二十八話
「晃穂ーーーー!」
私は晃穂に駆け寄った。
「晃穂!死んじゃダメ!しっかりして!」
「大丈夫。アンドロイドはこれぐらいでは死なないから」
なんと、晃穂は普通に喋っていた。
「やっぱり晃穂のほうが大事なんだね。松子ちゃんは…」
空中で雲雀が冷ややかに囁いた。
「まだ、わからんのですか?雲雀さんは!マコちゃんは私のことも雲雀さんのことも同じぐらい大事なんですよ!アンドロイドでも二人とも大切な友達だと思う心優しい人なんですよマコちゃんは」
「そんな事言われなくてもわかってる!それでも私は松子ちゃんのことが…!」
「あなたならそう言うと思いましたよ。しかし、私もはいそうですか。と引き下がるわけにはいかんのですよ!見せてあげます。私の最終奥義を!!下がっていてくださいマコちゃん」
晃穂はそう言うと私を下がらせた。
「そんな姿で何ができるの?まさに地面に這いつくばる虫以下のあんたに!」
雲雀はそう叫び冷笑した。
「ぬおぉぉぉぉ!!」
晃穂は顔を真っ赤にして気合いをいれている。手足がないので、モゾモゾしてるだけだ。
失礼だが本当に虫みたいだ。
「ふん!」
そのとき不思議なことが起こった。手足の切断面から炎が吹き上がったのだ!
その炎が斜めに吹き上がり、その遠心力で晃穂の胴体が高速にぐるぐる回り始めた!
回転しながら炎を出し続けた結果、ついには晃穂の体は空に浮き上がった!
「なん…だと…!?」
雲雀も口をあんぐり開けて驚いてる。
晃穂は高速回転したまま雲雀に一直線に突っ込んで行く!雲雀はあわてて回避しようとするが間に合わない。
「ぎゃああああああ!!熱い!!熱い!!」
晃穂が炎を纏いながら高速回転で雲雀の体に激突した!雲雀は悲鳴をあげる。
ガ◯ラかよ!?謎のツッコミが心の中に浮かんだ。
雲雀は火だるまになって墜落した。
私は思い出した。10年前雲雀と秋葉原に遊びに行ったとき、アイドルテロリストの襲撃に巻き込まれ、火炎瓶の直撃を受け火だるまになった雲雀の姿を。私は泣きじゃくることしかできなかった。周りで見ていた大人たちが慌てて、火を消そうとしたが間に合わず…。
「雲雀ー!」
私は叫び、雲雀を助けに行こうと思った。けれど、腰がまた抜けてしまって動けない。10年前と同じなのか?また雲雀を助けられないのか。悔しくて涙が止まらない。
その時晃穂も墜落してきた。雲雀のそばに落ちる。
「晃穂ウルトラ放水!」
晃穂がそう叫ぶと、晃穂の口から大量の水が放出された。みるみるうちに雲雀を焼いていた火は消されていく。よかった…。私は安堵して、気を失ってしまった。




