パンチとキックのコンビネーションをするが、望さんには全く効いていない。

「全て無駄でごわす。打撃は私には効かないでごわす!そろそろ終わりにするでごわす!」

望さんは晃穂にぐっと近づいた。

バックステップで逃げようとする晃穂だったが、捕まってしまった。

望さんは、晃穂を両腕でぐっと抱き締めた。あまりの力に晃穂の体は宙に浮いてしまう。

そのまま晃穂の背骨を締め上げた!

「このまま背骨をへし折ってやるでごわす!投げはしなからいいでごわすな」

「出たー!望乃里渾身の鯖折りじゃ!!」

鯖折りは本来相手の膝をつかせ、腰や膝に多大な負担をかける技らしい。

望さんは鯖折りは相手を持ち上げてしまうため、背骨あたりに負担をかける技らしい。

っていうか、今いつぞやの望乃里解説じいさんがいたような。気のせい?


「ぐあぁぁぁ!」

晃穂の顔が苦痛に歪む。

ミシミシと背骨が鳴っている気がした。もちろん音はここまで届かなかったが。

「晃穂!」

私は叫ぶが、その声も周りの歓声にかき消され聞こえなかった。

そのうち、もがいていた晃穂の手足はだらりと垂れ、完全に意識がなくなっていた。

「勝負あり!勝者望乃里!」

だらりとした晃穂の体を横に投げ捨て、望さんは両手をあげ、勝利を喜んでいる。

「晃穂ー!」

私は走って晃穂の元に駆け寄った。

晃穂は担架に乗せられている最中だ。

「晃穂!晃穂!」

私の呼び掛けにも何の反応も示さない。

晃穂が負けるなんて。しかも、こんな負け方するなんて。大丈夫なのだろうか?

晃穂が乗せられた担架がワゴン車に乗せられていく。

「私も乗せてください!」

「大丈夫だから、この子は私達に任せなさい」

車に乗っていた白衣の人達に言われ、私は車に乗れなかった。

私は呆然として車を見送ることしかできなかった。


それから私はどうやって家に帰ったかわからなかった。

数日間に感じた不安が現実になってしまったのか?

晃穂が心配で食事も喉を通らなかった。


次の日、学校に行ったが晃穂は来なかった。

やはり、背骨が折れてしまったのか?

そこまででもないが、昨日の今日では学校に来れないか。

数日たっても晃穂は学校に来なかった。

心配でしょうがないので、百合子さんの研究所に行くことにした。

あそこになら、晃穂いるだろう。

また、お土産買って、放課後行くことにした。

秋葉原から神保町界隈まで歩く。

これから晃穂に会えるとなると、少々不謹慎だが、嬉しくなってしまう。

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